庭のある昭和初期の洋館Cafe おきもと
薔薇のお客様から教えていただき、東京都国分寺市にあるカフェおきもとに行ってきました。前々から行きたかったのですが要予約とのことで、今回ようやく訪問が叶いました。
国分寺は、大正期から富裕層の別荘地として人気だったそうです。この洋館は昭和8年、600坪の敷地に建てられました。木造ですが幸いにも戦火を免れ、建てた当時とほぼ同じ状態で残っているそうです。
現在は国の有形文化財として登録され、洋館はカフェとして、和館はイベントスペースとして利用されており、保存活動も行われています。
ナビを頼りに行くと手作り風の竹塀が現れ、その一角だけ鬱蒼と緑が生い茂っています。カフェの入り口もさりげない感じですが、細い道を進んでいくと可愛い玄関がありました。
案内されたのはお二階の小部屋で、窓から庭を見下ろせました。
ここに長年住んでいらした沖本姉妹は、主に増築された和館で暮らしたのだそうです。この窓も建設当初のままと思われます。近代的なサッシに取り換えられていないのがかえって良かったです。
姉妹には後継ぎがおらず、たまたま近所に住んでいた女性がお二人を訪ねるようになり、紆余曲折ありながらもこの場所を相続し、保存していく運びとなったそうです。
これだけの広さですから、建物や庭の維持管理も相当大変だろうと思います。ですが、時間を重ねたものだけが持つこの感じは、急ごしらえのものでは醸し出せない。なくならなくて本当によかった。
私は人の暮らしと共にある植物が好きです。観賞用として非の打ちどころのない完璧な美しさというものもありますが、ある程度は自由で、力が入りすぎていない姿、ありように魅力を感じるのです。
人に植えられて、そこで時々手を入れてもらいながら、浮き浮きと暮らしている植物が愛おしい。種がこぼれ、気に入った場所で芽を出し、増えたり減ったりしながらそこにある。良き良き。
お好きな方はチェックしてみてくださーい。
カフェおきもとのインスタグラム
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?