シエラレオネ出張記 1

社会人10年目の終わり、2024年1月下旬から3月中旬にかけて、私は初めて出張でアフリカを訪れた。行き先はシエラレオネ、首都のフリータウン。この案件に関わるまではほぼ聞いたこともない国で、正直何のイメージも持っていなかった。

西アフリカの国、シエラレオネ


シエラレオネの場所はこちら。

日本からシエラレオネに行くには、どんなルートでも多分足掛け3日間かかる。今回は羽田からトルコ航空でイスタンブールまで行き、10時間のトランジットを経て、イスタンブールから一旦ブルキナファソ・ワガドゥグに着陸し、ワガドゥグで降りる人を降ろし、ワガドゥグから乗せる人を乗せ、ようやくシエラレオネに到着するというルートだった。10時間乗って、10時間待って、また10時間乗る、というような感じで大変時間はかかるが、ワガドゥグで飛行機を降りる必要はなく、実質イスタンブールで乗り継ぎ1回のようなものだったため、意外とストレスなく、快適に過ごすことができた。

シエラレオネの空港に着いても、まだ安心はできない。というのも、首都フリータウンは湾を挟んで空港の反対側にあり(なぜ…)、フリータウンにたどり着くには空港からフェリーに乗る必要があるためだ。今思えば空港の正式名称はフリータウン空港ではなく、ルンギ国際空港だった…。

援助でできた新しい空港

深夜2時に空港到着後、フェリーターミナルに向かうためバスに乗り、真っ暗な中15〜20分ほどのドライブを経てフェリー乗り場に到着。全世界からシエラレオネにたどり着いたほぼ全ての人が渡ることを考えると大変心許ない木製のタラップを渡り、波に揺れるフェリーに乗り込む。

フェリー待合場所
すでに若干の揺れを感じるタラップ
2種類のフェリー会社があり、今回はSea Couchにしました。

そこから自分と荷物の無事を願いつつ約40分、外に灯りが見えてくると、そこがフリータウンだ。

ちょこっとお仕事紹介


私は会社員で、途上国向けの日本政府の援助案件を行っている。海外出張先での仕事は、主にエンドユーザー様に機材を納入するというもの。もう少しだけ具体的に言うと、案件で調達した機材を建物内に搬入し、据付やセットアップをし、これから機材を使用されるユーザーの方へ使い方の説明・トレーニングを行い、施主へ機材を引き渡すまでの一連の流れを、いろいろな人にいろいろなお願いをしながら進めていく、というお仕事だ。今回のシエラレオネ出張でもそのような仕事をしてきた。

初シエラの感想


初のアフリカ出張 in シエラレオネは、端的に言うとthe best 出張 everだった!今回は本当に人に恵まれていた。私ともう一名の日本人スタッフはじめ、外国人エンジニア2名ともよくコミュニケーションをとり、一度も誰かがブチ切れることなく2ヶ月間弱を過ごせたのは大変素晴らしかった。全ての時間と労力を費やし、当初の目標通りの日付で完工させて帰国できたことも本当に素晴らしかった。

そして、シエラレオネという困難な国にもかかわらず、我々が現地で起用したフォワーダーや代理店といった人々も、それぞれの分野において相当素晴らしかった。本件の登場人物は、シエラレオネの上位10%の人々を集結させたチームだったと言っても過言ではないと本気で思っている。

さらに、日頃の行いが幸いしてか(?)とにかく運が良かった。大小さまざまなアクシデントがあったが、なぜか最後は運が味方してくれて解決できた。全力でやり尽くした!という、文化祭後のような青春を感じることができた。社会人になっても、仕事でこのような手触り感のある体験ができることに心から感謝している。

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