林業を知る
自然環境リテラシー学第5回 11月19日、20日
今回の実習は速水林業さんで行わせていただきました。
実習場所についてみると木のいいにおいがして普段は感じられないことだなと思いました。木に囲まれた道を歩いていくと、外に木の机といすが置いてあってとても素敵なところだなと思いました。
1日目,散策
製材の現場
速水林業さんが所有している大田賀山林を散策しました。まず最初に加工場を見学させてもらいました。少し曲がっている木でもその部分を切り落としてまっすぐにすれば木材としても品質がちゃんと評価されるそうです。丁寧な作業が評価されて長く買ってもらえることが多いそうです。これらの木材はカキの養殖のいかだなどに使われるそうです。チェーンソーで木を切っているのを見せてもらいましたが、簡単そうに切っていてすごいなと思いました。木の粉がすごく飛んでいましたが全く動じずに切っていてすごいなと思いました。
苗木
次に、苗木を育てているところを見せてもらいました。挿し木という方法で育ていて、健康な木から枝を切ってきてそれを植えて育てるという方法です。この方法の特徴は親となる木と全く同じものになるという点です。親木が健康であれば健康に育つので一見良い点のようですが、親が病気であれば同じ病気にかかってしまうので注意が必要です。
ヌタ場
森の中を散策中、大きな水たまりがありました。これはヌタ場といってイノシシが寝たり水浴びをするところだそうです。ここでイノシシが水浴びをしていると考えると少しかわいく思えてきますね。
スギとヒノキ
スギとヒノキが植えられていて、葉っぱや種に違いがありました。写真はスギとヒノキの落ち葉でスギは左、ヒノキは右です。スギの方が縦に伸びている感じでヒノキの方が横に広がっている感じです。これを機会にスギとヒノキの違いが分かるようになっったのでうれしいです。ですが即答できないのですぐに答えられるようになりたいなと思いました。
森の明るさ
森は木漏れ日が入ってきてとてもきれいですが,かつては昼間でも新聞紙が読めないくらい真っ暗だったそうです。しかし、正しく整備をしているおかけで、木漏れ日の入ってくる素敵な森林になっているそうです。木が生えすぎて真っ暗なことがあると知って驚きました。
夕食
散策が終わった後は夜ご飯を作りました。焚火台で焚火をして温まりながら料理を作りました。シチューとパンでしたが外で具材を切って料理をするのは初めてだったので「外でもこんなにおいしくできるんだ」と驚きでした。
川端俊介さん、岡田まりさんのお話
夕食の後は速水林業さんで働いている川端さんにお話を聞きました。大学での活動や林業での取り組みなどのお話を聞きました。特に印象に残ったのが廃棄する木の利用方法です。通常,木を加工したあと残った木材などは木材チップとなって発電の燃料となります。この木材チップの量を減らすために加工して椅子や棚にしてネットで売るなど他の使い道はないかを考えているそうです。川端さんのお話を聞いて挑戦していくことの大切さを改めて認識することができました。その後は野地木材で働いている岡田さんに製材所についてのお話を聞きました。経理の方がスナックのママをしているというお話や洋風の家に合うように板に溝を掘ったものを販売しているというお話を聞いて,私が思っていた製材所のイメージとは違ってすごく面白くてクリエイティビティにあふれたところだなと思いました。
映画鑑賞
解散した後「WOOD JOB!~神去なあなあ日常~」という映画を鑑賞しました。朝散策した森で撮影が行われた作品です。あと少しで終わるというところで寝てしまったのですが、林業に携わる人の生活や危険さなどを知ることができました。横で川端さんが「こんなことはないよ笑」と言っている場面もありましたがとても勉強になりました。
2日目、講義
2日目は速水林業の社長さんから林業についてのお話を聞きました。内容は少し難しかったですが林業の大変さを知ることができました。「木を切ったり,苗を植える人は男性だけなんですか。」と聞いている人がいましたが,「女性も経験することは大事だがやってみて大変なことだと分かると思う。」とおっしゃっていてそれだけ体力のいる仕事なんだなと感じました。
森との生き方を考えるセッション
その後、二つの班に分かれて森と生きるをテーマに話し合いを行いました。森でやってみたいことをみんなで出し合いました。ツリーハウスを作るとか知識のある人と歩くガイドツアーや森をレンタルしたらどうか,などいろんなアイディアがでてきて面白いなと思いました。こんなふうに想像しながら考えるのは楽しいなと思いました。
最後に
今回の実習は学びの多い回となりました。普段見ることのできない林業の現場を見せてもらうことができて林業についての理解が深まりました。まっすぐできれいな木を出荷できるようにこだわりながら仕事をされていることやできるだけ木材チップになってしまう木を減らそうとする取り組みはとても印象に残りました。木を身近に感じられる暮らしはとてもいいなと思いました。木や森と生きる方法はまだ思いついていないだけでもっとたくさんあるんだろうなと思いました。それを考えていくことも林業の面白いところなのではないかと感じました。
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