五体投地の写経をミニマイズする

嵯峨天皇による勅封般若心経は、空海のアドバイスのもとで書かれました。
密教のプロトコルが平安京(=エルサレム)に埋め込まれ、エネルギーの経路として機能していたことになります。

一度機能させたエネルギーの経路がテンプレート化され、不可視・不可知領域に保存されているとすれば、当時の密教による操作を忠実に再現せずとも、そのテンプレートはいつでもどこでも呼び出すことができるという仮定のもと、写経の一字毎に五体投地する祈りをミニマイズする方法を考えました。

般若心経の文字数は276字(※)あります。一字毎では276回五体投地することになり大変なので、最小限に圧縮します。

※ 本文(266文字)に「摩訶般若波羅蜜多心経」という10文字の経題を含めると276文字になります。
参照:Yahoo!知恵袋「般若心経は全部で何文字ですか?

東西南北と「先天の三種の大祓」30字を活用します。

先天の三種の大祓
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子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥
甲乙丙丁戊己庚辛壬癸
乾兌離震巽坎艮坤
"

各方位に一字毎配置し、「先天の三種の大祓」30字を2回繰り返すと、四方位に60字が収まり、15の層が作られます。

各方位に五体投地で祈る毎、4字おきに15の層に納めるようにまとめて書けば、一字毎に五体投地するのと同じことになります。
1回の五体投地につき15字、1セット4回60字です。
般若心経は5セット300字以内に収まり、五体投地は20回未満、14分の1ほどにまで圧縮できます。

表を作成してみてわかったことですが、縦方向、横方向は互い違いの対称関係です。

よくできてますね〜。ノタリコンやテムラーを思わせます。
この30文字は、時刻と空間を示す記号でもあるので、神聖幾何学に集約されると、神秘思想における洋の東西がつながることになります。

平面のシークエンスでこつこつと一字毎に五体投地するのはその昔高貴な方によってテンプレート化され現物も保存されているので(実際どうやったのかはともかく)、それをひたすら拝んで模倣するだけでは宝の持ち腐れになってしまいます。

シークエンスをインデックスにまとめて扱うことで、垂直方向に視点を上昇させ、中心から全体を見渡す意識へシフトする。その操作法のひとつとして活用いただければと思います。それは混沌ではなくより大きな秩序に意識を拡大することです。

昨年末あたりから「どうしてこれが?」と不思議に思うことが芋づる式に出てきて、知財相談窓口に持ち込んだところ「何のために?」というさらなる疑問が生じ、今のところデータとして残しておくことしか思いつきません。

さて筆者は、6のサイクルに基づく黄道十二宮(一年二十四節気)から、7のサイクルに基づく曜日の無限循環構造へと意識をシフトさせ、両方のサイクルを連携させることを提唱していますが、「先天の三種の大祓」だけでは6のサイクルのままです。
7のサイクルをどう絡ませるのかについては後日記事にします。

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