LGBTQや性の多様性を学ぶことの面白さってどんなこと?

こんにちは^^私は普段、LGBTQを始めとした性の多様性やジェンダーの出前授業や研修をナリワイの1つにしています。

先日、大阪のとある小学校から依頼があり授業に行かせてもらうことになったのですが、打ち合わせで担当の先生と話している中で面白い話を聞かせてもらいました。

私が出前授業に行く前に、事前学習として授業参観での様子について聞いていたときのことです。


子どもと保護者を一緒にグループを組んで、ワークをしてもらったとのこと。

「スカート」や「仮面ライダー」、「ピンク色」などなど、性別につながりそうなキーワードが書かれたカードを、グループで話し合いながら「男」の丸と「女」の丸のベン図の上に置いていってもらう、というワークだったそうです。

グループによってカードの置き方が本当にバラバラで!ベン図から遠く離れたところにカードを置いていたり、カードの置く向きにもすごくこだわっているグループもあったりして。子どもも大人も一緒に考えられるテーマだなと思いました!

そうそう。正解がないし、自分はどう思うか?それはなぜか?から子どもも大人も一緒に話し合えるテーマなんだよなぁと話を聞きながら感じました。


保護者からはこんな感想もあったそうです。授業後の懇談会の中での1人の保護者の方の感想。

授業で使ったカードの中に、「子どもを産むことができる」というのがあって。私は病気で子宮を摘出していたので、ドキドキしていた。でも1人の子が、「女性でも子どもを産まない、産まない人もいるよね」と言ってくれてすごくホッとしました。


このエピソードを聞いて、私は「教える/教えられる」という関係を越えたんだな、と思った。


大人だから子どもよりも分かっている。

大人が子どもに教える。

というだけではなく、

子どもも大人もともに考え、学び合うことができる。


また、この小学校で取り組みを進めていく中、先生たちも「どうなるかわからない」と不安だったとのこと。

でも学習を進めていくうちに、いつも以上に真剣に話を聞き、丁寧に感想を綴る子どもたちの様子に感化されていったそう。


これは別の学校の先生から聞いた話だけれど、LGBTQや性の多様性を学ぶことは先生たちにも気づきがあるようだ。

子どもたちと一緒に性の多様性の話を聞いていて、子どもたちのほうが自分たち大人よりも吸収が早くてビックリした。大人のほうが全然知らないこと、ビックリしたり戸惑ったりすることばかりなんだ!と思ってもっと学ばないと!と感じた。
LGBTの学習をするにあたって、トランスジェンダーの友人に話を聞いた。普段は性とか全然関係なしに付き合っているから聞かなかったことを話してくれて、「そんなこと思いながら生活してたんだ!」ってビックリした。この機会に関係が深まったような気がして個人的にも嬉しかった。
最初、性の多様性を学んだ時に「4つの指標」※で自分のセクシュアリティを表して見た時は、『ぜーんぶ「男」で、「好きになる相手の性別」だけ「女」に決まってるやん』と思っていたけど、学習をしていくうちに「言うほどそんなに"おとこおとこ"してないな」とか「ちょっと女性らしい部分もあるかも」と思うようになった。

※4つの指標とは、セクシュアリティ(性のあり方)を「身体的特徴」「性自認(自分のことをどう認識しているか)」「性表現(一人称や服装、振る舞いなどどのように表現したいか)」「性的指向(好きになる相手の性別)」の4つの視点に分解し、それぞれを数直線にして表すツール。項目の数や表現方法などはバリエーションがある。

↑私のセクシュアリティを表してみたもの。


性のテーマは、知らず知らずのうちに誰かを傷つけてしまうこともあるかもしれないということが容易にあり得るテーマだと思う。


でも、だからこそ。「大人だからよく分かっている」とか「社会的に偉いから間違いはない」なんてことはなくて。

このテーマを学ぶ上では、みんな対等で。

一緒に、気づいて学んでいくことができる。


性について考えて学んでいくことの面白さってこういうことだよなぁと改めて思いました。


さぁ、出前授業も楽しむぞー!


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