「お前にマジックは向いてない」と言われて10年後、山陰を代表するマジシャンに選ばれました。
「マジック向いてないよね」
「本当、不器用だよね」
「マジシャン諦めたら」
僕がマジックを始めた頃に、周りの友達に言われた言葉です。
それから10年後、山陰を代表するマジシャンに選ばれるとは思ってもいませんでした。
高校時代 - 野球部を辞めてマジシャンへ
勉強もできず、特技もなく、友達も少なく、自分に全く自信のなかった高校2年の当時。
「自分を変えたい!」と思って始めたのがマジックでした。
中途半端はダメだと思い部活(野球)を辞めました。
しかし、もともと不器用だったので、すぐにタネがバレてしまい友達が飽きて、見てくれる人がどんどん減っていく始末。
何度も何度も辞めようと思ったし、実際1か月ほど、練習しなかった時期もあります。
「もうマジック諦めようかな」
と友達に相談したところ
「お前のマジック好きだから続けて欲しい!」
と言われて、その言葉を原動力に続けました。
それからは、教室はもちろん、廊下、体育館、職員室、トイレなど、場所を問わずマジックを披露して技を磨き、マジシャンとしての自信がつきました。
ちなみに、高校時代のあだ名は「マジシャン」です。
実にシンプル笑
大学時代 - 奇術部に入部
卒業後は奇術部に入部し、2年からは部長として活動。
大学生活はとにかくマジックに没頭。講義中も机の下でこっそり、トランプやコインマジックの練習をしてました笑
地元紙に活動が掲載されたのをきっかけに依頼が殺到して、ショッピングモール、老人福祉施設、小学校などでマジックを披露。
高校時代よりも「マジシャン」のあだ名が浸透して、本当の名前を覚えてもなかった記憶があります。
営業マン時代 - マジックで牛乳を売る
「マジシャンで食っていきたい!」
という気持ちがありながら、新卒カードは貴重と思い、とりあえず社会人を経験。
大阪で宅配牛乳の飛び込み営業の仕事を始めました。サンプルの牛乳を持って、一件一件チャイムを押していくやつ。
「◯◯乳業の酒本と申します。新入社員の挨拶回りで、試供品をお配りしてますので、玄関先までちょっとお願いします」
こんな感じで、9時〜20時まで外回りを実行。1日平均200件は訪問していましたね。
最初の頃は、商品の知識が浅いので上手く説明できず、しかも普段から口下手なので、コミュニケーション全く取れませんでした。
成約0件の日々。
周りの同期が次々と成約をとってくるプレッシャーを感じ、
「もう、仕事を辞めるしかないのか…」
そんな八方塞がりのときに、閃きました。
「そうだ自分にはマジックがあった!」
早速、玄関先に出てきたお客さんにさりげなくマジックを披露。
すると、思った以上に反応が良く、そこで仲良くなって成約をいただけるようになりました。もちろん失敗の場合がほとんどで、営業のやり方としても良くなかったと思います。
ただ、それをきっかけに自分に自信がついて、同期(10人)の中で営業成績は上位になりました。
マジックには本当感謝しかありません。
語学留学時代 - マジックに国境はない。
「英語を学んでマジックを外国の人にも披露したい!」
という思いのもと、フィリピンのセブに語学留学を決行。英語力は英検3級も持っていない中学生レベルでした。
マジックを披露しながら、英語力を身につけようと思ってましたが、途中であることに気づきました。
「あれ、英語喋れなくてもマジックで充分にコミュニケーションがとれるぞ?」
「マジックを披露するのに英語力はいらない!」
ここで、マジックには国境がないと実感。
語学学校の先生、貧困層の子供、スタバの店員、警備スタッフなど、とにかく多くの人にマジックを披露しました。
スタバの店員が「俺もマジックできるぞ!」と言ってきて、マジックを見せてくれたこともありました。
っていうか仕事大丈夫・・・
そして見せる相手が仕事中の警備スタッフって・・・
ちゃんと警備してください笑
英語力が身についたのかはともかく「海外でも自分のマジックが通用する」という自信を得て帰国しました。
フリーランス - マジシャン兼ブロガー
それから色々とあって「とっとりずむ」という地域メディアを運営することになりました。この話はまた今度書こうと思います。
そのメディアきっかけに、鳥取で人脈が広がり、マジックショーをする機会が急増。特に鳥取は世間が狭いので、噂はすぐ広まるんですよね。
今年の7月〜8月はほぼ毎週のペースでマジックを披露。岩美、鳥取市、八頭、若桜などを中心に活動しました。実はバックに僕をプロデュースしてくれてる方がいて、そこからも色々と仕事をもらっています。
現在は、高齢者向けのマジック教室の講師もやっています。
最近になって簡易的はありますが、マジシャンHP を作成。
「そろそろ自分から営業していこうかな」と思っていたところ、とあるマジシャンからお誘いが・・・
「これからの山陰のマジック界の将来を担う酒本さんに、ぜひ出演していただきたく思います」
マジックイベントのお誘いでした。
【山陰で活躍する3人の手品師たち。彼らが創り出す80分の奇跡体験】
10月21(土)、22日(日)19時〜 松江のカラコロ工房にて開催。
1つの目標であり、夢でもあった、山陰規模でのマジックショー。しかも山陰の代表として選ばれるなんて嬉しい限り。
マジックを初めて今年で10年。
ようやくスタートラインに立てた気がします。
まだまだ0から1になったところ。これをきっかけにマジシャンとして胸を張って活動できるように頑張ります。
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