冬 川柳20句
冬
上巻と下巻の数があわないね
輪郭が引き延ばされていく 孤城
比喩の外側で冷たくなる猫は
n進数 生活感がない理由
眠るとき は つま先から だと思うの
ギロチンの考案者だけ生き残る
談話室そこに言葉の幽霊は
ごうごうと岬ごうごうごう あなた
戦場にアニメキャラクターうわ 血だ
樹の寿命 背中に深く突き刺さる
この国は四季がある(ええ素晴らしい)
スニーカー 落雷を想定してる
教訓がまぶたに癒着する話
使われなかった要塞 震える眼
葡萄酒を/フリルスカート/台無しにする
息継ぎを ダビングテープの真似ごと
わかんないけどタキオンと言ってみる
思い出すために氷菓を食むだろう
手は狐を鏡は曲線を描いた
テクスチャのある不安しかもパソコン
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?