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犬に噛まれると保健所がやってくる

犬噛まれて急遽、傷に貼った「傷パワーパット」はよく効く!
翌日、止血でき腫れもひきかけところで、町内の医院へ行った。
「外科」とあったが、受付で言うと「もう、やってないんですわ」と受付の人は申し訳なさそうに言う。看板には外科、内科・・・とある。
周りの医院を見渡すと内科、循環器科、消化器科、心療内科はあっても、外科は整形外科だけになっていた。(外科オンリーは需要がないのだわ)
それでも受付の人に「他に外科やってはる医院ありませんねん、診てもらえませんか。昨夜近所の犬に噛まれましてん、救急車呼ぶほどでもなかったし」と傷を見せると、ようやく先生が奥からのそのそ出てきた。
「大丈夫ですよ、軽いです」と言ったのは私である。
先生は「診るわ」と一言。
それで消毒して布パット貼って、健康保険3割で1350円也。
これなら「傷パワーパット」の方が治りが早いと思った。

さて、問題はその午後であった。
寒風吹き荒ぶ中、インタッフォンで外へ出ると、「保健所から来ました」と男女2人が立っておられる。
なんと、犬が人を噛むと西宮市と兵庫県の条例で保健所から調査にやって来ることになっているという。咬んだ犬の狂犬病感染の有無を調べに来られたのだ。
日本における狂犬病の発症は1957年(昭和32)以来、発生していない。法律だけが生きていて、60年以上経っても人間を動かしているのである。
保健所の人は噛まれた状況などを聞き取られ、その後の様子なども聞いては書き止めておられる。
一方、噛んだ犬はすぐに指定獣医さんの検査を受け、さらに2週間後に再度検査されるという。
すべて狂犬病感染予防の一環なのだ。

私はコロナ感染者がうなぎ上りのこの時期に60年以上発生していない狂犬病の調査をやるか。と、呆れ果てた。
それなら保健所からの連絡もなく、重症化するかもしれないコロナ感染者を一人でも救ってくれと言いたかった。
しかしせっかく来られた保健所の職員さんも仕事である。
誰だ、感染症の分類を60年以上放置しているのは。

私は職員さんに「物凄い寒い中、ご苦労様です」と労うのがせいぜいであった。噛んだ犬の飼い主さん(ご夫婦)が、律儀に届けられたそうである。

私は「犬が犬を噛んで怪我させられたらどうなるのですか?」と保健所の人に尋ねると「それは器物損壊です」。
うわぁ〜!私はもし愛犬マドちゃんが噛まれたら、ただでは済ませなかったろう。
器物損壊なら、目には目をとハムラビ法典にのっとって、私が復讐に出たと思う。



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