君恋しや

君恋しや二月の海に
二度と小波を聞くまいと
君恋しや三月の桜に
二度と春風を触れまいと

君恋しや熟れた日の
沈まぬようにとむせいだ日
君恋しや金色空の
光の束に導かれ

呼びかけるだけの君よ

微笑み返すだけの君よ

底のない穴の底にいる君よ

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