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内館牧子「終わった人」団塊の世代のリアル

【本日の投稿はネタバレを含みます】

こんにちは!
スーパー久しぶりですが生きてます。

ここ2週間ほどは「書く」ことに時間を費やしていました。
あ、書くって言っても本の執筆ではないですよ。
ライターもどきのお仕事です。
しかも厳密に言うと報酬が発生してないので、完全に趣味です。

いやー書くって楽しいな。

内館牧子「終わった人」

え、タイトル悲しくない!?
「終わった人」って。笑

先に書いておきますが、本日のテーマは「ジェネレーションギャップ」です。

この「終わった人」を読んで、
(ジェネレーションギャップとはこういうことか〜)
と、かつてない納得を得たんですね。

現在、内館牧子さんは70歳。
ザ・団塊の世代!
(注: 団塊の世代→現在69歳〜71歳の人。この辺の詳しいことは、ウィキペディア先生に教えてもらってね)

この本は、主人公の田代壮介が、60歳で仕事を定年退職した所から始まります。

まあーこの壮介が、読んでてイライラするんですね。
仕事を定年退職して、ジムに通い始めるんですが、そこでジジババと仲良くしたくないとか、まだああなりたくないとか、一緒にランチに行くのもイヤだとか。

アホかー!

と読んでて一括したくなる。
じゃあ、若い人もいるコミュニティに行けばいいじゃん!

ボランティアとか何でもあるっしょ!
とりあえず何かのオンラインサロンに入って、そこのイベントに参加してもいいし!

つーかそもそも、60歳で定年退職した途端にやる事が突然なくなるような人が、会社にいた時に若い人と交流できてたのかどうかがすでにあやしい。

しかも、「仕事を退職し、俺は終わった人なのだ」的な書き出しなんですが、違うでしょ。

仕事の退職は、終わりではない。
むしろ、そこは始まりじゃない?

しかもですねー、私がこの本を読んでて一番驚いたのは、この田代壮介さん、どっかの銀行に就職して系列の金融機関に出向して、そこに定年まで勤めるんですけど、退職した時点で、なんと貯金が9千万あるんですよ!

9千万だよー!!!!!!!
90,000,000!
9の後にゼロが7こ!
あと1千万で1億!!!

そんなに貯まるの!?
ねえ団塊の世代って、そんなにお金持ってるの!?

しかも家買ってる。雪が谷大塚(大田区)に。

都内に家買ってしかも貯金が9千万。
何度も言いますがあと1千万で1億。

そしてね、ここからがまた衝撃的なのです。

この壮介、退職してからある会社の代表取締役になり、そしてその会社が倒産してしまうんですね。

当然社長として、その負債を負うわけです。

その額7千万。
9千万あった貯金が、2千万になるんですよ。

そしてそれが原因で、妻に口を聞いてもらえなくなるの!
そして離婚には至らないものの、別居。
最後には壮介は故郷の岩手に帰るんですよ!

えー妻やばくないですか?

何その、お前のものは俺のもの、俺のものは俺のもの理論。
読んでてものすごくイライラした。
久しぶりだわこんなに読書してイラついたの。

で、ここからがジェネレーションギャップの話なんですけど、内館牧子さんは、これを書いた時、どう思ってたんでしょうね。

退職した時に貯金が9千万あって、それが2千万に目減りして離婚寸前、っていう夫婦が、当たり前だと思って書いたんですかね?

それとも、当たり前ではなく、私みたいに、「ないわーそりゃおかしいわ!」って読者に思わせたくて書いたんでしょうか?

どっちにしてもないわ。

というのが私の感想です。
これを書けてしまう団塊の世代の人。

話が合わなくて当然だと思う。

そしてこの、「話が合わなくて当然」と思う感覚こそが、ジェネレーションギャップというものか!と、この時、気が付いたんですね。

今まであんまり、ジェネレーションギャップって感じたことなかったんだけど、これか。
つーか金か、私。笑

でも先日、NewsPicksのWEEKLY落合(大好き)を見てたら、そこで、
「団塊の世代が一番お金を持っている。彼らは年金がなくても生きていける」
って真山仁さんが話してて、まじかよって思いました。

そうだよね。忘れてた。
9千万の貯金に加え、さらに年金があるんですね!
もちろん壮介は厚生年金だよね。
まあまあな額もらえるんでないの?

私は現在40歳なんですけど、30年後に70歳になった時に、この壮介と同じ状況になっているイメージが1ミリもない!

30年で、日本はものすごく変わったんですね。

そんな訳で、まじで、なんか、久しぶりにイライラした本「終わった人」

コメディーだと思えば、面白いのかなぁ。
でもイライラしたから星2。

#終わった人 #内館牧子#読書

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