3908 コラボス 第2四半期決算
株探で決算のサプライズ速報を見ていたところ、
「営業利益+536%」なるトンデモ数値を発見。。。
会社名を見てみるとコラボスという会社らしい
いったいどんな営業でそんなぶっ飛んだ利益を出せるのか
いざ決算短信を拝読
【要旨】
売上 10億
営業利益 6300万
経常利益 6500万
ん?
数字の見間違いか???
いや、確かにこの数字だ。。。
と自分の目を疑っていたところ、気づいた。。。
利益予想が極端に低い。。。
「前回発表予想」
営業利益 1000万
経常利益 700万
これに対して、上記の今回実績を反映させると確かに増加率は500%越えだ
これが世に言う数字のトリックというやつだろうか。。
前年同期の実績比の数値では
売上 +500万(+0.5%)
営業利益 -3700万(ー36.7%)
経常利益 ー3400万(-34.1%)
なぜ前回予想より利益残しが良いかは以下の理由らしい
・新サービス及び新規事業への投資タイミングを一部見直した(投資開発先延ばし)
・営業活動の一部自粛、出張制限等による企業活動費用の減少(コストカット)
「新サービス及び新規事業への投資」については以下の3つの成長戦略を据えているらしい
成長戦略①現有サービスへの新ソリューション追加開発
→今期で開発完了。
チャットボット兼有人チャット、チャットボットと連携可能なFAQサービス、「コラボス PHONE」にSMS送信機能を新装
成長戦略②AI技術を活用した新コールセンターソリューションのリリース
→進捗記載なし。
成長戦略③コールセンターに集まるデータを活用したマーケティング事業領域への参入
→進捗記載なし。
開発投資の①が完了なのは好感。
おそらく②、③の投資を先送りにしたので利益を残すことができたという流れのようです
この企業は単一事業で、セグメント別の内訳はないはずなのですが、サービス別に内訳の説明を記載していました
「クラウド型コールセンターサービス」
売上 7億5700万(ー3.7%)
官公庁コロナ給付金業務、EC関連の拡大需要で売上伸長
だが、大型案件が契約終了
原価 4億2100万(ー0.9%)
「ソフトフォン型コールセンターシステム」(パソコンソフトで営業TEL掛けることらしいです)
売上 1億3000万(+24.6%)
原価 1億160万(+12.2%)
「顧客情報管理システム」
売上 6300万円(+10.8%)
原価 2900万(ー17.1%)
販売費及び一般管理費
3000万 UP
人件費増・広告費増・開発投資に伴う業務委託費
資産に関して目に留まったので記載
無形固定資産 5000万 UP (開発完了のソフト)
有形固定資産 5000万 DOWN (減価償却の完了分)
今回の決算短信で自己株式の取得の発表もしたようで、
PTS市場値が+40円の720円、開場前は640円だったので、Total+80円近くの高騰
IRの持っていき方の妙味といった形でしょうか
今日学んだ重要事項
「無形固定資産」
将来お金をもたらす経済的価値
建物や設備とは違い、目に見えないもの
ex:特許権、借地権、商標権のような法律上の権利やソフトウエア、営業権
「有形固定資産」
営業活動のために長期にわたり試用する目的で保有される財産
ex:土地、建物、建設仮勘定、工具器具備品、機械装置、車両運搬具
ちなみにどちらも、1年以内に現金化される場合は「流動資産となる」
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