■2017年7月7日(金)

ボランティア40日目。

そして、新番組1日目の朝が来た。いやだなぁー、登校拒否の気持ちになっている。登校拒否、いやいや登局拒否。ほんと、やだなー。そればっかり。

でも、大人なんだから今更引くわけには行かない。気持ちを切り替えベランダに出て朝の空気で深呼吸する。西本さんは多分もうスタジオに居る。準備して行かねばと思う。

準備して、洗濯ものを干して、また大きく息をついて、多分自分と同じように緊張の朝を迎えているだろう(渋谷区シニアクラブ連合会の)近藤会長に電話をしてみようと思った。前回の顔合わせで戴いた名刺がある。朝の9時過ぎ、ぴったりの時間。

近藤会長はすぐに電話に出てくれ、電話でだがご挨拶ができた。私の方が緊張感は強かった気がする。さすが会長はでんとしている。それにとても気の回る腰の低い方だった。私の名前もすぐにわかってくれたし、この方なら安心だと思った。スタジオには西本さんも居るし、何かあればすぐに救出に来てくれるだろう。気持ちを切り替え渋谷に向かった。

電車が・・・、うちの駅は快速が止まらない。10分ロスしてスタジオにつくとRunTripの大森さんがすでにゲストの方と打ち合わせを始めていた。本当は自分が先に着いて迎えるべきなんだが、遅かった。何か今日はいつもと違う、浮ついた自分が居る。落ち着けー、自分。娘のおまじないの言葉を心の中で呟く。

渋谷でRunTripは大森さんのおかげで絶大なる安定感がある。隣で卓を握る自分も余裕で居られる。レコード屋さんも今日は何だかいつもより容易く感じる。実際はそうではないかもだが、すごい失敗をせずに終えることができた。

そう言えば今日はたなばた様で西本さんの46歳の誕生日で、朝から皆がおめでとうの言葉とお祝いを届けている。私はと言えばスタジオに行くまで知らなかった。どうしてみんな知っているのかと本人に聞くとフェイスブックを使っているからだよ、との返事。自分も使っているのだが。気づかなかった。この年になると人のことに無関心になるんだよね、良くも悪くも。きっとそうなんだと思う。でも善いことにはもっと反応しなければね、とも思う。

15:00~ 渋谷のスナックの時間が今日から「渋谷のラジオディレクターズ」に代わり、今日はその1回目で横尾ディレクターがメインとなって出演していた。お世話になっている先輩に感謝の気持ちを送ることを30分番組にして来週発表という宿題が課された。

最初は先輩の起こすイベントのプロモーションならダメという空気だったが、先輩への感謝を伝える番組なら応援するという気持ちに周りが変わっていった。来週はどうなるんだろう。心配でもあり楽しみでもある。ディレクター企画第1弾だし、何か印象に残る1本になってほしいと願う。

スタジオの中は企画について賑やか、前室も15:30頃から急に賑やかになった。近藤会長と出演者4人、次回出演の見学者2人、区役所から2人。座る椅子が置けないくらい賑々しくなった。ここは自分が仕切るしかない。出演者をテーブルに、見学者は後ろの丸椅子にと促す。

先ずは自己紹介、後で高田さんも言っていたが、孫3人というと一気に距離が縮む。これが西本さんが自分を選んだ一番の理由なんだろう。一番上は来月9才になりますというと皆が反応してくれた。

おひとりずつ先ずお名前を聞いた。皆さん元気で喋り方に勢いがある。後で判ったのだが、近藤会長は連合会の会長で他の出演者は各クラブの会長や副会長だった。物言いがはっきりしているはずだ。頼もしい。安心した。そこで、家で作ってきた自己紹介カードを出して皆に配った。

カードには自己紹介用に、①渋谷区在住〇年 ②〇〇〇から来ました〇〇〇〇③年は〇〇才です と書いてある。シニアクラブの人がスタジオに入ると緊張で何を言えばよいのか解らなくなると困るので、このカードを見ながらご紹介ください、と説明した。女性に年は聞かない方が良いと助言が入ったので③は自由となった。本当は毎週平均年齢を最後に言おうという予定を立てていたが無理強いはしない方がよい、何才でも女性にはデリケートな問題だから。

そして、自己紹介順を伺い、奥から近藤会長、そして自己紹介の順にスタジオに入っていただくこととした。5人が一気に入ってジングルを流すまでには相当な段取りが必要だが、きちんと決めた順にスムーズに事が進んだ。やはり、会長という人を取りまとめる役職の方は幾つになっても団体行動がお得意である。私も見習わなければと思う。そして私の心配をよそに皆が次々発言してくれて会話が途切れることも無くあっという間に55分が過ぎた。

ほっとした。・・・皆さんをお見送りしながら肩の荷が下りた気がして、ほっとした。来週はカラオケの録音、再来週までに何度かnoteを聴き自己調整しなければと思う。

土曜が休みなので長々前室で若い人達と話していた。西本さんとも渋ラジや大先輩のことを話してたが、西本さんはお祝いの席にと途中で向かった。西本さんは人気があるから渋谷のテレビの面々との酒席が設けられているらしい。

驚いたことに渋谷の大先輩のオンエア中に前を田中くんが通った。私の新番組の真っ最中、たまたまだったそうだが、私はあたふたしている自分に幻が見えたのかと思った。隣でカセットを弄っている西本さんにメモで「田中さん」と書き、「名古屋」と書き、「関テレ」と書いた、まさかと思いながら。

でもまさかは本当だった。田中さんはお休みを取ってお酒を持って西本さんの誕生祝いと自分の配属報告に来たのだった。かっこいいね、田中くん、まだ3カ月なのになんだか社会人の顔になっている。すごいね、西本さん、新幹線使ってわざわざ会いに来る子弟関係。うちの息子と娘、どうだろう、田中くんに勝ってるかなーとふと思う。母、弱し。家に帰ると22時を過ぎていた。せっかく晴れてたのに七夕の流れ星は見れないまま翌日になった。

一夜明け、9時。また近藤会長に電話をした。近藤会長はとても真面目な方で昨日の放送にもかなりの準備をして挑んで下さったようだが、皆さんの話が別の方向に進んでいて上手く調整できなかったことを悔やまれていた。でもまだ第1回なのにこんなにスムーズに終えられることの方が素晴らしいことだと思うし、間が空いた所は編集しているがほとんど編集が要らないくらい上手に皆さんの話が展開されていたことを説明し安心して次回に挑んでいただくよう話した。

会長はとても間が良く話のやりとりをしてくれるので自分はなるべく中盤の話には入っていかないようにと思っている。間が持たないときにサポートするつもりでマイクを持てる用意だけしておく感じ。でも、番組はからくりテレビのあのコーナーのような楽しさと小気味良さを徐々に出して行ければとこっそり思っている。和やかに、楽しげに、リスナーに届くといいな。

あー、始まってしまった。良くもー、悪くもー。区長さんも見てるらしくー。ご長寿番組になりますように~☆


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