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「自主研のススメ」15.運営のリアル(後)

運営のリアルとして、前回に引き続き僕が参加しているK33ネットワークにて実際に話し合われた課題を例にして、今回も自主研サミットで得た知見を踏まえ、このように考えられます的なことを記します。

なお、前回と同様に、こうした課題についてはメンバー間の話し合いで方向性を定めていくものであるので、あくまで一つの参考意見ということでご覧ください。

参加メンバーの固定化

「K33ネットワーク」のK33とは、何だと思いますか?
それは、次の意味があります。

神奈川の頭文字の「K」 + 県内の自治体数が「33」

グループ名称にしたことからもわかるように、設立時は県内33自治体からメンバーが集められたらいいよねと(ゆるくながらも)目標に掲げられていました。ただ実際のところ、参加していない自治体への声かけをどこまで丁寧に行ってきたのかについては、僕が参加してからはそれほど積極的に行っていた記憶はありませんが、それでも見学参加者へのフォロー体制は相当に充実していて、僕自身、見学参加した際、積極的に名刺交換で声をかけてもらえたし、会の終わりには見学者の紹介があり、さらに翌日には名刺交換した副代表からメールまでもらい。。こうした配慮に対して純粋に感銘を受けました。
グループとして「参加者を増やしていこう!」という方針があるのであれば、こうした細かい配慮がとても重要です。予めフォローアップの連絡を入れる役割をメンバーの中で決めておくのもアリでしょう。それほどに重要です。

その後、時間の経過とともに、初期メンバーの学習会参加率が低下していくのに比例して、フォローアップの丁寧さは低下していったように感じてます。少なくとも、僕に限っては、学習会をメインで企画した時などは、企画に力を入れすぎて燃え尽きてしまい、見学参加してくれた方に対してお礼の連絡を入れていたかというと・・あぁ、このノートを記しながら、もっと丁寧にお礼の連絡を入れるべきだったと反省してしまうほど、しっかりできていなかったです。ごめんなさい。

ただ、言い訳でしかありませんが、会全体としても、自分が入会した時と比べてそういうのを大事にする空気感が低下してきているようには感じています。それというのも、現在活動に積極的に参加するメンバーも比較的固定化してきている状況もあって、要は、活動期間が長くなり、そういうステージに入ってきているということではないかと捉えています。

メンバー拡大を目指すには方針が必要

「新しい参加者を増やしていこう!」という方針を取るべきかどうかの良し悪しは別として、拡大方針を選択するからには、見学者をフォローしようという意識の共有は徹底すべきです。その上で、上述のようにその担当者を決めておいた方がいいです。

また、K33のように、県内全ての自治体からの参加を目指すのであれば、まだメンバーがいない自治体から見学者が来てくれるのを指を咥えて待つだけでなく、どんな学習会だと参加したくなるのか、どのように声かけをすべきか、といった戦術を練り、それにそって活動した方が、目標達成確率は上がるでしょう。

では、そこまでしてメンバー拡大路線を採りたいのか?となると、やはり、グループとして目指すものはどこなのか、原点に立ち戻りつつ、あわせて今の自分達にはそれを目指すだけのパワーがあるかどうかで判断すべきなのだろうかと考えます。

K33の場合、元々「若手自治体職員」で構成するとされていたのですが、当時の考えとして、若いうちから県内各市町村にネットワークを作っておけば、将来自分らが各自治体を背負ってたつ人材になったときに連携しやすくなり、課題解決が進むだろうとの想いが込められていました。そういう意味では、メンバー拡大路線は、会が目指す目的達成のために必要な手段の一つであったといえます。

一方で、メンバーがそれほど若くなくなり(その筆頭が自分なのですがorz)、さらに経験も積んできたことで、僕個人としては自主的に学びたい内容は、若手のニーズとは大きく異なります。ここで、無理して若手にあわせようとすると、自分らが学びたいニーズの充足度が減衰し、結果として活動の魅力度が低下していくことが予測されます。

要は、会が目指す目的が活動の時間経過によって変容が求められているということだと捉えています。

貢献できる別の価値

では、新しい、特に若手のメンバーとの接点はもう知らない、自分らだけでやっていけばいいのか、というと別にそんな風に偏ることもなく、これまで活動してきたからこそできる僕らの価値もあると思っています。それを意識した上で、若手にも、自分達にも、お互いに winーwin になるような活動のあり方を考えてみます。
と、なんか大げさに書いていますが、ここからは個人的に実践してみたいと考えているアイデアです。

例1)若手から教わる・つながる

以前、オンライン市役所企画「深堀り裏堀り『ガバナンス』」で中西さん(島根県庁)の話を聴いた際、僕が若かりし頃では考えられないような行動力があり、ネットワークも持っていて、そんな彼女、彼らだからこそ見える世界があるのだろうなと、直感的に感じました。そう、ロートルな僕には見えていない世界。その目には何が映っているのか、そういったことを教わることで視座を高くしたい。だから、講師として話をしてもらう。そして、講師としてお願いすることがご縁のキッカケとなり、以降つながることもできる。それによって、定期的に若手が考えていることを知るキッカケ作りにもつながる。そんな場を作りたいと考えています。

例2)活動例として情報を提供する

庁内の自主研にも言えることとして、こういう活動は一つのグループに集約するのもいいですが、感性が近い者同士で集まった方が盛り上がりやすいものです。そのため、いくつものグループが立ち上がることの方が理想的だと捉えています。

その立ち上げの際、全くの五里霧中の状況から仕組みを作るよりも、どこかから似たような事例を調べて、それをサンプルに立ち上げる方が設立ハードルは低くなります。そこに、活動期間が長いからこそできる「フォロー」の価値があるはずです。今回個人的に書いているこのnoteもそうですが、こうした記録を残し、共有すること。要は、若手が求めた時にこうした情報にアプローチできる環境を作ることが大事なのではないかと。

同じ県内の自治体職員として、関わり方は様々ですが、公私ともにより良い成果を出すことができるよう、お互いに切磋琢磨できるといいなって思います。

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