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「自主研のススメ」46.一人事務局

地方公務員オンラインサロンbyHOLG にて、自主研運営に関する連続講座。2回目は水戸市の須藤さんをゲストにお招きし、自主研界における東の横綱的存在である「水戸市政策研究会」の運営についてお話いただきました。

そこで出たパワーワードが「一人事務局」です。
この言葉、元々は以前投稿した「自主研史」で登場した小関さんが考案したものですが、須藤さんは小関さんからこの話を聞いて「一人事務局でやってもいいんだ」という、ある意味割り切りができたことで気が楽になったということでした。
そこで、今回はこの「一人事務局」について、僕なりに深掘りしてみます。

一人事務局による運営

まず、一人事務局といいますが、一人が担う範囲はまちまちで、自主研での勉強会の企画運営を全て一人で回す場合や、企画MTGの進行管理を一人が中心になって運営する場合もあります。担う範囲はまちまちながらも共通して言えるのは、運営の継続性が一人のキーパーソンによって大きく左右されるような状態にある運営形態ということでしょう。そして、その一人が担う範囲の広さによって、以下に示すメリット・デメリットも変動します。

メリット

1.効率的な運営
一人で事務局を担当することで、会議の準備から資料の整理、連絡事項の管理まで、一貫した効率的な運営が可能になります。逆にいうと、効率的な運営手法を確立できないと自身の負荷が大きくなってしまうため効率性を高めざる得ないのですが、そうした経験は一人事務局運営者個人のスキル向上に大きく寄与します。

2.ストレスの軽減
他のメンバーに依存することなく、自分のペースで業務を進めることができるため、メンバーに対する役割分担に対するストレスが解消されます。
一方で、そうしたストレスは自身のマネジメント力を引き上げるキッカケにもなるので、その機会を逸してしまっているとも言えます。

3.長く続けられる
自分自身が活動を続けたいと考え、行動さえすれば続けることができます。自主研以外で多忙になったり、運営のモチベーションが低下したりすることもあるでしょう。それでもやる!と決めて行動すれば、その活動は長く続けていくことが可能です。

デメリット

1.負担の大きさ
一人で担う範囲にもよりますが、自主研運営の企画から実行に移す全ての責任が一人に集中するため、その負担は必然的に大きくなります。しかしながら、自らが抱えることが可能な負担の範囲に調整できれば、デメリットとも言えないかもしれません。

2.持続可能性の問題
長期にわたる運営を一人で行うことは、疲労やモチベーションの低下を招き、活動の持続可能性に影響を及ぼすことがあります。特に、モチベーションは事務局運営者個人の問題だけでなく、他の参加メンバーも会への役割・貢献度が低いと、それに比例して参加意識が低下しやすくなることも考えられます。

3.自主研運営メリットが広がらない
自主研は参加するだけだと獲得できる経験値が限られてしまうことは以前このnoteでも記しましたように、一人事務局だと成長できる人が限定されてしまうのはせっかく自主研を運営しているのに勿体ないことだなと感じてしまいます。

自主研の実施期間の設定

自主研を立ち上げたい、でも一人で運営を抱え込むかも知れない不安がある中、仲間に声かけづらい・・・
そんな悩みによって自主研の立ち上げを踏みとどまっている方に対して、須藤さんは良案を示してくださいました。それは、立ち上げ時点で活動の期間を定めるということです。
自主研活動にとって継続も重要ですが、それ以上に始めることの方が大事。将来的な負担に対して不安になってその場でとどまるよりも、限られた期間限定でいいから一歩踏み出すことを強く勧めたいのです。

基本と例外

最後に補足を。僕個人の考えとしては、自主研は3~4人が中心となって立ち上げる方がベターだと捉えてますが、仲間が集まるまで全く動かないくらいであれば、一人事務局でスタートした方が100倍いいです。
また、3~4人で立ち上げたとして、周りのメンバーが環境の変化等で身動き取れなくなってきたときには一人事務局でいいから活動を継続したいという選択肢があっていいわけです。
要は、一人事務局を積極的に推奨するつもりはないですが、それを言い訳に立ち上げない、継続しないくらいであれば、例外的かも知れませんが、一人事務局でやればいいじゃんという話だと考えます。

自主研に興味はあるけど、まだ立ち上げができてないなーと悩んでいる方がもしいましたら、例外的ではあるかもだけど、まずは一人で立ち上げてみるのもいいかもですね。

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