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しがない勤め人、国立文楽劇場で藤娘を舞う

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四十の手習いで日本舞踊を始めたしがない勤め人が、国立文楽劇場で藤娘を舞うまでをノンフィクションでお届けします。
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#四十の手習い

【前口上】しがない勤め人、国立文楽劇場で藤娘を舞う

2021年夏。 しがない勤め人のわたくし、国立文楽劇場で藤娘を舞わせていただきました。 身の…

【第一話】演目は突然に|しがない勤め人、国立文楽劇場で藤娘を舞う

演目は突然告げられる「来年の舞台の曲、決まりましたよー。”藤娘”です!」 2019年初冬のお…

【第二話】舞のお稽古とインストラクショナルデザイン|しがない勤め人、国立文楽劇場…

舞のお稽古方法は実に理にかなっている。数年前、早稲田大学のオープンカレッジで”教える技術…

【第三話】お稽古歳時記|しがない勤め人、国立文楽劇場で藤娘を舞う

春と夏におさらい会がある前話の最後に、 「3月中に藤娘を、そこそこ仕上げなければいけない」…

【第四話】新型コロナでなにもかもふっ飛ぶ|しがない勤め人、国立文楽劇場で藤娘を舞…

はるの会、延期となる今や「あーまたか、はいはい」な緊急事態宣言であるが、 初発出の2020年…

【第十一話】お稽古場は門前の小僧システム|しがない勤め人、国立文楽劇場で藤娘を舞…

お稽古場にいる時間そのものが学びとなる待合、というのだろうか。 お稽古をつけてもらう部屋…

【第二十話】扇は万能ツール!|しがない勤め人、国立文楽劇場で藤娘を舞う

藤娘は小道具が多い。 ・黒い塗笠(かぶったり、手に持ったり) ・藤の枝 ・三段笠2個(三枚笠とも言うらしい) しかし、小道具に振り回されて身体の動きがおろそかになるのは本末転倒。 まずは小道具なしで動きを身体にたたきこむ。 そうはいっても手ぶらではなんなので、 舞扇(まいおうぎ)を小道具にみたててお稽古をする。 舞扇は扇子(せんす)よりだいぶ大きい。骨も、貼られている紙もしっかりしている。 たたんだまま持てば、藤の枝。 広げたら、塗笠。 両手に持つと、三段笠。

【第二十三話】下稽古、出来は散々|しがない勤め人、国立文楽劇場で藤娘を舞う

下稽古はどんどん進み、 自分の番が近づいてきたので舞台袖へ。 若い男性がこちらへやってき…