見出し画像

道の風景

                                   2024.03.31 さかい 悠

広西省台山市近郊 長く続く1本道 両脇はバナナ畑と田畑が続く。 (2002年5月 広東省台山市)

 道と道路の表現は同じようで使い分けが有るようです。

辞書に「」は、「古来より自然発生的に生じた、人や車などが往来するためのところ」と書かれている。 一方 「道路」は、「人工的に築造・管理されているものなど、の中でも一定用件を満たすもの」を法令で定めています。2018/08/03 Googleの引用

 この様に使い分けが有るようです。
日常的に歩く道もあれば、車などで通る道路も有る 更にもう少し視点を変えると目標に向かって進む道などと表現する場合も有る。

毎日仕事、プライベート(散歩)で道を歩き、道路を頻繁に利用する。

 今回は駐在時代に歩いた道、仕事で通った道路、更に観光で出かけた道の風景を紹介してみたい。

 知らない道(道路)を行くときはいつもワクワクする。
何故か、これからどんな出会い(人は勿論、風景、環境、出来事)が有るのかと興奮する。
 人によりあまり出歩きたくない! 特に知らない土地に行くときは、尚更 慎重になる人もいる。
私の場合、時間が許す限り、いろんなところに行ってみたい いろんな場所を見たいという衝動に掻き立てられる。
 目的地を見るのは当然であるがその途中の道の風景、情景を見ながら感情を高め、目的地を目指す道程全てが魅力である。
 例えその場所がハズレで有ったり、自分に合わない場所で有っても、そんなにがっかりする事も無い、途中の風景が有り余る興味を与えてくれるからだ。

 さて道の風景を紹介しよう 紹介するにあたり、幾つかの分類に分けてみた。
今回は次の5項目とした。
 ①街中の通り
 ②大都市の通り
 ③地方の通り
 ④観光地の通り
 ⑤その他の通り

先ず ①街中の道を見て見よう。

街中で道と言えば商店街がまず浮かぶ 道を隔ていろんな店が並ぶ、毎日使用する小物を含め、いろんな店が有る。
広州に出掛けた折の風景 丁度、お客の少ない時間帯 店の人達も手持ち無沙汰である。
(2013年10月 広東省広州市東山)
街中に有る市場の道も生活に欠かせない道 魚や、肉屋、八百屋、乾物屋などいろんな店が並び、買い物客も多い。
 昼少し過ぎた時間帯、混雑するにはまだ早い 夕方ともなると人が溢れる 生活の匂いがする道の風景。
(2013年10月 広東省広州市)
街中の大きな通りの店先で品物を広げ、商売をする。 この通りはアクセサリーを扱う店が多い、昼間は冷やかす人も少ない
涼しくなる夜になると品定めする客が増える。 屋根があるので雨の心配も無い 夜遅くまで賑やかさが途切れない。
(2013年10月 広東省広州市)
街中の大きな通りから少し路地に入ると、この様な狭い道がまだまだ残っている。 
広い通りと違って昔ながらの建物が並ぶ、洗濯物がぶら下がり、自転車や物が通路にはみ出している。
昔の看板もあちこちにぶら下がる そんな路地を歩いて見るのも、また道の魅力かもしれない。
(2013年10月 広東省広州市)
大きな商店街 丁度新年早々の買い物客でにぎわっている 大きな荷物を持つ人が多い 
客目当ての輪タク、バイタクが客待ちで通りは更に混雑に拍車を掛かる。 
子供にせがまれた買物なのか? 大きな荷物を仲良く提げている。 子供の顔を拡大して見ると、にやけた顔が何とも微笑ましい。
(2009年1月 広東省中山市)
少し大きな通りの両脇にも、いろんな店が並ぶ 昼少し回った時間帯 それぞれ午前の仕事を終え、自宅に帰り食事をする者、
外食の店を探す者など、一息つく時間帯 食事を提供する店は混雑するがそれ以外の店はのんびりとした時間帯。
(2009年9月 四川省都江堰)

次に ②大都市の通りはどんな風景だろう!

10月とは言えまだまだ日差しが強い しかし 日陰は思いのほか過ごしやすい。
メインの通りを少し入った道路 この道路は路線バスも通る、駐車スペースを探す車が邪魔な為、しばしバスは立往生する。
 しかし慣れたもので渋滞する事も無い どの飲食店も客でにぎやか! 
歩道まで椅子、机を出し席を確保するがそれでもさばききれない 終日賑やかな通りである。
(2013年10月 広東省広州市)
この通りも賑やか! お洒落な店が並ぶ 買い物客、観光客の人通りが絶えない 若者の姿が目立つ通りである。
(2013年10月 広東省広州市)
整備された、道路に車が溢れている 両サイドに区切られた側道は路線バス若しくは客乗せのタクシー専用道路なのか? 
両サイドの建物は、高さも有り立派な作りで有る。
(2012年8月 陝西省 西安市)
大きな通りのバス停風景 乗る人、降りる人 更にタクシーを拾う人も入り混じり、混雑する。
路線バスは専用の番号が表示され、それぞれが目当てのバスに乗り込む 支払いはカードタッチが普及し始めた頃である。
当然小銭で払う事も出来る 路線バスは何処でも格安! (2012年8月 陝西省 西安市)
この通りは一般的な舗装道路ではなく、レンガ敷きの道 都会の高級なところはこの様にお洒落な作りの道も増えている。
この付近の住宅はいずれも高級感のある建て物が多い。(2013年10月 広東省広州市)

③地方の道ではどんな風景と遭遇するのだろうか!

観光地から次の観光地に移動する場合、地方都市の集落を通る 人通りも少なく、車の往来も少ない。
この様な集落を幾つも通り、移動する 人の動きものんびりしとしている。舗装されているが埃っぽい
(2009年09月 四川省成都から重慶市近くまで移動の道路にて)
長時間移動 途中で集落の通りを覗いてみる。この通りは集落のメインストリートであろう。 舗装も無く、ほこり舞う通りに商品が並べられている。 地方に行けば、この様な光景が一般的であった。当然今では風景も変わっている事だろう
 機会が有れば今一度、この風景をみて見たい 多分凄い変わりようであろう。
(2004年10月広西省桂林から湖南省懐化市に移動)
広西省から湖南省に移動中に出くわした珍しい橋 橋の両岸が装飾された屋根付きの橋である。
この付近は少数民族が暮らす集落 中国南部の地域にこの様な橋が多くみられる 屋根付きの理由は雨風の腐食から橋を守る為 少数民族(トン族)の集落によくみられる風景。丁度村人が橋の上から、糸を垂らし、釣りを楽しんでる のどかである。
(2004年10月 広西省から湖南省に移動中)
地方の道路を走っているといろんな出来事に遭遇する これは集落のお葬式である。 珍しいのでわざわざ車を止め、1枚写真を撮らさせてもらう(不謹慎で申し訳ない)しかし どの顔も暗さは無い むしろ楽しんでいる様にも見える。
(2004年10月 広西省から湖南省に移動中)
今から20年も前の高速道路 開通したばかりの道とは言え、車の姿は全く見えない 今では考えられない風景である 途中、開通してない部分が有れば一般道を通る事もしばしばである。今では中国全土に高速道路が建設され観光地への移動は当然、経済面(物流)での貢献は目覚ましい。(2002年12月 広西省台山市)

④なんといっても観光地の通りは魅力がいっぱい!

広西省の古い集落を観光で尋ねた時の風景 両サイドは古いレンガ作りの建物が並び、土産物屋、民宿が並ぶ。
石畳は昔の風景そのものである! 
(2012年4月 広西省 黄桃鎮)
古い街並み 通りは狭く観光シーズンともなると人で溢れる。 私などお土産にはあまり興味が無い 建物、石畳など昔の面影のあるものに興味が湧く 少数民族の衣装を身に着けた人達も見かける。 昼の10時以後、夜遅くまで人通りは絶えない 人を避けるならば朝早く散策するのがおススメ 土産物屋の店先で開店前の準備 飲食店の下ごしらえの様子 露店が場所取り、品物を並べる風景に出会う、また違った角度からの風景である。 (2004年10月 湖南省鳳凰古城)
同じ古城のメインストリートを少し入った川沿いの道 トンネル越しに見る朝の一場面
この上の交差する道路からは川の風景がよく見える しかしあえて、違う角度からの河の風景もまた違った道の風景である。
(2004年10月 湖南省鳳凰古城)
この一帯は竹林が延々と続く、エリア 四川省成都から重慶に移動する途中に有る竹海竹林と名が付く、少しマイナーな観光地 
竹林の上をロープウェイで見学出来る 四川省の郷土料理の店で昼食を食する 思いのほか辛くは無かった!
(2009年10月 四川省成都から重慶に移動する途中 竹海竹林にて)
四川省成都市郊外に有る古い街、落帯古城の通り ここも人通りが多い 折からの観光シーズン人を見る為の観光と錯覚してしまう建物は古く、情緒が有るが観光化されあまり、魅力を感じなかった。 
通りの両脇で地元の人達がいろんなものを持ち寄り売る 品物の中で珍しい物などは興味が湧く。             (2009年10月 四川省成都市郊外 落帯古城にて) 
この通りは一転素朴でありのままの風景が残っている 日常の生活の匂いがする。
この通りを見学する少し前に見た通りは古い街並みに所狭しと土産物屋が溢れている。同じ通りでも随分と雰囲気が違う。
(2012年4月 広西省 大圩鎮)
四川省 成都の古い通り 観光シーズン直前の風景 石畳は綺麗に清掃されお客を迎える為の国旗の飾り付けが完了した 
所々に昔の道具をそろえ、お客の興味を引こうとした演出であろうか! 
気の早い何組かの観光客が楽しそうに大声で話しながら通り過ぎる これから楽しい国慶節休暇が始まる!
(2009年9月 四川省黄龍古鎮)
湖南省南部に南方長城なる長城がある 流石に万里の長城の様なスケール感は無いがそれでも南方から攻めてくる敵に対しての防衛の長城である。かなり修復され、古さは感じないがこれも昔の道の一つであろう! 観光シーズン、バスが何台も連なる光景が眼下に見える。 遠く山々を見ながら、昔の人達の暮らし、移動風景を想像してみた。 (2004年10月 湖南省南方長城にて)

⑤番外としてその他の道の風景はどうで有ろうか!

2008年5月12日 四川を中心に発生したマグニチュード8クラスの大地震が発生した翌年に通った道路である。崩れ落ちた崖 応急的に修復した道路を移動した時の写真である。地震発生から1年後の観光で有った、予定していた観光地にはこの状態では大変危険と判断 目的地を変更した経緯が有る 両サイドは切り立った崖 大量の岩がまだまだ落ちる 同じ道でも危険な道路である。
(2009年9月 四川省 汶川)
雲南省 龍門 断崖絶壁に建つお堂に訪れた折 眼下に見える湖と湖畔を通る道路の様子 高いのが苦手な私は這いずる思いで登った記憶が有る。今でもこの写真を見るだけでも身震いしてしまう! それにしてもよくこんな状態で写真など撮ったものだ!
(2003年10月 雲南省 龍門にて) 
四川の観光名所 九寨溝、黄龍に出掛けた時の風景 当時はまだ近くに飛行場が無く、成都からバスで移動 途中3000m級の峠を越える 片側一車線の道を大型バスがすれ違う。ハラハラドキドキの連続 実際に乗ったバスが追突事故に遭い、到着時間が遅れたトラブルが発生 それにしても車窓の景色はスケールの大きさで圧倒されてしまう。
(2002年9月 四川省成都から九寨溝、黄龍に向かう道)

 この様にいろんな道(道路)の体験をした 怖い体験、楽しい旅、興味が湧く風景 どんな体験をするにも道(道路)が必ずある。

 常日頃から通る道は自分にとっては特別感は無い しかし 通った事のない道は何となく、期待感がある まして、異国で有ればその期待感は何倍もの魅力に思えてしまう。
 見るもの、聞くもの、感じるものすべてに五感が騒ぐ。

 昨今そんな体験が少なくなってしまった コロナの影響で異国との接点も極端に少ない。
再び好奇心を呼び起こす、機会を増やさなければと思う。

 季節もこれから外出に良い 取り合えず目的など決めず歩いて見よう!
自分の感性にも大いに影響する。 

 年齢に関係なく、いくつに成ってもこの『わくわく感』は失いたくない!


 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?