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松山湖の風景(広東省 東莞)


松山湖の湖畔は季節によりたくさんの花が咲きみだれる
松山湖の湖畔は草花を見ながら自転車で散策する事が出来る

                                   24.02.29 さかい 悠 

 駐在時代 日頃から運動不足の解消に出来る限り、歩く事を心掛けていた。当然、雨の日 仕事の忙しい時は歩数が少ない それでも当時は平均すると8000歩〜10000歩は毎日歩いていた。
 それだけ今と違って、元気で体力も有った。 最近は精々5000歩~6000歩と少なく成った 自分の目標として月平均6000歩は歩きたいと努力している。
 今の所、何とかその目標はクリアしている ただ歳と共に歩数のクリアが難しく,辛く成っている。 歩数だけの問題ではなく、歩いていると、いろんな事に興味が湧く、歩く道中が楽しい為でもある。
歩く工夫として、違う道、遠回りなどルートも考える 時には車で通った道で興味の湧くものが有ればその場所にわざわざ、車、電車を使って出掛け、周辺を散策して帰ってくることも有る。

  とにかく興味の湧く、モノ、店、出来事を視界の中に留め置く事を気にかけている。
季節の移り変わりも、重要な変化で有り、その為の散策は全く苦に成らない。
 何事にも興味が湧く ただ歳と共に、今後も興味が湧くとは限りない、その時は行動意欲も自然とダウンしてしまう。
いつまでも(出来れば生涯通じて好奇心は失いたくない)、興味を持ち続けたいと思っている。

 さて、前置きが長くなったが今回は駐在時代に最も長距離を歩いた話を取り上げてみる。
時期は2011年広東省東莞市でコンサルタント会社にいた頃、週休2日、一人で自由に行動出来た頃である。
 当時アパートは街の中、近くに遊園地と公園が一緒に成ったエリアもある、商業施設、日本食を含む飲食街も有り便利な地域、生活するにはとても便利な場所。

東莞長安鎮の中心部では緑豊かな公園がたくさんある 散歩に良い環境


更に歩行者用の公園も整備されていて、散歩するにも事欠かない環境

至る所に、この様な散歩道がある 特にお年寄りには快適な環境

 休日に知人と定期的に近場、遠出のゴルフコンペにも積極的に参加、その方面の立地も申し分ない。

当時でもゴルフ場はたくさんあった でも庶民には高額なスポーツで有った。

 当時住まいは東莞市長安鎮、街の中心地、住まいから近場のゴルフ場は20分弱、その周辺に松山湖と名の付く湖が有る。いつもは知人が車で迎えに来る。 この湖は周回するサイクリングロード、魚釣り、散策道など家族ずれ、若者、時には会社の懇親を兼ねたイベントなどもよく使われている。

釣りを楽しむ人達

 ラウンド途中、コースの一部がサイクリングロードと接する部分が有る 湖畔の風景をよく見かけた。 ティショットの順番を待つ間、湖のほとりでは花が咲き、大勢の若者がサイクリングに興じている ゴルフ以外で湖畔を歩いて見たいと思うのは好奇心旺盛な自分としては当然である。

比較的平坦な地形の為 ゴルフも湖畔の散策にも良い地形である

 ここまで来るには車が一番、しかし駐在時代は車を持っていない その為、個人でここに来るのはタクシー、路線バス、バイタク(バイクタクシー)のいずれかである。

 更にもう一つの手段として、歩く事も出来ない距離ではない。
出掛けるときは歩き、帰りは路線バス、若しくはタクシーでもよい 地図で確認すると比較的解りやすい道のり 夏の暑さにはまだこれから、今は花の季節で丁度良い。

 予報で良さそうな日にちを選び、4月24日 日曜日(2011年)とした。
午後の暑い時間を避け、朝早く出発すれば往復歩いたとしても午後早い時間にアパートに戻れると考えた。
 
 当日、朝から快晴 6時過ぎに出ると計画したがアパートを出発したのは6時半
 休日の街は静かで平日と違って出勤する人も少ない 朝食用の小食屋ものんびりしている。

長安の朝の風景 休日は人も少なくのんびりした時間が流れる

 アパート近くの大きな道路(徳政中路)を東に向かうと国道109号線にぶつかる。
後は国道に沿って、北東に向かって進むのみ 至ってわかりやすい。
 道路も歩道が整備され、歩くには快適 強いていうなれば交通量が多い為、騒音が酷い、更に排ガスも苦になる。

片側4車線の大きな国道 特に平日は交通量も多い

 この国道も何度か仕事で通るが車の速さと歩く速さでは圧倒的に景色が変わる。
車の窓越しに見る景色と歩道から見る景色はまるで違う 歩く速さで歩道から眺める風景は驚くほど緑が濃い ライチの濃い緑の林が丘陵地帯を埋め尽くす その間を畑が広がり、街に供給する野菜畑が広がる 言葉で表現する以上にのどかな風景。

この地方の名産であるライチの森 その間の畑を利用して、野菜の栽培が盛んである

 国道の往来は時間と共に交通量が多くなる。
集めた空き缶類を肩に背負い、黙々と歩く初老のスピードとはあまりにも違い過ぎる。 
その対比が歩かないと解らない速さで有る。

当時は都会から出る空き缶、ペットボトルを回収する人達が多くいた

 ゴルフ場の入り口に着いたのは9時半頃 所要時間は約2時間半 歩数は約2万歩(4.5Km)
思ったよりも苦も無く、歩けた!
 これからサイクリング道を探して散策する エリアが広い為 道が解らず迷ってしまったが何とか湖の畔に出る。

風蝶草 綺麗な花で色も何種類かある 湖畔に大量に植えられ、シーズンには見応えが有る
いろんな種類の花が植えられ、色鮮やかな花壇を楽しむことが出来る

 いろんな花が種類分けして植えられている。 最も目に付いた花は風蝶草(蝶が舞う姿に似ている)その他、花の名前が解らない花がたくさん植えられている。

道端で自転車を止め、それぞれに写真を撮る風景が見られる

 自転車を降りて、友達同士で写真を撮るグループ 車も通るが自転車が多い 
周回道はとてつもなく長い 歩く人は少ない、4月とはいえ日差しは強い、日傘が必要。
釣りをする人も結構いる 何が釣れるのか解らない のんびりした風景が続く。

個人で又は知人同士、家族ずれで釣りを楽しむ人達も多い

 ゴルフ場に隣接した場所も歩いて見た 今までゴルフをする人の立場で見ていた風景 今日は逆にゴルフをしている人達を自分が見ている。
 何となく不思議な気もする ゴルフを全く知らない人が見れば、何が面白いのかと思うかもしれない でも自分はゴルフの面白さも、歩きながら探索の楽しさも理解できる これで両方の立場で楽しめる、改めて立場の違いで趣味の見方が変わる事も理解できる。
 今でこそ、ゴルフは一般の人も楽しむスポーツに成ったが当時、中国では(今から10年以上前)まだまだ高額な趣味で有った。
 
 さて、日差しが強く成り、暑くなってきた サイクリング道は延々と続く もう少し歩きたいが、帰るに体力が心配、この辺が限度限界だろう。

 帰りの国道に出る道路もやはり迷った 工事中の道路も有るが途中で切れていて余計に迷う。
本来はもう少し先に有る公園入口から入るがショートカットしてサイクリング道に入った為、余計に迷ってしまった。
 何とか国道に出た、路線バスのバス停が解らない 何とかなるだろうとの思いから、結局歩く事にした 流石に帰りは疲れた!

幹線道路の為 大型の車の量も多い 中長距離のバスも多い

 景色は行きも帰りも同じように感じるが反対車線の歩道も違う店が有る、大きな工場が有ったりで変化に事欠かない 暑さと疲労でイッキに疲れが足と腰にきた。 同じ距離なのに帰りはやはり気持ち的にも、体力的にもきつく、時間が掛かった。

街の幹線道路と国道が交差する角に大きなホテルがある

 国道と徳政中路が交差する角に大きなホテルが有る 以前一度宿泊したことが有る そのホテルの建物が見えた時は疲れもピーク でも思わずホッとした。出掛けにペットボトルを2本用意したが瞬く間に飲み切り 途中、便利屋(コンビニ)で更に3本追加した。 アパートに着くなり、シャワーを浴び、冷たいビールをイッキ飲み この快感は何とも言えない!

今回の歩行数44,220歩  走行距離18.3Km  所要時間約5.2時間(往復)

歩く速さでの風景  1日の歩行距離、歩数の最高数値  花の風景を鑑賞  
立場の違いによるレジャーの楽しみ方  体力の限界の再確認  国道沿いの風景
そんな事を今回の歩行で確認できた。

 さて あれから10年以上が経過 体力は間違いなく、落ちている しかし、かと言ってこのまま体のケアを怠るとあっという間、衰えてしまう。
 無理しない程度にこれからも体力維持と好奇心のメンタル面、双方で鍛錬を怠らない様、日々努力しよう! 
 
 今でも現地にいれば、もう一度挑戦してみたい道のり 果たして往復できるだろうかと不安が先に出てしまうが!
 あの道路沿い 随分と景色も変わり、緑も少なく成っている事だろう!
そして、車もEVなど電気自動車が多く成ったと聞く 騒音などの違いも体験してみたい!

 
 
 

 

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