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若い夫婦の喫茶店!

                                2024年05月31日 さかい 悠

 いつもの様に街の散策をしていると2方向を高い壁に囲まれた、お洒落な店を発見。
塀の高さは有に2mは有りそう 東の方角の右隅に鉄の扉が開いている。
 
 以前この付近を通った時は鉄の扉が閉まっていて中は全く見えない。
多分住宅の敷地だろうと思うだけで外からはこんな広い庭が有るとは想像できなかった。

 この付近に大きなショッピングモールが出来、買い物、食事の店が多く、時間つぶしに格好のエリア。 今住んでいるアパートから歩くには少し遠い(と言っても徒歩20分程)が散歩で有れば苦にならない距離。
 近場に日本食、コピー品のCDショップ、偽ブランドの衣服などの店が多くあり、買い物がてら、よく出かけるコース。
 
 当時はまだまだコピー品は取り締まりも厳しくなく、日本の最新のDVD(映画 ドラマなど)、音楽CDを売る店があちこちに有った。
価格も10元〜50元(当時のレートで日本円150円〜800円)ほどの格安で購入できた。
 夜の暇つぶしにとても重宝した。

 衣服もズボン、ポロシャツ、Tシャツなどが同じように格安で購入できる そんな場所でもあり、頻繁に出かけた。
 いつも歩いていれば新しい食事処、お店など変化があれば気づく。

店の庭から表通りを望む 通りから覗くと入りたくなる庭の作り。

 大きな鉄の扉が開けて有り、お洒落な庭が目に入る 玄関先に漢字と併用して横文字のcafeと書かれた看板が目に留まる。
 当然 会話はおぼつかないが珈琲を飲むくらいは通じるだろうと入ってみる。

庭は広々として、幾つかの池が配置されている、椅子席、テーブルも程よい間隔で置かれている。

 庭は思った以上に広い 細長い池、小さな池が2〜3箇所設置してある、大きな鯉が泳いでいる。 
庭の奥に建物が有り、そこが本来の喫茶コーナー 庭はテーブルと椅子が何カ所か設置されていて、くつろげるレイアウト、雨が降っても、夏の暑い時でも日差しを遮る、パラソル風の大きな傘がテーブル席に設置してある。 植木や可愛らしい調度品があちこちに置かれ、若者向けの店と感じる。
ゆっくり庭を眺めながら青いドアを開ける。

店内に入る青いドアがお洒落で可愛らしい!

 外は7月の午後3時過ぎ、それ程日差しは強くない、でも蒸し暑い。
店内は程よくエアコンが効いている!
『いらっしゃいませ!』と中国語で眼鏡をかけた若い女性がにこやかに挨拶がある。
 カウンターの中にいた同じく眼鏡をかけた男性も挨拶を重ねてくれる。
知ってる単語を並べて、『始めただけど珈琲は有りますか?』 もちろんどうぞ!
 日本と同じようなメニューを指さし、お好きなものをどうぞと進めてくれる!
奥まった、部屋にテーブルといす席が何カ所か置かれている その一つに腰掛ける。

店の奥にクッションが置かれた席もある、じっくりと読書なども出来る

  先ず 珈琲が飲みたい時間帯 温かい珈琲を注文する。
 カウンターの男性に注文を伝える 果たしてどんな珈琲が飲めるのか? 

若い夫婦が集めた、調度品が部屋の隅々、壁などに飾られている
古い、電気製品も幾つも並べられている

 店内は庭以上にいろんな調度品が置いてある この様な店はこの街で初めて体験する 若者が興味を示す雰囲気!
 たまたまなのか、それともまだ認知度が低いのか 入った時はお客はいない。
少し会話を試みる。
 
いつ開店したの?  開店して間がない  夫婦で始めた! まだまだお客が少ない   
雰囲気が良いので私の知る範囲でPRしてあげる!
当たり障りのない会話を何度か試みる 逆にどこから来たの、どこに住んでいるの、など質問が飛ぶ
なんとか通じて、お互いに打ち解ける。
やはり会話はこの程度が精いっぱい!  
近いうちに通訳を連れ詳しく聞いてみよう!

少し大きめのカップになみなみと珈琲が注がれている お皿も古い物なのだろうか?

 珈琲が出来、テーブルに運ばれる。 お洒落な模様が表面に浮き出た、珈琲が出てきた。
日本でも、たまに見かける少し手の込んだいれ方。
 この様に出される珈琲はこの街では当然初めて!
つまみのビスケットが添えられ、確か25元(当時のレートで400円位)位と記憶している。

 早速、飲んでみる 日本の珈琲に比べて、やはり濃い ただ模様のミルクが入っている分、思ったほど濃くは無い。
 私はブラックが主流だがこちらのブラックは苦くて飲めない 少しミルク、お砂糖を入れざるを得ない。

 最近 街中で珈琲豆を専門に扱う店を見つけた、それなりにお客が入っているのを見ると珈琲を日常的に飲む環境に成った事は珈琲党にとっては嬉しい変化である。

 店内に有る調度品を珈琲を飲みなが見て回る 少し突っ込んだ会話がしたいが、私の現状の語学力では確認できない!
 結局この日は店内を見てまわるのと外の雰囲気を体験し、近いうちに来ることを告げ、店を出る。

 早速 2日後 通訳を連れ、訪れる。
以前から、この様な店を開きたいと思っていた 念願叶って、この場所に店を開くことが出来た。 二人はやはり夫婦である。
 開店間が無いので、認知度は低い、友人、知人に来店してもらい、そこから顧客の広がりを期待しているとのこと。
 先日 私が一般の客としては初めてのケースかもしれないとの話である。
庭を含めて、調度品などはほぼ2人で決めた 当然、工事に関する作業は業者に頼む事に成ったが飾り付け、調度品の選定などは全て2人で行った。

カウンター席も有り、若い夫婦と会話をしながら、珈琲も飲むことが出来る

 とても頑張り屋さんのお二人 自然な振る舞いは性格の良さが感じ取れる。
是非日本の駐在員にも紹介する旨、伝える。
事実、駐在員の女性従業員のいる会社で早速来てくれたとの話を後から聞いた。

 日本でも若い夫婦が店を持ち、頑張っている話を聞いたり、見ると応援したくなる。
それは異国でも同じ 幸いにまだまだ若く、これからの世代。
 それにしてもこれだけのお店といろんな準備に大変だったことでしょう!
繰り返しに成るが頑張って欲しい そして繁盛してほしい!

 若い人には夢が有り、将来のプランがさらに広がる事を祈る。

 何気なく街を歩くと発見が有り、今回の様に出会いも出来る。
当然それ以後この店には度々、足を運び親しくなった 今の様に簡単にSNSでPRすることも難しい、この様な店を開店する事は大変な事 今後の店の繁盛を期待したい!

2012年7月中旬 広東省中山市での散策より  
 

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