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「魂のぶつかり合い」 - 4年振りの古川祭

4月19日・20日 古川祭
コロナ対策で一部規制や規模縮小の部分もありつつも、4年振りにコロナ前に近いかたちで祭ができました。

「ようやく、動き出したな」
これが、今年の祭で一番感じたことです。

今回は、4年振りの古川祭で感じたことを忘れないように書き留めようと思います。

2023年の古川祭の全体像は、読売新聞社の動画がよくまとまっていました。

町回りにて

昨年との違いは、なんと言っても起し太鼓。
ようやく付け太鼓が出て、起し太鼓も町を回れるようになったこと。

付け太鼓は、起し太鼓出立の前、夕方から自分の組の町内を回る「町回り」を行います。
組や区の役員、屋台や青年部(若者)の役員宅を付け太鼓でまわり、玄関先に入れて、時には家のまえでとんぼをあげることもあります。

この町回りのとき、感動した瞬間がありました。

通りがかりにあるたくさんの家々で、
おじいさん、おばあさんなど家族総出で家の前に出てきてくれていたのです。

そしてどの人も、本当に嬉しそうなキラキラした笑顔で、
「ありがとな〜」
「うわ〜嬉しい!」
そう言って、拍手してくれていました。

その家の前でとんぼをするでも、玄関に入れるでもなく、ただ通りすぎるだけなのに。
そんな僕たちの姿を見て、こんなに喜んでくれる人がいる。

本当に嬉しかったです。
まだ始まったばかりだと思いつつも、少し涙が出てしまいました。

祭は地域を、人を元気にするなと強く実感しました。

魂のぶつかり合い

まつり広場にて出立祭が執り行われ、いよいよ起し太鼓が動き出す。

付け太鼓も出だしから、いつものように激しいぶつかり合いになりました。
この時間というのは不思議なもので、
おそらく自分の限界を300%くらい超えた肉体的・精神的な力が出ているのではないかと思います。

「転んだら死ぬ」
そんなことが頭の片隅に常に少しだけありつつも、付け太鼓について行かずにはいられない。

互いに声を張り上げて気合いをいれ、
年の上下・普段の立場も関係なく、
自分の町内・台組の意地を、誇りをかけてつける。

まさに、自分の今もてる全てを、命をかけてぶつけ合う。
古川やんちゃの魂のぶつけ合いだなと。

この瞬間が、古川の男たちの一生で一番かっこいい瞬間だと思ったのです。

やっぱり、古川の、殿町の男に生まれて良かった。
そう思って、気がついたら何度か顔が笑っている時がありました。

「新しいことを始めるということは、、」

今年の祭では、ある方とお話ししていて、1つのお話をお聞きしました。

その方が、
「あることを始める時にお父さんに言われた」
といって教えてくれた一言です。

「新しいことを始めるってことはな、後世の者に負担をかけるっていうこともあるんやぞ」

なにか新しいことを始めるということは、
・新しい価値を生み出す
・何か課題を解決する
こと以外にも、
下の人たち(役職・年齢)に対して、新たな負担を強いる側面があるということ。

よくよく考えたら当たり前のことですが、
その方の若い時にお父様から言われたこと、ということで20年ほど前の話ではないでしょうか。

やっぱり祭は最高

4年振りに、起し太鼓もある祭を終えて思ったのは、
「やっぱり祭は最高で、自分たち古川やんちゃの命である」
ということ。

これがないと、一年が始まらない。
ようやく止まっていた時が動き出した感じがします。

この祭、自分が死ぬまで、死んでからも繋いでいきたい。
改めてそう決意を固めることができました。

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