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2022 平田クリテリウム 第7戦

メイド達の熱い夏を見届けた僕は久しぶりにレースに出た。

そして誰も経験したことのない平田が始まってしまった。

自分が今どれだけ走れるかわからなかったからとりあえずダブルエントリー。
カテゴリーはc3とc2、現地ついてから決めればいいやぐらいで。

レースのやる気を上げるために前日ウマ娘を部分的見たりした。トウカイテイオーが有馬記念で復活するシーンは本当に好き。
宮田はこの夏までで諦めない心を思い出させてくれた、
ツインターボみたい。
ので彼が他人に影響を与えている証明のためにも魅せるレースをしたいと思って寝た。

当日の朝、チームメイトのうーごとおこめを拾ってから行くはずだった

しかし、おこめは起きなかった
おこめ…お前と戦いたかった…。

おこめが起きなかったのでとりあえずうーごと「クッキー☆」を聞きながら現地へ

現地ついたらなんかめちゃくちゃやる気出てきてc3,c2両方走ることにした。

エントリー費を払っていざゼッケンをジャージにつけるぞ!って時にゼッケンの向きとか完全に忘れてた。
いつもチームメイトのコジマ(大林)が率先してやっていてくれたからだ、もうコジマなしではレースの準備もできなくなってしまった…。助けてコジマ…と思いながら準備を進めていく。

大林

C3前編

なんと今回のC3は二部構成だ!
何を言ってるのかわからないかもしれないけど僕も初めての経験。

久しぶりのレースでテンションが爆上がりして出走列最後尾でアニメ「リコリスリコイル」のネタでめちゃ騒いだ。周りの人はドン引きしてた、ごめんね。

さかな〜!
チンアナゴ〜!
コーカサスオオカブトォォ!!

住吉にそれでゴールしたらおもろいです!って言われてやりてぇ〜って思いながらスタート。

スタートして適当に位置を上げて様子を見る。
ペースも速くないので2周目辺りで自分から動いて逃げを潰したりしてみる。
一度休みたかったので集団真ん中に戻ったら事は起きた。
なにもないホームストレートで落車が発生!

とりあえず手を上げてみる僕


前走者とハスって滑ってぷよぷよみたいに連鎖していって一気に道は塞がれてしまった。
もう避ける道がないのでフロントフォークを転がってる自転車にぶつけて止まることにした。


フロントフォークにしっかり傷が入っちゃったのとフロントホイールの軽い振れだけで済んだのでとりあえず前を追いかけてみる。

シンプル辛い。



あまりにも落車が大きかったのでレースは中断になった。
なんとc2の後に残りの周回数分で再スタートということになった。


そう、三連戦が確定して僕の夏の平田3ステージが始まっていた。

C2編

結果からいうとDNF
もう始まる前から体調も心拍も終わってた。
おそらく脱水と熱中症じゃないかなって思う、まじで吐きかけた。あと落車の時に痛めたのか攣ってるみたいに右脚痛い。

もう書くこともなくインターバルに耐えれなくて3周か4周でレースから降ろされた。

チームメイトである井戸田は2位になってた、すごい。
また同じカテゴリーで走れるようになりたい大好き。

うーごは第2コーナーで地面とキスしていた、シマノじゃなかったらまたコンポ壊れてるところだった。
うーごは脚はあるから必ずもっと前で動ける、恐怖心を捨てれると強くなる確実に。
僕も怖いから一緒に頑張っていこうね。

C2スタート直後、死にかけのヒョロガリ

C2DNFの時点で心は折れた、もうC3残りレースはDNSしようと思った。
そんな時に住吉の言葉が耳に入る。

「俺たちの平田はこれからだ」

この言葉になんかめちゃ元気もらった、ありがとう。

今日着に絡めなかったらレースは辞めようと思ってた、レースを始めて5年くらい、一度も個人で勝てたことがなかった。
チーム戦はみんなのおかげで表彰台にあげてもらってた、去年の秋鈴鹿もそう。

今年も秋鈴鹿を走るのは決まったけど焦りはすごかった。
チーム員の宮田とコジマは夏鈴鹿を超えてきた選手、一方僕はメカニックっていうそれっぽい理由をつけてレースから逃げた人間。

チームの監督役のやまだくんにはチーム変えてとまで相談したし、コジマにも泣き言を吐いた。

この言葉で今日まで練習を続けてきた、他の人から見たら練習とは言えないかもしれないけど。

C3後編

列に並ぶ、やっぱり熱中症気味なのか気分が悪い。
胸の圧迫感も気持ちが悪かったので心拍計も外した。
みんなが応援してくれてるけど、緊張のせいか中身が頭に入ってこない。
すごく怖かった、何も出来ず完走だけしたらレース引退しなきゃと思うと走りたくなかった。
でも証明もしたかった、宮田とコジマが僕に与えた影響力を。

レースが始まってとりあえず最後尾からスタート、ここで憧れの人に前聞いたことを思い出す。

憧れのリツオさん
BICYCLE STUDIO MOVEMENTをよろしくお願いします

この話を意識して動こうと思い、実行に移す。
しかし先程の落車の影響で集団で走るのがとにかく怖い…。
あぁ…怖えな…と思ってたらまた落車が起きる。
今回は完全に回避できたけど恐怖が強くなってしまった。
他の出走者と怖すぎる~って話をしながらレースに戻った。

ラスト一周ぐらいで一人、二人先行していた。
ここで動かないとたぶん負けるって神のお告げが来た。
とりあえず一人で追って合流。
もうとにかくコーナーが怖い、そもそも僕はコーナーが本当に苦手。
3、4番手ぐらいで第4コーナーを抜ける、先頭を走る選手がペースを上げる。

ゴール前で待機してたチームメイトの宮田はみんなにこんなこと話をしてたらしい。

エンターテイナー宮田


最後のストレート色んなこと考えた。


リコリスの今後とか蝦夷送りになったやまだくんのこととか。
最近結婚したあらあゆかのこととか、おめでとう。
色々出てきたけど、僕なりに前に進むだけ、そしてこの場を制して認めさせる。
負けてするか引退式、応えさせてくれみんなの期待に。
脇役じゃない、僕だって主人公。

ならば歴史を塗り替える、この数秒間。

絶対は、僕だ

勝ちたい、負けたくない

前を抜き先頭に出れた、ゴール前に誰もいないこの景色初めて見た。

先頭は景色は譲らない

強い意志で脚を回し続ける、後ろは追いついてきそうにない。
ゴール過ぎた左側にチーム員が応援してくれてるのが見える。
応えるようにゴールラインを声叫ぶ

「さかなぁぁぁー!!!!!」

ガッツポーズって急に出るんだね
死ぬほど見ていたパターンに自然となった

ついに勝てた。

人から見たら大したことないきっと、だが俺にとっちゃ偉大な一歩。
少しはエンターテイナーになれたかな。
誰かに感動を与えることができてたら嬉しいな。

かっこいい名前にしてくれてマッマThank you

Kroneのみんないつも応援ありがとう。
photo by 2005年生まれひろむ、yuki asato、a_kotarou55


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