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続・「ボクが夢見た“グレート・ムトー”2月の東京ドーム」

この記事は「ボクが夢見た“グレート・ムトー”2月の東京ドーム」完全版を語ったDropkickニコ生配信を記事にしたものですが、原型を留めていないどころか、インタビュー形式となっています(語り:ジャン斉藤)

――Dropkickにアップされた「ボクが夢見た“グレート・ムトー”2月の東京ドーム」はけっこう削ってあの分量なんですよね。

【無料公開】ボクが夢見た“グレート・ムトー”2月の東京ドーム/ジャン斉藤

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斉藤 冗長気味だから大幅にカットしたんです。武藤敬司を通してアルティメット・ウォリアーやレックス・ルーガーの日本での評価が低すぎることについても書いたんですけど、本筋とは関係なくなったので。

――たしかに関係ない(笑)。

斉藤 あの原稿のテーマのひとつには「武藤敬司がもっと早く新日本プロレスのトップに立っていたら、日本のプロレスは変わっていたんじゃないか」っていうものがあって。プロレス少年時代のボクは武藤エース体制を強く望んでいたんですけど、早くエースにならずとも充分にプロレスを変えましたよね。ストロングスタイルやUWFの思想が先鋭化しすぎたことで娯楽性が失われた日本のプロレス界に、アメプロを根付かせて“楽しさ”を取り戻したのは武藤敬司の力だと思ってるんですよ。

――徹底してUWFの試合そのものは面白くなかったと言い続けてますね。

斉藤 アルティメット・ウォリアーとUWFの試合、どっちが面白いか渋谷で街頭アンケートしたらアルティメット・ウォリアーが圧勝しますよ!UWFって思想や運動体としての面白さですから。

――たしかに武藤敬司がWCWから帰ってきてからプロレスが盛り返したんですよね。

斉藤 もし一気に武藤エース体制が確立されていたら、それはそれで反発があって「ストロングスタイルが薄い」とか批判されていたかもしれない。あの速度でよかったのかなといまなら思います。その頃は熱狂的な武藤ファンだから気が付かなかっただけで、群像劇にしたほうが面白いんですよね。それに90年代は大エースが成立しにくい時代になった。全日本プロレスも80年代後半から群像劇モードになっていたし、怪物・ジャンボ鶴田が三沢光晴に敗れた試合は決定的ですね。

――四天王プロレスに向かっていきますね。

斉藤 四天王のプロレスですから文字どおり群像劇。90年代・新日本は闘魂三銃士にベイダー、ビガロ、スコット・ノートン、長州力に藤波辰爾、馳浩に佐々木健介までいる豪華ラインナップ。武藤単独エース体制にする必要はないし、蝶野正洋の第1回G1クライマックス優勝がとくに効いてますよね。いちばん後ろにいた蝶野が駆け上がったことで序列が一気にわからなくなった。あそこで蝶野優勝をひらめくセンスはすばらしいですよ。

――でも武藤ファンとしてはあの結果に納得いかなかったんですよね。

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