バトラーツはこうして潰れた■臼田勝美インタビュー④

2023年1月1日 00:00

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臼田勝美インタビューシリーズ

――火祭りボイコット事件かた急速なファン離れが起きたバトラーツは、2001年10月26日のNKホール大会で活動停止を宣言します。あのときは事前にどんな説明があったんですか？

臼田　NKホールのあと沖縄大会があったんですけど、そレを最後に活動を停止をすると。いつぐらいに話を聞いたんだっけかなあ。正確な日時は覚えてないですけど、夏のシリーズが終わったあとに
石川（雄規を）さんから珍しく「ちょっと飲み行かない？」と。石川さんが俺を誘うのは珍しいから。それで石川さんがよく知ってる居酒屋さんに飲みに行ったときに、その話をなんか聞いたような気がする。

――どんなふうに告げられたんですか？

臼田　これは言っちゃっていいのかよくわかんないし、あとになって他の選手の話を聞いてみると内容は食い違ってたんですけど……。俺が石川さんから受けた説明では、とりあえず島田（裕二）さんを1回切りたいと。

――……島田さんは運営にも関わっていましたね。

臼田　島田さんを切りたいんだけれども、切るにあたって何か理由がないと切れない。いったん完全に距離を取るには団体自体を活動休止というかたちにして。この先はどうなるかわからないから、選手たちとも契約を解除する。そうすれば納得するだろうっていう話で。

――そこまでしないと関係は切れないもんなんですか。

臼田　で、島田さんを切ったあとに選手とはまた再契約をするからと。そして新生バトラーツを島田さんを抜きにして始めたいと。もしかしたらそのまま他の団体に行くなり、フリーになる選手もいるかもしんないんだけど、石川さんは俺には残ってほしいと。そのまま所属というかたちで発表させてほしいっていうに言われたんですよ。それが本当だったらだったら俺はいいですよ、協力しますよってことを石川さんには言ったんです。

――臼田さんはバトラーツに残ってほしいってことですね。

臼田　で、石川さんは「ウッシーに話してる内容を、他の人間が他の選手にはするから」と。で、俺が協力するにあたって条件は2つだけなんですけど。まず1つは、他の選手も全員再契約をすること、もう1つは自分の今の年俸が下げられるんだったら、ちょっと考えさせてくださいと。そうしたら他の選手とも契約はするし、給料はそのまんま据え置きで下げないという話だったんですね。その日はそのまま終わったんですけど。後日（モハメド・）ヨネと久しぶりに会ったときに「話を聞いた？　どういう説明を受けたの？」って、俺が石川さんに聞いた内容を伝えたんですよ。そうしたらヨネがけっこう苦い顔をして「えっ、自分が聞いた話と違うんですけど……」って。ヨネのほうにはもうお金を払えないからから、自分の食い口は自分で探してくれみたいなことを言われたと。

――島田さんを切るとかではなく。

臼田　島田さんと距離を取ったあとに再契約する話は聞いてないのっ？て言ったら、ヨネは「そんな話は全然聞いてないですよ」と。お金がないから解散する、もう契約できないから、自分の食い口は自分で見つけろと言われたと。「ていのいいリストラじゃないですか」って感じで、じゃっかん怒ってるんですよね。それは俺も話が全然違うなって。結局、レギュラー外人選手のカール・マレンコが残るくらいで。あとはNKホールでプレデビューする原学と大場（アングロサクソン大場）の2人はもうどこにも行きようがないから、そのまま残る。日高（郁人）はバトラーツジムのコーチは何月まではやりますみたいなかたちだったんですけど。

――選手によって言ってることが違うのは、石川さんに確認しなかったんですか？