見出し画像

幻の新日本プロレスvs北朝鮮軍人■長井満也

UWFやリングス、K-1まで、様々なリングで戦ってきた長井満也インタビューシリーズ第11弾! 今回は北朝鮮遠征編です (聞き手/ジャン斉藤)

①「我が青春のスーパータイガージム、シュートボクシング
地獄の新生UWF新弟子編
長井満也インタビュー「いつのまにか解散してしまった新生UWF」
恐るべきプロレス団体リングスの真実
リングス伝説の佐竹雅昭戦とは何だったのか
リングスジャパンは仲が悪かったのか?
【リングス退団編】俺はそんなことを絶対に言っていない
K-1参戦、安生洋二の前田日明襲撃……リングス退団後の長井満也
掣圏道SAプロレス、馬場元子さんの思い出
魔界倶楽部/柴田勝頼K-1参戦

長井満也 これまでのインタビュー

――長井さんは新日本プロレス所属時代、じつは北朝鮮に遠征されてるんですよね。

長井 あれは2004年のことですね。「猪木さんと北朝鮮に行ったことある」なんて話すと、みんな平和の祭典(1995年)をイメージすると思うんですよね。でも、ボクが出たのは国際武道競技大会というやつだったんです。

――中邑(真輔)さんも出たイベントですね。

長井 あのときはボク、垣原(賢人)くん、成瀬(昌由)、柳澤(龍志)選手、中邑くんが参加したような思い出がありますね。ボクらは北朝鮮の格闘技の祭典で試合をやると聞かされてたんですが、どんな試合形式で相手が誰なのか、前日の夕方くらいまで教えてもらえなかったんですよね。

――前日まで何をやるかわからなかった!(笑)。

長井 最初は「なんでもあり」のルールで北朝鮮の軍人と戦う話もあって。これ、おふざけじゃなくて本当にそういう話を聞いてたんですよ(笑)。

――北朝鮮の軍人と「なんでもあり」! NetflixやAmazonプライムのオリジナルドラマにありそうです(笑)。

長井 「もしそうなったら、とりあえずやるしかないな」と。ボクの場合、前日まで何をやるかは決まってないというのは、リングスで経験してたから慣れたもんじゃないですか(笑)。

――ハハハハハハ! 試合中も何が起こるのかがわからないのがリングスの恐ろしさですね。

長井 どうなってもいいように覚悟はしてましたね。

――北朝鮮遠征の話はどんなふうに聞いてたんですか?

長井 話を聞いたのはギリギリでもなかったですけど、呼ばれたメンツがわりと格闘技色が強かったから、きっと格闘技寄りの大会に出るんだろうなと思ってたんですけど。どういう内容で誰とやるかは全然教えてもらってなかったですね。

――何をやるかわからないまま北朝鮮に渡ったと。

長井 そうです。まず成田空港から直接、北朝鮮の平壌空港には行けないので、北京でトランジットですよね。北京で1泊したんですが、せっかく中国に来たから天安門を見に行ったりして。なんでか忘れたんですけど、中国のスターバックスにみんなで行ったんですよ。ボクはラテを頼んだんですけど、ボクのだけ全然出てこなくて。やっと出てきたらココアなんですよね。北京にはそんな思い出があります(笑)。

――北京の思い出がスターバックスですか(笑)。

長井 翌日に北朝鮮の大使館に行ってパスポートの書類を作って、それから空港に向かうことになったんです。その書類に貼る自分の写真を持っていったですが、向こうの係員はボクと垣原くんの写真を間違えて貼ってしまって。北朝鮮の人から見たら一緒なんだなって(笑)。

――ハハハハハ! 猪木さんと一緒に北朝鮮入りしたんですか?

長井 いや、猪木さんはボクらより先に入ってたんですよね。ボクら選手は日本からのツアーと一緒だったんですよ。それは北朝鮮で松茸とフグを食べようというツアーで……。

――あの「北朝鮮ふぐ・松茸食べ放題ツアー」ですか!人質拉致問題の時節柄、不謹慎だということで当時・渋谷にあった新日本事務所に街宣車が抗議に来たという……。あのツアーは実施したんですね。

・ふぐ・松茸食べ放題ツアーとは何だったか?
・平壌のミステリーホテル
・すべてが仕込みのトゥルーマン・ショー?
・垣原賢人の北朝鮮クワガタ騒動
・猪木さんと北朝鮮の壺……続きはこのあとへ

【過去記事まるごとセット/2024年8月】
久保優太、エル・リンダマン、大塚隆史、川尻達也vs鈴木芳彦、笹原圭一、水垣偉弥、内藤由良、長井満也、シュウ・ヒラタほか。コラムもたっぷり読めて800円!

過去記事まるごとセット/2024年8月

ここから先は

6,933字 / 2画像
この記事のみ ¥ 200

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?