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堀口恭司再生トーナメントが始まります■笹原圭一RIZIN広報

大会後恒例の笹原圭一RIZIN広報インタビュー。今回は大会前に話を聞きました!(聞き手/ジャン斉藤)

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――RIZIN記者会見がハワイのワイキキビーチで行なわれましたが、笹原さんは同行しなかったんですね。

笹原 斉藤さん、ところでうな重は好きですか?

――なんですか、いきなり。そりゃあ、もちろん好きですよ。

笹原 ハワイに仕事で行くって、うなぎが乗っていないうな重を食べるみたいなもんなんですよ。そんなうな重を食べたがる人なんていますか?いないでしょ!

――ハハハハハハハ!

笹原 過去にも一度仕事でハワイに行ったことあるんですけど、まあこれがビックリするくらいつまらないというか、もうある種の拷問でした。なので今回も本当は行ったほうがよかったんですけど、ごにょごにょ言ってうまく逃げ切ったんです。

――うなぎのように(笑)。メイウェザーや朝倉未来、平本蓮ら猛獣たちを見張っていないといけないですし。

笹原 日本でも仕事が超RIZINならぬ超山積みだったので今回は見送ったんですけどね。

――その会見では平本蓮が「メイウェザーの通訳」として話題をかっさらっていきましたね。

笹原 もともと平本選手は超RIZINに出場予定だったんですけど、拳のケガで見送ったんです。でも、ハワイまで行かせれば何か面白いことが起きるんじゃないかなと(笑)。

――というと、まるでRIZINが仕込んだみたいに聞こえて、お叱りの声が飛んできそうですけど。

笹原 直前までいろいろなことを仕込もうとしていたんですけど、結局メイウェザー側に振り回されて、ほとんどノープランでしたから。だってメイウェザーたちがハワイに着いたのは会見の1時間前ですよ(笑)。

――メイウェザータイム!

笹原 打ち合わせもへったくれもなくて、そこから平本選手がメイウェザーとコミュニケーションを取って、あれをやったみたいです。どんなやり取りをしたのか全然わかりませんけど(笑)。

――時間がない中、まとめた平本蓮がすごいですね(笑)。

笹原 来夏のRIZINハワイ大会に向けてのトライアウトもありますし、その模様はYouTubeとかで公開すると思いますので、もしかしたらメイウェザーをまた“通訳”する平本選手の姿が見られるかもしれないですね。

――「おまえは不合格だ。榊原さんがそう言ってます」とか別バージョンも見たいですね(笑)。今回の会見は来夏のハワイ大会のプロモーションも兼ねたものだったんですね。

笹原 なのでトライアウトもやりますし、合格した選手は早ければ年内のRIZINに参戦するかもしれません。

――RIZINのハワイ大会って数年前から浮かんだり消えたりしてましたよね。

笹原 昔からプラニングされてたんですよ。ベラトールと合同でやるという話もあったり。今回は単独ですけど、ベラトールにも協力してもらうことになるんじゃないですかね。

――いつの時期だったか忘れちゃいましたけど……スコット・コーカーがベラトールのハワイ大会で●●vs●をやろうと提案したこともありましたよね。

笹原 ああ、ありましたね。一時期スコットが真剣に動いていたんですよね。

――最終的には実現しませんでしたけど、じつにスコット・コーカーらしいですよね(笑)。

笹原 で、今回ハワイ大会をやる理由のひとつには、最近のRIZINってコロナもあって国内イベント化してましたよね。世界中から忘れられそうになっているという危惧があるんですよ。「RIZINってまだやっていたのか?」「RIZINって何?」と。

――あー、外国人選手や関係者の反応が鈍いと。いまはUFC以外の北米MMA団体が力を持ちすぎて、外国人を連れてくるのが大変みたいですし……。

笹原 もう一度あらためて海外でのRIZINのプレゼンスを高めるためにはこうやってメイウェザーを連れてきて目立たせたり、ハワイ大会をやったりしなくちゃいけないんですよ。

――先を見据えた布石の会見だったと。「チケット料金が高すぎる!」ってことで批判がありますけど、チケットの売れ行きはどうなんですか?

笹原 おかげさまで「好調です!」とか言うと、「あいつら悪どいことして金儲けをしている!」とか言い出す人がいて困るんですけど、稼がないとイベント続けられないですからね。

――メイウェザーもそうだし、「飛び抜けて高いんだろうな」という選手も何人かいますねぇ。

笹原 格闘技興行って、本当に焼畑農業みたいなもので稼いだものを次回に投資しての繰り返しなんですよね。

――たしかにそういう側面はありますよよね。

笹原 なので安定を求めるんであれば、わざわざハワイまで行って会見なんかやる必要ないんです。日本で、うな重を食ってりゃいいんですよ(笑)。

――ただ榊原イズムだと、「いや、ハワイにはとんでもなくうまいうなぎがいるらしい」という話に飛びつくわけですよね(笑)。

笹原 そうそう(笑)。「笹原、ハワイのうなぎ食ったことないだろ?」とか言い出すんですよね。で、メイウェザー未来はそもそも東京ドームでやる話もあったんですよ。

――うなぎならぬ、二匹目のドジョウですねぇ。

笹原 「こうなったらTHE MATCHに続いて東京ドーム2連戦だ!」とか言い始めたので、さすがに「社長、もうちょっと安定した路線の方が……」って諌めたんですよ。畑が焼けてから種を蒔かなきゃいけないのに、まだ畑が焼けているところに種を蒔いてるみたいな話ですから(笑)。

――焼畑農業にもなっていない!!(笑)。でも普通に考えてTHE MATCHの印象に負けそうですよね。

笹原 そこと比較されるのも得策じゃないよなというも当然あったんですけど、なによりメイウェザーの都合もあって、たまアリの日程(9月25日)以外は試合しないと(笑)。

――そこもメイウェザータイムですか。那須川天心戦の当日朝、ホテルの部屋から見えた富士山に「いまから登りに行きたい」とか言い出した男ですから、何が起こるかわかりませんね……。

笹原 いろんな意味でドキドキしています。今回のたまありはアリーナバージョンの2万席なので、天心メイウェザーの時のように熱狂がぐっと濃縮した空間になると思います。

――ところでRIZIN復帰が決まった堀口恭司の相手は金太郎選手に決まりました。

笹原 「バンタム級ジャパンGPで優勝した扇久保博正選手じゃないのか?」「井上直樹だろう」と賛否はありますが、まず今回のRIZIN復帰は堀口選手がベラトールで連敗しなければ、ありえなかったことですよね。

――ベラトールバンタム級GPで勝ち上がっていればRIZIN参戦はなかったですね。

笹原 堀口選手のキャリアで連敗は初めてですし、3戦目はすごく重要な試合になるんですけど。まさにベラトールではGP開催中なので、その中でのバンタム級のマッチメイクは難しかったはずなんですよ。

――試合を組めないこともないですけど、意味のあるカードはGPや王座統一戦が終わる来年いっぱいは厳しそうで。

笹原 バンタム級GPをやっている横で、敗者の上位ランカー戦は普通は組まないですしね。堀口選手をマネジメントするアメリカン・トップチーム(ATT)としてはどうにかして堀口選手をビッグカムバックさせたい。そこでボクらがベラトールやATTと話をして、日本の中で再生するのはどうだろう?と。

――RIZINとATTは今回の再起プロジェクトにメリットがあるのはわかるんですが、ベラトールが許可するのは年末にRIZINとのコラボイベントがあるからですか?

笹原 そうです。今回の金太郎戦は「9月→大晦日」という流れを生かした「堀口恭司再生トーナメント」の1回戦と見ていただくのが一番良いように思います。

――「堀口恭司再生トーナメント」!! ATTとしてはRIZINに再生のきっかけをつくってもらいたいけど、RIZINとしては1回だけ出てもらっても面白くない。ベラトールとしては年末にRIZINと何かやるのは堀口恭司が必要だし、日本で磨いてもらえるなら歓迎……各陣営の思惑はいろいろあったうえでの“点ではなく線”としてのチョイスなんですね。

笹原 もちろん格闘技は何が起こるかはわからないですから。そんな我々の甘い目論見を金太郎選手がぶち壊すことだってありえますし、そうなったらなたでまた考えればいいですし。

――「堀口を大事に使っていない!」という感じで批判されてるけど、ちゃんと考えていると。しかも他団体の所属選手なのに(笑)。

笹原 ハワイで浮かれているように見えて、いろいろ考えているんですよ(笑)。

超RIZINの追加カードは? 年末はベラトール日本大会との2DAYS? 堀口恭司vs扇久保博正3の構想、ブレイキングダウンとの提携、山本空良vs平本蓮より外国人対決? ……インタビューはまだまだつづく!

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