やりすぎくらいがちょうどいい……武尊『ユメノチカラ』を読んで
実現不可能と言われた那須川天心戦がなぜ実現したのかは「僕の格闘技人生を振り返るとわかってもらえるんじゃないかと思う」と書き記す武尊の2冊目となる著書『ユメノチカラ』。リング外の行動も真っ向勝負のファイトスタイルそのもので、なるほど武尊の人並み外れた執念が世紀の一戦実現を動かしたことが伝わってきます。
ボクは常々「現役格闘家・関係者の本はいまでも現場に携わっているから、諸事情でぶっちゃけられず微妙な内容になりがち説」を唱えているんですが、『ユメノチカラ』は想像以上にけっこう踏み込んでいて行間でも読ませる。天心戦では「ここではとても明かせないようなこともたくさんあった」と書いてあるけど、「えっ、これ以上のこともあったの!?」と震えますよ。見えないからこそ、よけいに怖いってやつ!かといってSNSでありがちな炎上目的の暴露な匂いはしない。すべては言ってないけど、伝えたいことは伝えていて、あとは読み手が何か探ってくれ……という大人のスタンスの本です。
・榊原信行、フジテレビ上層部との極秘接触
・「僕はこう言うしかなかった……」
・武尊だけで2億円分のチケットを売ったTHE MATCH
・地上波を求めた武尊を待ち受けた残酷な結末……続きはこの後へ!
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