【ROAD TO UFC!!】鶴屋怜「世界と戦える自信はあります」
──先程練習を見学させてもらったんですが、身体がめちゃくちゃ大きいですね。
鶴屋 いま70キロくらいですけど、ちょっとだけ太りすぎちゃったので。
──太りすぎでしたか(笑)。
鶴屋 いつも試合が終わったら太りすぎちゃうんですよ(笑)。もうちょっとで5月のRoad to UFC(以下RTU)に向けて減量が始めるんですけど。だいたい6週間くらいかけてちょっとずつ落としますね。
──Road to UFCが決まったことでやる気も違ってきてますか?
鶴屋 そうすね。高校でレスリングをやって、パンクラスでチャンピオンになったのが第一章で。これから海外に向けて第二章というイメージですね。コンテンターズシリーズの話もあって、そっちのほうがUFCに行きやすいといえば行きやすかったんですけど……。
――コンテンダーズシリーズはワンマッチでジャッジされますね。
鶴屋 RTUは1年かかるので……できれば今年中にUFCに行きたい気持ちもあったんですけど。
──まだ若いのに急いでますね(笑)。鶴屋選手にかぎらず国内チャンピオンなのにRTUからか……ってボクは思っちゃったんですけど。
鶴屋 まあでも、たとえばRTUを3試合すべてフィニッシュで勝てば、9戦無敗でUFCに行けるので。まだ6戦しかやってないから、UFCに行くまでの準備と思えば焦らないでいいかなという感じですね。
──経験が積めると。去年のRTUのフライ級は玉石混交だったので、コンテンターズシリーズよりはレベルは低い感じはありますね。
鶴屋 自分的には海外で世界の選手と練習してみて、自分の実力が知れたところはあるんですよね。
──コンテンダーズシリーズでも全然いけるんじゃないかと。
鶴屋 自信はありますね。日本でしかやってないと自分がいまどのくらいの位置にいるのかわからないんですけど。海外で練習できたことは、けっこう自信になったと思ってて。
──いつも同じ相手と練習していると、わからなくなったり。
鶴屋 試合で初めて当たったら余裕で勝てる相手でも、練習していると相手の出方がわかりすぎちゃって、ほぼ五分みたいになっちゃうときはありますね。海外で練習すると何をやってくるかわかんないし、そういう経験も大事なんだなって。
――鶴屋選手はラスベガスとタイに行って練習してましたけど、ラスベガスではエクストリームクートゥアが中心だったんですよね。
鶴屋 ほぼクートゥアですね。あとはUFC PIにUFCファイターと何回か一緒に行ってマンツーマンでやるみたいな感じです。いたのは1ヵ月くらいですね。
──ラスベガスはどうでした?
鶴屋 広すぎるので移動が大変で。自分は国際免許も持っていなかったので……。
――どこに行くにもウーバーが必要になってくる。
鶴屋 練習に行って、終わったらホテルに帰ってきて、ちょっと休んだらまた練習に……という感じだったのでかなり疲れましたねぇ。練習にはなるんですけど、生活面はちょっと大変でした。自炊しないとお金がかかるし。ラスベガスに比べて、タイは宿泊先から練習場がすぐだし。身体もしっかり休めたんでかなりよかったかなって。
──タイは生活環境がいいんですね。
鶴屋 はい。太陽が見えるし、あったかいし、物価も安いし、いろんな選手も来てるし。
──いまプーケットには格闘家しかいないんじゃないかぐらいの感じなんですよね。
鶴屋 ホントに(笑)。格闘家しかいない感じはありますね。
──日本人格闘家にも誰か会えました?
鶴屋 武田(光司)選手や今度ベラトールに出る菊入(正行)選手とか。あとDEEPのフライ級トーナメントの決勝まで行った本田(良介)選手とご飯を食べたり。
――プーケット現地の外国人のスパーって物騒な話を聞くんですけど、どうだったんですか?
鶴屋 すごいですよ。頭突きとか、いろいろやられたんですけど。
――頭突きって試合でも反則ですよ(笑)。
鶴屋 自分のほうが有利な状況に立つと頭突きとかしてきたり。UFCの(ムハンマド・)モカエフとグローブを付けてスパーリングをやったときもいろいろとやってきて……練習途中でモカエフは帰っちゃったりとかして。
──モカエフってUFCフライ級のプロスペクトですけど……。
鶴屋 けっこう漬けちゃったんですね。そうしたら「俺、試合前だから」って帰っちゃいました。
──鶴屋選手、すごいじゃないですか!
鶴屋 練習と試合は違うんですけど、レスリング同士だったら相性がよかったですね。相手もやりにくかったなって。
──ワクワクする話です! 練習とはいえ海外で外国人とバチバチやるのは面倒ですか?
鶴屋 日本だと練習であそこまでガンガンやってくることはないし、試合でも何をやってくるかわからないから、いい経験ができたなって。やっぱりロシア人系は気が強かったですよね。
──また海外に行くとしたらアメリカよりプーケットのほうがいいって感じですかね。
鶴屋 そうですね。アメリカより短い時間で行けて練習になるんで。タイはあったかいし、10分ぐらいアップしちゃえばすぐにスパーリングできるので、そこはケガの不安はなかったです。あとはこっちに来ちゃば格闘技しかやらない状況なんで、格闘技一本で集中できるのがいいですね。
──宿泊先は練習場のすぐ近くですし。
鶴屋 タイガームエタイの中にありますからね。
──近いどころではない。
鶴屋 個室みたいな部屋がいっぱいあって、そこで泊まれるようになってるんです。朝起きてすぐに練習できるんですけど、朝7時になるとおばさんたちのエクササイズが始まって。それがまたすごい爆音なんですよ(笑)。
──それが目覚まし時計なんですね(笑)。ラスベガスでは、誰か有名どころとスパーできたんですか?
鶴屋 UFCフライ級ランカーのアミール・アルバジ、あとベラトールのパトリック・ミックスとやりましたね。
──堀口恭司や元谷友貴を倒したパトリック・ミックス、どうでした?
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