2022年参議院通常選挙公約比較 政治団体編

 どうも、来月7月10日に投開票を迎える第26回参議院通常選挙。これまで国政政党9党の公約内容を比較していきました。ですが参院選には政治団体も比例区や選挙区に立候補しています。今回は比例区に立候補している政治団体の公約を紹介します。それでは見ていきましょう。

参政党

 今回比例区で1議席獲得するのではと言われているが参政党です。政策内容は自民党右派の政策を更に煮詰めたような保守で、SNSで支持を広げており、アメリカの草の根保守のような政党です。
(綱領)
・先人の叡智を活かし、天皇を中心に一つにまとまる平和な国をつくる。
・日本国の自立と繁栄を追求し、人類の発展に寄与する。
・日本の精神と伝統を活かし、調和社会のモデルをつくる。
(政策)
・探究型のフリースクールを地方自治体が作れるようにする法改正。
・自ら仕事をつくり、収入を他者に依存せず、管理されない人生が設計できる公教育の実現
・国や地域、伝統を大切に思える自尊史観の教育
・医療資源の適正配分による、膨張する医療費の抑制
・農薬や肥料、化学薬品を使わない農業と漁業の推進と食品表示法の見直し
・先人の知恵を生かした日本版 SDGs の推進
・外国資本による企業買収や土地買収が困難になる法律の制定
・外国人労働者の増加を抑制し、外国人参政権を認めない
・個人情報と通貨発行権を守るための新しいデジタル政府通貨の導入
 政策の内容をみるとこれまでの日本の教育観の転換、自己を高めること、外国に対する警戒感が盛り込まれています。主観が入ってしまいますが、小さな政府志向で筋肉質な政策が羅列されており、日本維新の会が更にドメスティックにされた感じの政党だと感じました。

新党くにもり

 こちらも保守政党です。参政党よりもさらに煮詰めた保守政党でHPを見ると「我が党は左右の対立を超えた『日本を主語』とした反グローバリズム政治団体」と標語しています。
(政策一部抜粋)
・「日本国憲法」廃棄と自主憲法制定
・皇室の皇統男系男子を絶対護持 旧宮家復活
・国防力強化 国防軍創設 国防予算倍増 正直な核武装論議を
・消費税をゼロパーセント、財務省解体・再編!
・日本を日本で無くす移民(多民族)政策反対
・グローバリズム政策の全面見直し
・アイヌ先住民法廃止、外国人の土地取得廃止・禁止を
 左派の人たちがこの政策を見たら、怒り狂うような政策を掲げています。

日本第一党

 こちらも保守右派政党です。
(政策一部抜粋)
・納税、勤労、教育に加え国防を国民義務に明記
・全国に核シェルターを設けて有事の際の避難場所とし、核兵器の保有を目指します
・民主国家「台湾」と共に歩み、台湾の国際機関加盟を支持します。日本のシーレーンを守るため、クワッド+1を提唱し、台湾有事の際には国軍である自衛隊を派遣します
・外国人参政権の付与には断固反対する立場を貫きます
・外国人に対する生活保護を廃止します
・英語偏重の教育プログラムを見直し、国語や道徳、日本の戦後史教育などを充実させます
・私学学校振興助成法などを見直し、外国人留学生に依存する私学へ公金を投入させません
・原発再稼動で電力価格を国際水準まで引き下げ、産業の活性化を促します
・東京一極集中から地方分散型社会の実現のために、人口減少県に対して法人税を優遇する制度作りに努めます
・食品産地や原材料の偽装に対して厳罰化を進めます
・パチンコの三店方式による換金行為は賭博と見なして禁止します
・動物虐待やペットの殺処分についての法整備を行い、違反者への罰則強化と引き取り屋などの撲滅を目指します
・子育て支援金として低利子で融資を行い、多子出産した場合に借入金が漸減する制度づくりに取り組みます
・子育て世代が格安公営住宅へ優先的に入居できるように努めます
・被選挙権に3世代以上に渡る日本国籍があること等の条件を追加し、国益にそぐわない議員の輩出を防ぐことを目指します
・世襲政治の温床である供託金制度を廃止し、世界の主な民主制国家と同じく自由な政治活動の推進を図ります
 この政党もゴリゴリな政策が並んでいます。しかし子育て支援や動物保護の観点などで妥当な政策が出ている点もあります。ちゃんとしている点があることに意外だなと感じました。

維新政党・新風

 1995年に結党された保守右派政治団体です。
(政策一部抜粋)
・現行憲法破棄(無効宣言)、帝国憲法復元・即改正
・自衛隊を正規の軍隊に(徴兵制は国民の基本的義務、志願制は平時の選択肢)
・靖国神社祭祀を国家祭祀に
・ベーシックインカム制度の検討
・義務教育は国定教科書で教科書検定制度の見直し(自虐史観教科書制度)
・学校の週六日制復活、小学校の英語教育反対
・制度としての同性結婚許可、性同一性障害者認知反対
・過度な太陽光・風力発電反対、多様な水力発電を重要な柱に
 かなり踏み込みすぎている政策が多い印象です。

幸福実現党

 幸福実現党は宗教団体「幸福の科学」を母体とした政党になります。
(政策)
・台湾との関係強化、中国に対する包囲網を広げる
・自虐史観払拭で武士道精神を復活
・役人や役所を減らし、小さな政府にする
・「脱炭素」政策を完全撤回
・デジタル庁は見直し
・コロナ発生源・中国の責任を追及
・“神仏が創られた男女観”を大切に
 とにかく異色な政策が並んでいます。

ごぼうの党

 上記4党は保守政党としてのスタンスを打ち出してしましたが、このごぼうの党はどんなスタンスでしょうか。
(HPより抜粋)
・真実 Truth 堂々と本音で議論出来る社会を目指します
・愛 Love 与え合って許し合って協力しあえる社会を目指します
・笑顔 Smile 何よりも笑顔が一番です
比例代表政見放送やSNSでの動画を検索して見てみると
・選挙をお祭りにしていく
・奨学金制度を変える
・食の安全を守る
・子供が生まれた500万円を支給
 若者や子育て世代に対して手厚く保障していこうという政策を打ち出しています。また代表の奥野氏は鬼滅の刃キャラクター「鱗滝左近次」のコスプレをしています。素顔についてはyoutuberのヒカルさんの動画にて公開しています。

まとめ

 政治団体の公約(比例区)を紹介しましたが様々な団体が立候補しています。この中から国政政党にレベルアップする党もあるかもしれません。現に2019年の参院選ではれいわ新選組・NHKから国民を守る党(現NHK党)が国政政党化しました。今後の動向も注視していましょう。


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