課長1ケ店目 顧客④

課長1ケ店目の顧客の話しをする
この顧客をA社とする
A社は販売業である
今では有名な会社でもある
約30年前は、地域によっては有名であった
また、この顧客は新規先ではない
融資課担当の先である
副支店長がいない支店につき、支店長命令で小生が融資課からの案件をチェックしている
そして、この日多店舗展開の大型プロジェクトの話しが来た
業種的に多店舗展開は危険な業種であった
しかし、金額が金額である
この融資により融資課長は次の栄転を狙っていた
栄転を狙って融資なんてとんでもない
まずは、この業界の分析、マーケット調査を確認
あまりにもずさんであった 
社長から提出された資料を鵜呑みにしている
これでは、検証とは言えない
そして、多店舗展開とするならその肝は何か
軸となる主力商品、同業者との差別化、何処にもなく誰もが飛びつく物はあるのかである
いや、目新しい物はない
ただ、店舗を大きく且つ沢山の店舗にて多くの商品を扱う薄利多売である
無理がある
小生の意見は見送り
支店長はどうにかならないかと頭を抱えていた
小生が見送る理由を幾つか告げた
支店長も納得
融資課長は渋々、見送りを承諾
数日後、顧客に見送りである事を説明に
顧客も納得はしなかったみたいだが、銀行の検証に理解した様子であった
しかし、この5年後に多店舗展開
そして、成功した
当初の計画通りであったが、ネット販売という手法も加えた事が当たったようだ
5年でそんなに変わるものなのか
確かに、見送った年に今ではネット販売大手のアマゾンが上場
5年間で躍進していた
この波に乗らない手はない
これは、A社の社長に先見の目があったと言えよう
良い時も悪い時もある
社長の経営手腕は絶対である
そして、世の中全体をどれだけ見ているかである
ここで、経営に欠かせない3つの眼について触れる
経営者がよく言っている
世界の流れ、企業を取り巻く環境変化や流れを読み取り、経営の舵を取ることが必要である
「鳥の眼」
大所高所から広い視野で物事全体を見つめることによって、マクロ即ち大局観を把握する眼「木を見て森を見ず」という言葉がある
「魚の眼」 
時代の流れを見極める眼
時代の変化を見逃さず、ビジネスチャンスとして活かすためにも、非常に重要な視点
ビジネスはスピードが命
微妙な時代の変化を見逃さないためにも忘れてはならない視点である
「虫の眼」
ミクロつまり、足元を見つめ直す眼
現場・現物・現実の「三現主義」をもって、顧客と接する現場を中心として現物と現実に向き合い、顧客を細部から見つめ直す眼である
企業は、いかなる環境に置かれようが、会社存続のために全社員が知恵を出さなければならない
とにかく、企業は生き物である
それを審査するのは、難しい




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