三菱ランサーエボリューションの効率的なメンテナンス

① エンジンオイルとオイルフィルターの定期交換

　車の性能や燃費、寿命に大きく影響します。
エンジンオイルは、エンジン内部の摩擦や熱を低減し、清浄に保つ役割を果たしています。

しかし、長期間使用すると、オイルの粘度が低下したり、汚れや水分が混入したりして、劣化してしまいます。

そのため、エンジンオイルは走行距離や使用状況に応じて、３０００〜５０００キロメートルごとに交換するのが望ましいです。オイルフィルターも同時に交換しましょう。

オイルフィルターは、エンジンオイルに混入した異物を除去する役割を持っていますが、詰まりや破損が起きると、エンジンに悪影響を及ぼします。
定期的な交換は、エンジンの健康を保つために必要です。

エンジンオイルとオイルフィルターの交換方法

A エンジンを暖めてから停止させます。
これは、オイルが液状になって流れやすくするためです。

B ボンネットを開けて、オイルキャップを外します。
これは、オイルが抜けやすくするためです。

C 車体をジャッキアップして、下からアクセスできるようにします。
必要に応じてタイヤを外したり、アンダーカバーを外したりします。

D ドレインボルトを外して、古いオイルを排出します。ドレインパンやラグなどを用意して、オイルがこぼれないように注意します。

E ドレインボルトを戻して、トルクレンチで規定のトルクに締めます。
ドレインボルトのパッキンも新品に交換することをおすすめします。

F オイルフィルターを外して、新品に交換します。
オイルフィルターレンチや手袋などを使用して、しっかりと締めます。
また、新品のオイルフィルターには、少量の新しいオイルを塗っておきます。
これは、オイルフィルターとエンジンブロックの密着性を高めるためです。

F 上から新しいオイルを注入します。メーカーが推奨する量と種類のオイルを使用してください。
また、注入後にエンジンをかけてから再度オイルレベルを確認し、必要に応じて調整してください。

G 作業が終わったら、車体を元に戻し、ボンネットを閉めます。古いオイルやオイルフィルターは適切な方法で廃棄してください。

②　タイヤの空気圧と摩耗状態のチェック
　車のメンテナンスにおいて重要な作業です。

タイヤの空気圧は、車両の重量や走行条件に合わせて適切に調整することで、燃費や安全性を向上させることができます。

空気圧が低すぎると、タイヤの接地面積が増えて摩擦が大きくなり、燃費が悪化したり、タイヤが過熱したりする恐れがあります。

空気圧が高すぎると、タイヤの接地面積が減って路面とのグリップ力が低下し、ブレーキングやコーナリングの性能が低下したり、バーストの危険性が高まったりします。

空気圧は、定期的に測定し、メーカーが推奨する値に調整しましょう。
摩耗状態は、溝の深さや偏摩耗の有無を確認し、必要に応じてローテーションや交換を行いましょう。

溝の深さは、タイヤに付いている摩耗表示（ウェアインジケーター）を目安にチェックします。

摩耗表示と同じ高さになったら、タイヤの交換時期です。
偏摩耗は、タイヤの片側だけが異常にすり減っている状態で、アライメントやバランスの不良などが原因で起こります。

偏摩耗が進むと、タイヤの性能が低下したり、パンクやバーストのリスクが高まったりします。偏摩耗を防ぐためには、定期的にアライメントやバランスの調整を行うことが必要です。

また、ローテーションを行うことで、タイヤの摩耗を均一にすることができます。ローテーションは、走行距離やタイヤの種類に応じて適宜行いましょう。

タイヤの空気圧と摩耗状態のチェックは、車の性能や安全性に大きく影響する作業です。

適切なメンテナンスを行うことで、快適で安全なドライブを楽しむことができます。

③　ブレーキパッドとブレーキディスクの摩耗状態のチェック
　車の安全性にとって非常に重要な作業です。

ブレーキパッドは、制動力や音や臭いの変化などで摩耗度合いを判断することができますが、定期的に目視で残りの厚みを確認することも必要です。

ブレーキディスクは、目視でひび割れや錆びなどがないか確認しましょう。
また、ブレーキディスクの表面に溝ができている場合は、研磨や交換が必要になる場合があります。

ブレーキパッドやブレーキディスクの摩耗は、制動距離の延長やブレーキフェードなど、重大な事故につながる可能性があります。

そのため、メーカーの推奨する交換時期や基準を守り、必要に応じて専門店に相談しましょう。

④　エアコンフィルターは、エアコンの重要な部品
　エアコンフィルターは、外気から入るほこりや花粉などの有害物質を除去することで、エアコンの性能を維持し、室内の空気を清潔に保ちます。

しかし、エアコンフィルターは長期間使用すると、汚れが溜まってしまいます。

汚れたエアコンフィルターは、エアコンの効率を低下させたり、室内の空気を汚染したりする可能性があります。

そのため、エアコンフィルターは定期的に清掃したり、約１年ごとに交換したりする必要があります。

エアコンフィルターの清掃方法は、エアコンの種類やメーカーによって異なりますが、一般的には以下の手順で行います。

まず、電源を切ってから、エアコンのカバーを外します。
次に、エアコンフィルターを取り出して、ほこりを払い落とします。

さらに、水洗いが可能な場合は、水で洗ってから乾かします。最後に、エアコンフィルターを元の位置に戻して、カバーを取り付けます。
この作業は、月に１回程度行うことが望ましいです。

エアコンフィルターの交換方法も、エアコンの種類やメーカーによって異なりますが、

一般的には以下の手順で行います。まず、電源を切ってから、エアコンのカバーを外します。

次に、古いエアコンフィルターを取り出して捨てます。
さらに、新しいエアコンフィルターを取り出して、正しい向きでセットします。

最後に、カバーを取り付けて電源を入れます。
この作業は、約１年ごとに行うことが推奨されます。

以上が、エアコンフィルターの清掃や交換についての説明です。
エアコンフィルターは、エアコンの性能や室内環境に大きな影響を与える部品です。
適切な清掃や交換を行うことで、快適で健康的な暮らしを実現しましょう。

⑤　バッテリーの電圧と液量のチェック
  車の安全性と性能にとって重要な作業です。

バッテリーは、エンジンを始動させるだけでなく、ライトやオーディオなどの電装品にも電力を供給しています。

バッテリーの電圧は、専用のテスターを使って定期的に測定する必要があります。

バッテリー液量は、目盛りを見て適切なレベルに保つ必要があります。バッテリーの電圧や液量が低下すると、エンジンが始動しなかったり、電装品が正常に動作しなかったりする恐れがあります。

そのため、バッテリーの状態を常に確認し、必要に応じて交換や補充を行うことがおすすめです。

⑥　クーラント液の補充と交換について、以下の点に注意してください。
　クーラント液は、エンジンの冷却システムにおいて重要な役割を担っており、エンジンの温度を適切な範囲に保つことで、エンジンの性能や燃費を向上させることができます。

また、クーラント液には、エンジンやラジエーターなどの冷却システムの部品を錆びや腐食から守る作用もあります。

したがって、クーラント液の管理は、車のメンテナンスにおいて欠かせません。

クーラント液の補充は、膨張タンクで液面を確認し、必要に応じて行います。

膨張タンクは、エンジンルーム内にあり、透明なプラスチック製の容器です。

膨張タンクには、最大液面と最小液面が目盛りで示されています。
エンジンが冷えた状態で、液面が最小液面よりも低い場合は、クーラント液を補充する必要があります。

補充する際は、指定された種類のクーラント液を使用し、最大液面を超えないように注意してください。

クーラント液の交換は、約２年ごとに行うことが推奨されます。クーラント液は、時間とともに劣化して性能が低下するためです。

また、冷却システム内に汚れやスラッジが溜まることで、冷却効果が低下したり、部品に損傷を与えたりする可能性もあります。

クーラント液の交換は、専門的な作業であるため、自動車整備工場などに依頼することが望ましいです。

⑦　ワイパーブレードの劣化状態のチェック

ワイパーブレードは、フロントガラスやリアガラスの視界を確保するために重要な部品です。

しかし、ワイパーブレードは、日常的に紫外線や温度変化などの影響を受けており、ゴムが硬化したり、割れたり、変形したりすることがあります。

これらの劣化症状は、ワイパーの除去能力を低下させるだけでなく、ガラスにキズをつける原因にもなります。

そのため、ワイパーブレードは、定期的に目視でチェックし、必要に応じて交換することが推奨されます。

一般的には、ワイパーブレードの寿命は約半年と言われていますが、使用頻度や環境によって異なります。

ワイパーブレードの交換方法は、車種やタイプによっても異なりますので、取扱説明書や専門店にご確認ください。

⑧　ライトの点灯状態のチェックと交換

ライトは、夜間や悪天候時に視界を確保したり、他の車や歩行者に自分の存在を知らせたりする重要な装置です。

ライトは、点灯状態や向きを定期的にチェックし、必要に応じて調整や交換を行いましょう。

ライトが切れていたり、暗かったり、ずれていたりすると、事故の原因になる可能性があります。

A ライトの点灯状態をチェックする
  a エンジンをかけて、ヘッドライトやテールライト、ブレーキライト、ウィンカーなどの各種ライトを点灯させます。

  b ライトが全て点灯しているかどうかを確認します。点灯していないライトがあれば、バルブや配線などの故障の可能性があります。

  c ライトの明るさや色が適切かどうかを確認します。明るさが不足していたり、色が変わっていたりする場合は、バルブの寿命が近づいているかもしれません。

B ライトの向きをチェックする
  a 平らで暗い場所に車を停めて、ヘッドライトを壁などに照らします。

  b ライトの向きが左右対称であるかどうかを確認します。左右にずれている場合は、調整が必要です。

  c ライトの高さが適切であるかどうかを確認します。高すぎると、対向車や歩行者に眩しさを与えてしまいます。低すぎると、視界が狭くなります。

C ライトの交換方法
  a バルブや配線などの故障や寿命により、ライトの交換が必要になる場合があります。

  b ライトの交換は、自分で行うこともできますが、電気系統に関わる作業なので注意が必要です。
自信がない場合は、専門店に依頼しましょう。

  c 自分で行う場合は、以下の点に注意してください。
     エンジンを切ってキーを抜きます。
     バッテリーからプラス端子を外します。
     取扱説明書に従って、バルブや配線を外します。

     新しいバルブや配線を取り付けます。
     バッテリーにプラス端子を戻します。
     点灯状態や向きを再度チェックします。

以上が、ライトの点灯状態のチェックと交換の方法です。ライトは安全運転に欠かせない装置ですので、定期的にメンテナンスを行ってください。

⑨　エアフィルターの清掃や交換
　エアフィルターは、エンジンに吸入される空気中のほこりや異物を除去する役割を果たしています。

このため、エアフィルターが汚れると、エンジンの吸気効率が低下し、燃費やパワーが悪化する可能性があります。

エアフィルターは、定期的に清掃したり、約１万キロメートルごとに交換したりする必要があります。

清掃方法は、エアフィルターを取り外し、軽く叩いてほこりを落とすか、掃除機で吸い取るかのいずれかです。

交換方法は、エアフィルターの形状やサイズに合った新品のものに取り替えるだけです。

エアフィルターの清掃や交換は、自分で行うこともできますが、分からない場合は、専門店に依頼しましょう。

　タイミングベルトの摩耗状態のチェックと交換

エンジンオイルやエアフィルターなどと同様に、定期的なメンテナンスの一環として行う必要があります。

タイミングベルトの摩耗状態は、目視で確認することができます。
タイミングベルトに亀裂やほつれが見られた場合は、早急に交換する必要があります。

タイミングベルトの交換は、専門的な知識と技術が必要な作業ですので、自動車整備工場に依頼することをおすすめします。

タイミングベルトの交換費用は、車種や整備工場によって異なりますが、平均的には、１０万円程度かかると考えられます。

タイミングベルトのチェックと交換は、エンジンの寿命を延ばし、安全な運転を保つために重要な作業です。

タイミングベルトの状態に不安がある場合は、早めに専門家に相談しましょう。