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早弁という名の戦争②

早弁。それは戦い。
本来なら早弁は自分と教師との戦いだが、僕らのは違った。
自分以外の奴みなが敵。バトルロワイヤル状態。
その前編は「早弁という名の戦争」に記載されているので、お時間あればぜひご覧下さい。


ご飯におかずが埋め込まれている!!

このやり口も流行した。
ご飯をおかずのカタチに食べられ、そこにおかずを埋め込まれるのだ。
コレは2段式の弁当箱を使用していたものにやられる。
1段式だと弁当箱を開けたときのパンチが弱いからだ。
2段式は「ご飯」と「おかず」が分けられているので、「ご飯」の箱を開けたときの画に迫力があるのだ。
この早弁は自分達の空腹を満たすためにやっているのではない。
弁当を食べようとしたら、弁当の中身が!どないなっとんねん!というサプライズのためにやっているのだ。
1番おもしろかった画はご飯の中にレンジでチンするカップに入ったグラタンを埋め込まれた画。しかも2個。
まず、このタイプのおかずが2個入っているのが、なかなかない。普通は1個。
なんで同じグラタンが2個入ってんねん!おかん!、、、
そう。これをやられたのは僕(笑)
弁当箱開けたときに、「おいっ!おかん!」と思ったと同時に早弁した奴らに確実に笑われたな。「ちっ」と舌打ちしてしまう。
あと真っ白な白米の中にグラタンカップが2個埋め込まれた作品はどこかの国の国旗のように僕には見えた。


第1回 勝手に玉子焼きグランプリ

上記の題名を見てもらったら、想像できるかと思うが、他人の弁当に入っている定番のおかずの玉子焼きを勝手に食べて批評するというクソ失礼な企画だ。中2のクソガキがやったことなので大目に見て欲しい。
そしてこの企画を最後に早弁戦争は終焉を迎える。まぁこの企画、仲間うちだけでなく、あまり仲良くない子の弁当にも手を出したのだ。バチがあたったのだろう。そのことについて後で書こうと思う。

玉子焼き。これまた家庭によって味が全然違う。出汁の味がするもの、ネギ入り、紅生姜入り、甘い味がするもの。
お母さんが大切な我が子のために作った、代々の味付けであろう玉子焼きを食して批評するなんて最低な奴らだ。
ただI君の玉子焼きの味は忘れない。。。甘くて甘くてびっくりした(笑)
全員一致で一番だった。。。ごめんよ。I君。


早弁戦争の終焉

この早弁は「自分の」ではなく「他人の」弁当を食す。なので、ターゲットのいない時間、体育や音楽など移動が必要な授業の前に実行される。
上記で述べた「勝手に玉子焼きグランプリ」は体育の授業の前に実行され、この企画は仲間内だけでなく、あまり仲良くない子の弁当にも手を出し、時間もかかるものだった。
だから早弁を実行した僕含む4人は体育の授業に5分程遅れて行った。ニヤニヤしながら。

行くと様子がおかしい。みんな整列して前で体育教師が怒っている。???と思って整列の中に混ざると体育教師が一言「ソフトボールは中止。今日はプール掃除。」
その瞬間みんなから落胆と怒りの声があがる。怒りの矛先は僕ら4人に向けられている。ヤバい。バレてる。後で話を聞くと4人がいないことに気づいた教師がみんなに「何であいつらおらんのや?」と問うと真面目な子が弁当食べてるよ。他人の。と報告したらしい。まぁ仕方ない。完全に120%僕らが悪い。
皆からの冷ややかな視線を浴びながらの地獄のプール掃除の時間が終わり、僕ら4人は校長室に呼び出された。
校長室では体育教師と理科教師がいた。何故に担任でもない理科教師がいる?と思ったが、理科教師は僕のことが大嫌いなのだ。だからいるのだ。
ボロクソに言われ、パイプ椅子が飛んできたり、僕のことが大嫌いな理科教師からは「修平!我慢しろって言ったやろ!」と何故か僕だけに向けられた怒りなどなどあり、なかなかハードな時間だった。
僕ら4人もみんなの大好きなソフトボールの時間を台無しにした申し訳ない気持ちでいっぱいだったので、早弁はその日でやめた。また一瞬でこの出来事は広まり、他のクラスの早弁していた友人も早弁をしなくなり、早弁戦争は終焉を迎えたのだ。


早弁は「自分の」弁当だけにしておきましょう。
「他人の」を食べたら、ただの泥棒です。

勝手にお弁当を食べて本当にごめんなさい。
また親御様が我が子のために作ったお弁当を食べてしまい、本当にごめんなさい。

悪いことしたら、怒られる。世の中の当たり前のお話はこれにて終了。

読んでくれた方がいたら、ありがとうございました。

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