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人生初 ラーメン二郎

超大盛り。
味濃いめ。
油ギトギト。
低価格。

って検索すれば、「もしかしてラーメン二郎?」って出てくる(はず)
そんな"男の食べ物"に人生はじめて挑戦して参りました。

会社の同期が近くに来ているというので、男くさいメンズを引き連れていざラーメン二郎へ!

と、意気揚々と着いたはいいものの、、、

こんな混む??ラーメン二郎。
ってくらい人・人・人。
しかも男ばっかり。ほんとに男の食い物らしいです。

ちなみに、本日の僕のラーメンツは

青年K【趣味筋トレ。肩幅広すぎて狭めのトイレ入ると時々つっかえる。】

青年T【ラーメン二郎大好き芸人。ラーメン二郎とビールで生きてる。】

青年S【笑っても目が笑ってないタイプ。洗濯後靴下揃える時間が勿体ないため靴下は全て同じ柄。ジョブズ意識してる。】

青年M【小柄の童顔。とにかく童顔。喫煙者だが街で吸うと補導される。】

そんなメンツで並ぶこと約20分。

友達いわく今日は並ばなかった方らしい。
アトラクションかい。

いざ店舗に入ると、古めかしい食券機が待ち構える。


空腹だったことも手伝い、大盛りをポチろうとしたところ、、、

「まてまてまて!」

と、呼び止める青年T。
どうやら二郎では「小」が普通のラーメン屋の「大盛り」らしい。

そんなに大食いでもない僕は黙って「小」をポチると、黄色いプラスチックの札が1枚出てきた。

……油でベトベトしてる。

よく見れば店内の床下も油でツルツルしており、革靴を履いてきた僕にはスケートリンク状態。
しかも白シャツ。

ラーメン二郎にエプロンなどもちろんなく(多分ご法度)そのまま席に着くことに。

「お兄さん、ニンニク入れます?」

明日は会社なのでニンニクは控えようと思った時、

「ニンニクマシマシで」

ラーメン二郎大好き芸人のTがイキリ顔で言った。

「ニンニクマシマシで」

童顔Mも続く。

これは腹を括るしかない。

「ニンニク、、マシマシで、。」

僕も続いてしまった。

そんなこんなで出てきたぞラーメン二郎。

ビジュアルはこんな感じ。

まずは野菜を食べ尽くした後に麺にたどり着くらしい。

ラーメン二郎大好き芸人曰く、最初の二口だけ味わい、後は無心で食べ尽くすのが流儀らしい。

お腹いっぱいだと自覚したらそこで終わり。
何も考えず食べ続けろとアドバイスされた。

ラーメンってそーゆーもんだっけ、、?

一瞬そう感じたが、それを口にすれば肩幅男からラリアットが飛んできそうなので控えた。

「ふう。」

と一息付き、まずはチャーシューを口に入れた。

うまい

なんとも言えないうまさが広がる。
醤油豚骨?なのかな。
太めの面にこってりスープがよく絡まり、どんどん進んだ。

「うまっ!うまうまうま。」

いける、これはいける。
案外食べきれんじゃん?

と、思ったその時。

めっちゃ汁吸ってんじゃん。麺。

太めの麺は時間が経てば経つほどスープを吸収していく。
なるほど、どうりで皆さん無言で汗だくになりながら食べ続けるわけだ。

「ごっそうさまあ!」

肩幅男が額に油を滾らせて店を出ていった。

「パシャ」

ラーメン二郎大好き芸人はインスタ用に写真を撮っている。

「はぁ、、ハアハア。。」

童顔は苦しそうだ。

「ご馳走様でした」

目が笑わない男は食べる前と同じ顔つきで完食した。

そんなこんなドラマがあり、だんだんとラーメン二郎を会得した僕は汗だくになりながらもなんとか完食。

さすがにスープは飲み干せませんでした。

「ご馳走様でした」

締めの言葉でラーメン二郎に終わりの言葉を告げ、僕も店を後にした。

お腹はパンパン。汗はダラダラ。
汗だくでバスケに明け暮れた高校時代が蘇る。

食べ終えて、どこかやりきった顔の男たちはラーメン二郎を背に帰路についた。

夜風が頬にあたり、涼しく感じた。

いいもんだな、ラーメン二郎。

梅雨が明けた夏夜の空を見上げながら、僕は思った。

「帰りに松屋食ってこっか!」

肩幅男が頭のネジがぶっ飛んだことを口走ったが、聞こえないふりをした。


はじめてのラーメン二郎。

あれはもう、食事というより軽いスポーツです。

おわり。