沖縄問題 1996年の主張

沖縄の基地問題で、最高裁の「理由は明示しないが合憲・合法だ」という、どう見ても理屈の通らない判決が出ましたが、この件に関する報道で抜け落ちているものがあると感じています。それは「日米安保」が必要な「真の理由」を探るという視点です。

 「軍事研究」をちょっとでもかじったものなら、今言われている「日本の防衛のために日米安保が必要だ」などというのは、全く根拠のないたわごとであることくらいすぐに気が付きます。当然、沖縄の基地が必要な理由も「日本の防衛のため」ではないはずです。では、なぜ日米安保と沖縄の基地が、日米両政府にとって必要なのでしょうか?

 一見、納得のいく説明は「日米両国で、アジア全体の覇権を狙っている」というものですが、もちろんこの説明は一部は当たっているでしょうが、私自身はどうもそれだけではないように感じています。日米両政府の目標がそんなに一致しているとも思えないからです。それとも、日米両政府とも単に軍産複合体の言いなり、というだけの単純な事態なのでしょうか?

 このあたりを追求することが、沖縄の基地問題でジャーナリズムが本来果たすべき役割なのではないでしょうか?

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