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『回廊とデコイ』の感想

今更ですが、
12月31日に観に行った『回廊とデコイ』の感想と考察を書きます。

「回廊」も「デコイ」も聞いた事のない単語だったので観に行く前に辞書を引いた。

・回廊…寺院などにおいて、建物や中庭を屈折して取り込むように作られた廊下。

・デコイ…狩猟で囮に使う鳥の模型。

わざわざ調べなくても作品の中でちゃんと説明があったから、
なにも知らないで見に行っても問題はなかった。



『回廊とデコイ』は短編集のようなものだった

・映画上映
・くしゃみ
・ダブルブッキング
・玉と婦人。
・タイムトラベラー
・商人
・そばをください
・ミワケガツカナイ
・永久機関
・回廊
・映画上映2


どれもこれも「小林賢太郎み」を感じる物ばかりだった、
なんか過去の小林賢太郎の作品で見たことがあるような気がするような事も無いような事も無いような…
小林賢太郎っぽい日本語の遊び方がとっても面白くて好きだ、

特に『くしゃみ』では、

くしゃみ「が」出る
くしゃみ「も」出る
くしゃみ「で」出る
くしゃみ「でも」出る

みたいな感じで助詞を入れ替えて出来る文章や情景、
それらを発展さながら進んで行くストーリー
これは脚本を見ながら観たいって思った。

私が1番好きな作品は『そばをください』です
抱腹絶倒でした。
信じられないくらい大きな声で笑いました、
映画館なのに、
やっている頃はすっごいシンプルで、一文で表すなら、

「そばが欲しい人」と「そばを持って来るけどあげない人達」の舞踊
(※ここに出てくる「そば」は「わんこ蕎麦」です。)

色んな方法で蕎麦をあげない、を繰り返す。
BGMも無駄に壮大すぎて笑

この映画は、映画というか…、なんというか…、短編集でした。
「回廊」と「デコイ」という二つの作品が混じっているような気もした。
どこかで交差する瞬間があったかも知れない気もしない事も無いかも知れない…
全体的にお洒落でストーリが綺麗な作品が多かったイメージ
ストーリや流れが綺麗過ぎるが故に先が読めてしまった所も多々あったが、
先が読めたとて面白いし、お洒落だし、綺麗でとても楽しめる


まとめ

本当は全ての短編作品の感想を一個一個書きたかったが、
それはここには書かずに自分の中だけにとどめておく事にしました。
小林賢太郎が作る、怪しげで、滑稽で、お洒落で、美しくて、どこか寂しげな雰囲気が
たまらなく好きです。
あの世界観が好きです。
小林賢太郎、好きです。

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