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【人を引きつける話し方】音声配信メディアにおける話術という名のトリック

CLUBHOUSE、SPOON、RADIOTALK、Voicyなど、昨今、音声配信メディアの台頭が久しい。

だからか、

「もっとうまく話せるようになりたい」
「どうすれば人を引きつける話し方ができるか」
「自分も音声配信で登録者数を増やしたい」

といったメッセージをもらうことが増えてきた。

僕自身、様々な音声配信メディアを渡り歩いた末、一年前YouTubeで始めた音声配信が登録者8,000人を超えたので、これを機に、本気で答えてみようと思う。

音声配信メディアを始めるほとんどの人が「話すのが好きだから」「誰かに聞いてほしいから」という動機からだと思うが、それをそのまま配信しても、聞いてくれる人はまずいない。

しかし、なんとなく好きなように喋っているだけで人気者になれる人もいる。これには当然、理由がある。

人はそれぞれ声質もイントネーションも違うので、「こういう話し方をすればうまくいく」といった、万人に共通する方法はないが、人を引きつけるちょっとしたテクニックというのは実は存在する。

うまくいっている人というのはみんな共通して、あるテクニックを使っている。もちろん僕もそう。

それをここでは全て紹介する。

目次
①音声配信メディアとラジオは別物
②人を引きつける話術という名のトリック
③知らない人の話でもつい聞いてしまう理由
④ 6年間取材され続けた必殺テクニック
⑤一番成功した芸能人YouTuberのカラクリ
⑥有名人と一般人の戦い方の違い
⑦視聴者目線のプロフィールとテーマの選び方

質問1 顔は出すべき?
質問2 どんな機材で録るべき?
質問3 BGMは入れるべき?
質問4 台本って作ってる?

⑧一人演芸協会収録方法のすべて
⑨まとめ
⑩数字より深度

①音声配信メディアとラジオは別物

最初に理解しておかなければならないのは、音声配信メディアとラジオの違いだ。

音声配信だから、なんとなくどちらも同じだと捉えている人が多いが、実は大きな違いがある。

音声配信メディアは、聞き手に向けて話しかけるという「1対1」の構図を作りやすいのに対し、ラジオは「みんなでワーワーやっていることを盗み聞きさせている」に過ぎない。言うなれば映像がないテレビ。

アシスタントがいて、ゲストがいて、効果音が入って交通情報にいってと、ラジオは基本、「複数対1」だ。

この違いがもたらすものを、よく考えてみてほしい。

「話しかけられる」と「勝手に聞いている」違い。

女の子と二人きりでいるとき「あなたのことが好きなの」と囁かれるのと、アイドルにステージから「みんな大好きだよー!」と客席に向けて叫ばれるくらい、受け手のインパクトが違う。

つまり、音声配信メディアの最大のメリットは、聞き手との距離にある。

例えば音声配信メディアでなにかを発信するとき、たいてい人は「敬語」を選択する。

確かに敬語は、目上の人にだけでなく講演や演説など不特定多数の人たちへ向けて話すときにも使用されるため、ここで敬語を選ぶのは妥当だ。

しかし、敬語という選択をした時点で、音声配信メディアが持つメリットを一つ捨てているという認識は持っておいてほしい。リスナーとの間に、本来なかった壁を一枚挟んでいるようなイメージだ。

2人以上で音声配信をやる場合も、結局ラジオと同じ形(みんなでワーワーやってることを盗み聞きさせる)になってしまうため、既存のラジオが競合になることを理解しておくべきだろう。

このように、音声配信メディアとラジオの違いを追求していくだけでも、話すスタイルに再考の余地が見えてくる。

僕は一人演芸協会で収録するとき、必ずある特定の人物を想定して、その人に向けて話すようにしている。

(詳細は第8項「一人演芸協会収録方法のすべて」にて)

すると必然的に、「1人」で「タメ口」で話すスタイルになる。

近い距離感がゆえに「偉そう」「何様」「生意気」と思われるのではないかと心配するかもしれないが、知名度も映像もない上に聞き手との間に距離があると、耳を傾けてもらうまでかなりの時間を要する。

遠い距離感からの放送を何回も聴いてもらうより、近い距離感を一発聞いてもらったほうが親近感はもたれやすい。

つまりは「広く浅く」より「狭く深く」。

自分のキャラクター的にどうしても敬語のほうが話しやすいというなら、一番仲が良い先輩を想定して話せばいい。

地元の先輩なのか、上司なのか、一番話しやすい年上を決めてその人に向けて話す。それだけでもだいぶ音声の雰囲気は変わる。

2人でやりたいなら、企画内容にもよるが、録音しているという概念を捨てて収録すべきだ。毎回泥酔しきった状態で録るとか、相方に内緒で録音するとか、とにかく2人の自然な会話空間を作り出す。そうすることで、聞き手を身内にするような臨場感を与える。

だからか最近では、ラジオ番組でも「加藤さんと山口くん」みたいな、プライベート空間で収録したものを放送している番組もある。

(加藤さんと山口くん…極楽とんぼ加藤浩次氏とサカナクション山口一郎氏によるSTVラジオ)

もし僕が2人以上でやるなら「みなさん」という言葉は使わない。「みなさんこんばんわ」といった時点でラジオと同じになってしまうからだ。

音声配信メディアで自分がやろうとしているコンテンツは、ラジオとどこが違うのかをよく考えてみてほしい。

知名度もトーク力もない我々がラジオに対抗できる唯一の武器の一つに、距離感がある。

この大前提を踏まえてもらった上で、本題に入る。

※ここから先は、僕のYouTubeチャンネルへのカンパだと思って頂ければ幸いです…

↓こちらもcheck

②人を引きつける話術という名のトリック

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