読めばわかる自然Wのススメ
はじめに
この記事のターゲット
・増加するコントロールエルフ,ギンセツネクロの2タテを想定する方
・対面の仕方がわからない自然Wを倒したい方
さて、ULC環境が煮詰まり出した今日、巷では30点回復エルフなるものの流行の兆しがみえている。
デッキパワーの高い式神W,ギンセツNc、対抗するコントロールE,リオードR,更にそこにメタをはる自然W,自然D。とジャンケンのようにメタが回るそんな環境になった。
前回、自然W構築編を書いたが今回はマリガン〜プレイングまで、これを読めば、ULCのリノセウスといっても過言ではない自然Wを使い安定した勝利をつかめるまでに仕上がるはずである。
また、自然Wを相手する上で気をつけることについても論じるのでそちらも是非参考にしていただきたい。
大まかな試合展開
自然Wでは、ゲームにおける大局観が非常に大事になってくる。まずはそれを掴むところから、だろう。
序盤:ナテラの大樹のラスワ効果を起動しながら手札のリソースを維持し、
ナテラの回数を稼ぐ。
中盤:体力の維持に努める。リーサルターンを見据えてナテラのカウントを手札回収を軸に溜める。
終盤:キャル,ライリーの2枚のフィニッシャーを利用し一気に削りきる。
今期、各デッキの大きな動きは6〜9tに集中していて細かい処理を強要された前期に比べて戦いやすくなっていることからこれを提唱しようと思う。
Twitterや各種配信を見る中で、この流れを意識していない方をよく見かける。自然Wは上振れた時の動きが強力なため適当に回されがちだが、この動きを徹底することで安定感、決定力、共に上位デッキに引けを取らないものになる。ということを私は伝えたい。
裏を返してみれば、この動きを阻害することこそが、ライリーWを完封する術である。特にリーサルターン前後の動きは直接召喚の仕様上狙い目といって間違いない。
マリガン
ではマリガンから見ていこう。
今回、解説するにあたって使用するデッキはこちら。採用が分かれる知恵の光を採用しているが大方この形であるため差し障りはないかと思われる。
最優先→マナ,案内人,休息,アース
外すことができないナテラ生成カード。見えていないときは全マリガンする。
次点→インパルスアルケミスト
こちらは上記の生成カードを持っている場合にキープする。3t目にきちんとナテラを割る動きを作り出せるのは非常にえらい。
ここで問題になってくるのは**
極点,パイロ,ゲイル の3枚である。
彼らはナテラの生成ができず、ゲイルに至っては1枚割る必要がある。
また、リオードR等のデッキでは序盤あて先を作らない戦術を取ることも多く、マリガンでは上記の最優先カード、特にマナが取れているか次第で判断したい。
3枚ともパワーカードであるが故に飛びつきたくなるのは理解できるが、先ほどの大局観を意識すれば、処理ソースは追って引く形でも良いと考えを巡らせていただけると思う。
もう一枚語っておくべきカード
猫耳の魔法使い キャルについてだ。
人によってはUB効果のため初手キャルキープを推奨する人がいるが私はその限りでないと思う。
理由として
・3投していること。
・後4t(先5t)までに引き込めていれば良いこと。
・リーサルターンを焦って7t目に絞る必要はないこと。
の3点を挙げておく。プレイング面でもまとめるが、キャルによるリーサルは決められるターンにすれば良いので無理に抱えて手札キャルが重なるという事故を避ける為にもキープは必要ないだろう。
プレイング
まず、大筋をまとめておく。
1,ナテラのカウントは9を目指す。
2,意識するのは体力のみ。
3,ライリー3枚目までに勝てばよい。
序盤
前述のマリガンからナテラ生成カードを引きこみプレイ回数を稼いでいく。試合の流れでも説明したがここで忘れてはいけないのは前期自然Wが他の自然デッキに比べ弱かった点が何か。というところである。
それは 大樹を割れなかった から。
ラストワード効果でリソースを補充するという動きが極点やパイロでは行えないため、ジリ貧になりやすいのだ。
潤沢な手札から必要な除去を選んで盤面をとりたい後半戦に向けて、ここではしっかりとナテラの大樹を割り手札を維持しながら立ち回る意識をしたい。
極点<アース パイロ<インパルス のイメージを持とう。
良く遭遇する場面でカギを握るのが
手札に大樹を戻し+案内人自壊
これができるだけで案内人が毎回1枚ナテラを生成するカードになる。
戻した大樹もドローに変換できるため積極的に行いたいプレイである。
目安だが、4t終了時に3枚プレイ+手札にナテラ補充カードがあるとこの後の戦いに余裕が生まれるだろう。
中盤→終盤まで
今期上位デッキであるネクロマンサーを意識すると4~6tは相手のビッグアクションに対応していかなくてはいけないターンになる。
序盤をしっかり耐え忍んだことで得たリソースを生かし、パイロのAOE,極点のアクセラレートで盤面を毎ターンしっかり返すことを意識する。
正直な話、先5や6で飛んでくるクオンに関してはどうしようもない。ゲイルや極点を使えば3面は返すことが可能なのでごまかしていくしかないが、式神Wは正直今期止められるデッキの方が稀なためこのデッキを採用するにあたっては捨ててよいだろう。
5t目。この辺からリーサルターンを意識したい。主に考えるのは2つ
1.キャルを絡めてのワンショットかライリーのみで削るのか
2.ライリーを何枚で呼べるのかキャルのUBはいくつなのか
3投しているキャルはおよそ6~8t目に引けていることが多いため、7~9のUB起動ができる。自分の手札をよく見てじっくり時間を使いたい。
ここで一番やりがちでミスが多いパターンをあげておく。
キャルのUBにこだわり、無駄な進化を吐く
→守護突破に無理なアクションを要求されワンショットをし損なう
→ドレイン等の回復で逃げられる。
皆さんも一度は目にしたことがあるのではないだろうか。特にネクロマンサー戦、エルフ戦、自然ドラゴン戦でよくみられる光景である。
先ほども書いたが今一度声を大にして言っておく。
ライリーは3枚目までに決めるデッキである と。
特にリーサルがある程度想像できるギンセツネクロではリーサルが見えないのなら極点の3点AOEからライリー相打ちでよい。焦ってキャルを出して、7プレイライリーが顔進化できないということは絶対に避けるべき事象だ。
ここでナテラのカウントは9まで貯めるというところが生きてくる。
キャル1枚が10点削ること、これはどの対面、どんなデッキに対しても不可抗力で突き刺さるものであるが残りの10点はライリー頼みになる。
進化権を温存できる環境とは言えない以上ナテラの枚数は7ではなく9。
直接召喚にすべてを預けて、1発で決める意識を持つ方が圧倒的に安定する。分割リーサルを狙うのかキャルワンショットを狙うのかはその場次第だが、キャルワンショットこそが今期のライリーW最強の一手であり切り札だということは考えに入れてよいだろう。
追記:キャル3枚使用リーサルについて
筆者はこの展開は避けるべきものだと考える(それを狙うと序盤からのプレイングを歪めてしまうことになるため)
しかし引き次第、特にキャルが被ってかさばる場合にはこの択を取る必要も出てくる。
具体的には
**マナリアの偉大なる研究を5tまでに使用しキャルの枚数を稼ぐ+盤面をひたすら処理する+軽量除去は取っておく **
といったことが必要だ。
あくまでイレギュラーであり、狙ってやるには早いうちに決断する必要があるためランクマッチ等で自分がそのプランへ舵を切り、リーサルが取れるかどうかの練習を行っておくべきだろう。
マナリアの叡智について
プレイングに大きな影響を及ぼすカードとしてあげられるのがマナリアの叡智だろう。2cでライリーを埋める役割を果たすカードだが、適当なタイミングで打つことは自分の首を絞めかねない。
打つタイミングは主に3パターンある
・序盤どうしてもアクションがない時
・プレイ回数8で魔弾を打ちたい時
・最終盤、直接召喚する前のターン
プレイ回数を稼ぐ為に序盤に打つことは2c損をすることになり、再び戻ってくるリスクを加味すれば余程のことがない限りは避けたい。よく、叡智で埋めたのにまた引いた。と言ったコメントを見かけるが山に戻すとはそういうことである。
プレイ回数8というのは以下の場面だ↓
ターン8,9、プレイ回数8、手札にはUBキャルそして激突という場面。
迎えるケースはよくあるだろう。
上手な相手だとシヴァや天后に進化を切りライリー激突を防いでくることがありなかなかに厄介だ。
そこで有効打になるのがキャル魔弾激突である。最大ヘルス12,最低ヘルス7までを処理しリーサルを決められる。
デッキに2枚既に埋まっている場面でもこれは有効打になる。オススメしたい打ち方だ。
直接召喚ギリギリで打つのも良い。
これはコントロールエルフなどの決め手に欠けるデッキに対し、守護を吐かせるようにプレッシャーをかけてライリーを安着させる、もしくはキャルが引き込めていない時にキャルが来るまで待つ、と言った選択肢を与える為だ。
中途半端なタイミングで打って素引きしてしまうリスクを考えれば順当な使い道と思われる。
各対面 注意点
つらつらと書いてきたが、ここからは各対面で気にするべき点をまとめる。
式神ウイッチ
上振れ勝負を仕掛けるほかない。早期のクオン連打を捌くのは不可能なので最速でライリーを呼び相手の下振れを祈る。
ポイント
案内人が自壊しないことが多いので2tに使うというより進化権を使い1プレイ分稼ぐようにする。
ギンセツネクロ
是非拾いたいマッチアップ。序盤のミヤコが少々厄介だが、あまり気にしてはいけない。いずれパイロで巻き込んで取ることができるのであまり焦らず大きな打点を潰していく意識をする。
ポイント
極点を偉大なる研究で増やす。
→中盤の盤面処理に使いたい+ギンセツの返し札にしたいと役割が多く3枚以上使用したい為。
あまり盤面を作りすぎない
→ギンセツのあて先、プリンのあて先を作ってしまい大型打点を出されてしまう
可能なら進化権を残す
→キャルに進化を切りたい為である。ギンセツを1枚で返し切れるのは大きい。
コントロールエルフ
五分マッチ。しっかりとキャルを準備してライリーを着地しよう。極点のあて先を用意しない等のプレイはしてくる可能性がある為、他の手段でも回数を稼げるようにしたいところ。
正直ライリーさえ呼べれば負けるマッチではないが回復性能は侮れない。
ポイント
焦らず決められるターンまではプレイ回数6で止めておくと言ったことも必要になることがある。
リノセウスとのスピード勝負になる為こちらも対空の当て先を消すなどの工夫をして立ち回る。
リオードロイヤル
Wメタ筆頭。戦いにくいが飢餓の輝きは落ちている為リーサルターンは同じくらいというのは頭の片隅に入れて良い。
このデッキの対面だけは唯一他のデッキと異なる回し方をする。
ポイント
盤面を作る。
→ゲイル、インパルスを強く使う意識(2面以上並べるなど)を持ち相手にバフ、二刀流の余裕を与えないようにする。
キャルに依存しすぎずライリー1回でリーサルへ落とし込む意識で良い。
進化ロイヤル
勝てるマッチアップだがケアをし損なうと高火力の打点に押し込まれる心配があるのが恐ろしいところ。
カゲミツ猛虎だけは降ってこないよう祈るところがある。
ポイント
低atkフォロワーを残してナテラを稼ぐ
盤面を徹底的に除去して顔を守る
→2択である。猛虎をケアするのか、ライリーキャルを先に叩き込むのかどっちかしかないだろう。
盤面を空で返す
→カゲミツを強く使われないようにする為である。正直一概には言えない為判断が必要になるところだ。
自然ドラゴン
忘れられがちだが回復がない自然Wには微不利マッチである。
正直最速で侵食から疾走を叩き込まれるとどうしようもないところがあるが意識する点をしっかりケアすれば確定負けではないというところまでは持っていける。
ポイント
後4,先5で侵食を撃たせないよう盤面2枚以上の展開をする。
あまり盤面に付き合いすぎず、早期にライリー着地を目指す。
(追って流行デッキに合わせて補充する)
自然Wに勝つ為に
ここからは立場を変え、自然Wを倒す為に何が必要かどんなプレイが大切かについて書いていく。
互いにケアし合う展開は択も増え難しくなるが嫌がる行動は行い得だろう。
・atk6↑の守護,hp5↑の守護
例 天后(進化)、シヴァ(進化orバフ)、アイリーネ(2バフ)
例 シズル、天后、シヴァ、母なる君
前者は激突ライリーをさせない為である。キャルで博打をするのは自然W視点では避けたいところであり、1ターンの延命につながりやすい。
後者は激突を持っていない時に取りにくいヘルスだからである。最低でも3コスト要求される為、防ぐにはここまで用意したい。
・守護の多面展開
例 ギンセツ(アクセラ含む),クラシカルソーサラー
極点の通常効果やキャル進化を切らせるにはもってこいであり、1ターンの延命につながりやすい。
・早期に削りきる
当たり前と言えば当たり前な話だが、
あまり序盤から処理に回される動きは自然W側からは避けたいところ。(リソースが切れやすくなる為)
パイロなどのパワーのある除去札はあるので疾走やバーンダメージで顔を詰めておきたい。
・案内人放置
例 リオードロイヤル、式神ウイッチ、コントロールエルフ
→練度の高くない自然W相手には案内人放置で大きくプランを乱すことも可能である。1プレイ無駄にできる可能性はあるので2ターン目に案内人を投げてこられた場合、デッキ次第ではやっても良いだろう。
・極光の天使
例 枠にあまりのあるデッキ
直接召喚の仕様上、出てきてほしくなくても出てきてしまうのがライリーの弱点である。
そこで極光の天使を置くことによってワンショットをずらすことが可能だ。
同様のことが、不殺の円陣や禁約の黒魔術師でも可能なので検討してみてほしい。
最後に
ここまで長々と読んでいただいた方には心から感謝をさせていただきたく思う。
自然Wはメタデッキとしては有用であり、回り方次第では全対面を破壊するパワーがある非常に強いデッキだ。
式神Wの分岐点の多さ、ギンセツネクロのプレイの難解さに比べて、慣れればアベレージ高く回せる自然WはRAGEなどではオススメできるデッキだと私は考える。
過去最大規模で開かれるRAGE spring。是非、これを参考に活躍する方が出ることを期待して結びとする。
質問等はTwitter(@IaintSaga000)で受け付けております。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?