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医療安全管理者が自分の失敗を分析する

先日、我が家では夫婦そろって娘のプレゼントを買い忘れる事件が起きました。

まあ、分析するまでもなく「コミュニケーションエラーでしょう。」と突っ込みが入りそうですが、僕が『医療安全だけではなく全ての場面で使える!』と思っている河野龍太郎先生が開発したヒューマンファクター工学に基づいた分析手法「ImSAFER分析手法」を用いて本気で分析したいと思います。

人間の行動特性に着目した分析なのでヒューマンエラーの原因を洗い出して対策をたてる事ができます。
故の7割はヒューマンエラーと言われている位ですからヒューマンエラーの原因を分析して対策を打つ事で様々な事故や今回の僕のような失敗を防げると言えます。
ヒューマンエラーというと人が何か失敗して起きるエラーと思われがちですが実は違います。
ヒューマンエラーとは
①(人間側の要因と環境の要因で決められた)ある人間の行動があり、
②その行動がある許容範囲からはずれたもので
③偶然によるものを除く

という事で人ではなく「許容範囲から外れた行動」がヒューマンエラーという事なので、行動(行為)を理解する事が重要になります。

河野先生は3つのモデルでヒューマンエラーを説明出来ると言っています。
まず1つ目が心理学者レヴィンの行動の法則で、下のような数式で表現されます。

レヴィン基本2

レヴィンさんは心理学者ですが何かと数式に例えたがる人のようです。
数式のままじゃ使えないので分析に使えるようにすると下のようになります。

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実際に今回の僕を分析表に記入してみます。

パパ3

個人情報もダダ洩れな気もしますがこんな感じ。
続いて妻について入力してみます。

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「これって環境なの?」と感じる部分もありますが全然問題ないです。書き出されている事が重要なので悩んだらどちらに書いても大丈夫です。この後の背後要因を探る時に、当人の気持ちになって考える事が重要なのでレヴィンの分析表が役に立ちます。

エラーをしてしまった人はエラーをしようとしてエラーをした訳ではなく、『これが正しい!』と思って行動した結果ヒューマンエラーが発生しています。
なので、その原因を探る時には下の図のように行動の前に「正しいと判断した」という枠が置かれます。そして、その前には『なぜ正しいと判断したのか、その理由になるもの』を全て背後要因として書き出します。
この背後要因こそが原因の根本の部分になるわけです。
次回以降は残り2つのモデルを紹介してか僕の失敗の背後要因を探っていきたいと思います。

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