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2nd season; チベット便り

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The recording of my cinematic ordinary life in Tibetan camp
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#dharamshala

チベット便り005 Idiot Riot

もう、こんなのこりごりだって体験を、不本意ながら繰り返して まだまだ修行が足りないのか、私の内なる平穏を乱す輩に カビカビ(ヒンディで、たびたび。サムタイムス。)出会ってしまう。 仕返しを考えるなんて、あんまり良くないとは思うが、 ムカついてしょうがないので、脳内で復讐をする。 嘘をついたヤツに、針を千本送ってみたらどうだろうか? 恐怖を植え付けることはできるだろう。 コストは、三千円くらい。あと郵送代。        でもやっぱ飲まれても困るし、針千本の無駄遣い。 針は

チベット便り003 カルマポリス"2000rps

 『くるちゃんが来〜る〜っ!!』とか言って、  笑ってやり過ごすしかなかったから。  トム・ヨークが"This is what you get."って優しく、  何回も頭の中で囁くもんで、もう観念した次第である。 (このライヴの時の"This is what you get"の声が脳内で流れていた。) ホテルのロビーのソファーにどっかり沈んで、  呆然とテーブルを見つめていた。  フロントでは、オーナーといつものフロント係が、  携帯と電話を駆使して、このチベタンキャ

チベット便り002 His name is Tenzin "30Rs."

 夜遅い到着だったので、両替が出来ずに困っていた。 空港から予約しているホテルまで、バスとリクシャを乗り継ぐ。 それで持ってるルピーは全部終わる。カタム。(ヒンディで終わりの意味)   ネパールで「パイサソッキヨ」(お金ない。)なんて冗談で言ってたけど、 実際に使うことになるとは。 チベタンキャンプに到着すると、いつものように、リクシャの運転手が群がってくる。 「お金がないから自分で行くからいいよ!」って言っても、「お金がない。」を断る手段と受け取った彼らは、リアルにお金