ASTM B152 銅の仕様について

1. 適用範囲:

   • この規格は、以下のUNS番号を持つ銅から製造される銅のシート、ストリップ、プレート、およびロールバーの要件をカバーしています。

     • C10100, C10200, C10300, C10400, C10500, C10700, C10800, C10910, C11000, C11300, C11400, C11600, C12000, C12200, C12300, C14200, C14420, および C14530。

2. コーティングの種類:

   • 銅のコーティングは、マット、ブライト、セミブライトのいずれかの外観を持つことが規定されています。

     • マット: 表面が滑らかで光沢がない。

     • ブライト: 表面が光沢があり、鏡面仕上げ。

     • セミブライト: ブライトとマットの中間の外観。

3. 最小純度:

   • 銅のコーティングは、最低でも98%の純度を持つ必要があります。

4. 前処理と後処理:

   • コーティングは、ストレスリリーフ処理、ストライク、アンダープレーティングなどの前処理操作を受け、めっき後の脆化リリーフも行われます。

5. テスト項目:

   • コーティングは、性質、純度、外観、欠陥、接着性、はんだ付け可能性、硬度、スペクトル反射率、電気伝導性、水素脆化リリーフ、厚さなど、指定された要件に従ってテストされます。

下記は周辺知識になります。

1. 銅の特性と用途:

   • 電気伝導性: 銅は最高の電気伝導体の一つであり、電線、ケーブル、電子部品などで広く使用されています。

   • 耐食性: 銅は腐食に対して非常に耐性があり、水道管、船舶、建築材料などで使用されます。

   • 加工性: 銅は加工しやすく、成形、切削、溶接などの加工が可能です。

   • 熱伝導性: 銅は優れた熱伝導性を持ち、冷却装置、熱交換器、冷蔵庫などで使用されます。

2. 銅の合金:

   • 銅はさまざまな合金と組み合わせて使用されます。例えば、真鍮（銅と亜鉛の合金）、青銅（銅と錫の合金）、銅-ニッケル合金などがあります。

3. 銅のめっき:

   • 銅めっきは、銅の薄い層を他の金属の表面にめっきするプロセスです。これにより、耐食性や電気伝導性を向上させることができます。

4. ASTM規格の重要性:

   • ASTM規格は、世界的に認められた基準であり、製品の品質、安全性、性能を保証するために使用されます。

   • ASTM規格は、建築、自動車、航空宇宙、電子、医療機器などの産業で広く適用されています。