女性声優の世代分類〜声優学のススメ〜 2時間目
さちとろ：一時間目では、女性声優の世代分類と称して、声優第一世代から声優第三世代までを解説していきました。
今回の講義では、声優第三世代〜第六世代について取り扱います。
引き続き、学生にはミスターさんを呼んでいます
ミスター：よろしくお願いします！！
さちとろ：それでは早速講義を再開していきたいと思います。
声優第四世代
ミスター：本当にヒロインの暴力性消えてます？ニセコイとかガッツリ暴力だった気が？
さちとろ：確かにニセコイはそうなんですが……。とあるとかとらドラ!とかWORKING!!とか、暴力性全盛期に比べればかなり減少してきてるんですよ。
ミスター：実際今暴力系って本当に少ないかも。
さちとろ：なんだろ、ちょっと古臭くなっちゃうんですかね？
ミスター：でも無職転生のエリス最高だよな？
さちとろ：あったりめえだよなぁ！！
ミスター：ラノベ原作アニメの最盛期っていうのはマジでわかります。これはやっぱりとあるの影響かな？
さちとろ：間違い無いですね。この時期のアニメは右見ても左見ても上見ても下見てもラノベ原作の学園バトルラブコメがやってました。
今は全然見なくなっちゃいましたね。もう流行んないのかな？
ミスター：劣等生とか俺修羅とか異能バトルとか俺ガイルとかね。本当に大好きだったな。
ところで、この声優のトレンドにある”自然派”ってのはなんなんですか
さちとろ：よくぞ聞いてくれました。自然派というのは、ナチュラルな芝居が上手い声優さん達の総称ですね。デフォルメされた芝居ではなく実在するような人間の芝居、簡単に言えばジブリ作品のような自然体の演技が上手な声優さんです。
ミスター：アニメで言うと、どんなアニメで自然派の声優さんたちが出演しているんですか？
さちとろ：この世代でいうと”響け!ユーフォニアム”や”四月は君の嘘”などです。最近でいえば”リコリス・リコイル”や”天国大魔境”、”夜のクラゲは泳げない”とかもそうですね
ミスター：なるほど。僕の好きな”クズの本懐”とか”イエスタデイをうたって”とかもそうなりますかね。
さちとろ：飲み込み早いですね。全くその通りです。
ではここで一つ問題を。自然派アニメが流行るきっかけとなったアニメがあるのですが、それは何かわかるでしょうか？
ミスター：うーん、俺ガイルとかです？
さちとろ：確かに、俺ガイルも自然派といっても悪く無いかもしれません。2期はよりその要素が強かった気がします。ですが今回は不正解ですね。
正解は、”あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない”です。
ミスター：あーなるほど！確かにそうか！入野自由さんめっちゃ自然派って感じする。
さちとろ：めんまは少し例外ですが、登場人物のほとんどでリアルな芝居だった青春群像劇で、これが爆発的な人気を集めたわけですね。
多くの泣きアニメが注目を浴びるようになったきっかけとも言えるでしょう
ミスター：”凪のあすから”号泣部がここに一人。
さちとろ：”人生相談テレビアニメーション「人生」”号泣部もここにいます。
ミスター：それだけは絶対嘘だろ。
ミスター：おい！！！！！結婚秒読み世代やめろ！！！！ 実際黒沢ともよさん結婚してるしな！？
さちとろ：まだ前回の講義のこと引きずってるんですか？これはかなり前に作った資料なので結婚の話をした後にこれ出てきたのは偶然ですね。
ミスター：あと上田麗奈さんの代表作どうなってんだよ。文字数が多すぎんだろ。
どう考えてもギギ・アンダルシアだしプリキュアだしグリッドマンだからそう書き直しといてね？
ミスター：振り返ってみると水瀬さんってやっぱすごい人ですよね。
さちとろ：また何か引っかかる言い方ですね。悠木碧さんさえいなければ最年少での主演女優賞受賞者ですし、本当に実力のある方ですよ。
ミスター：っていうか、この四人全員主演女優賞の受賞者じゃないですか？
さちとろ：バレましたか。実は並べてました。第四世代の声優さん方は実力再評価の方々が多いですね。初めはそんなに出てなくても最近になって出演数が激増した声優さんが結構います。
ミスター：アイカツプリパラWUGちゃん世代ここなんだ。
言い方悪いけど、最初はあんまり上手じゃかった人が多い気もしますね。今は抜群に上手い人ばっかだけど。
さちとろ：新人育成の時代だったのか事務所ゴリ押しの時代だったのかは分かりませんが、なんだかんだ皆さん上手くなって今大活躍してるからすごいもんですね。
声優第五世代
ミスター：アイドル歌モノもだけど、ここらへんがアニメ原作ソシャゲの峠だった気がするな。
さちとろ：言われてみればそうかもです。なんであんなにアニメで人気出た作品ってソシャゲ化してたんだろ？
ミスター：この下にある”コンテンツ特化声優”ってたとえば愛美さんとか？
さちとろ：いや、あの人はコンテンツだけじゃなくてアニメも沢山出てますよ。なんなら第四世代に名前ありました。でも確かに昔はそのくくりだった気もしますね。
ミスター：あー、ほんとだ。思ったより出てる。でもほとんどキングレコードの///
さちとろ：ーーーーーーそれ以上はやめておけ。長生きしたければな。
さちとろ：特化声優っていうのは、もっとゲームとか歌唱コンテンツに偏って出演してるような人ですかね。秋奈さんとか熊田茜音さんとか。
いわゆるラブライブ声優とかアイマス声優もここのくくりですね。
ミスター：確かに特化だ。しっかり名前も知ってるしイベントにもよく出演してるけど、あまりアニメには出演していない、みたいなことですね。
さちとろ：アイドル声優学やコンテンツ声優学ってのはまた別の方が研究なさってる分野になりますね。あくまで今回はアニメ声優学になるので、取り上げていない声優さんも多いです。
ミスター：ちょっと数が少ないなと思っていましたが、納得しました。
確かにアニメ出演が多い声優さんってなると結構絞られますね。
さちとろ：第五世代は特化声優という感じではなく、皆さん役幅が半端なく広くて実力もある方ばかりです。
ミスター：第四世代の時に話していた、最初はそんなに上手じゃない人も出演していた、みたいな状況から変わってきたってことなんですかね？
ミスター：あそびあそばせよかったな。さちとろ先生の好きな小原好美さんも出てますね。
さちとろ：綺麗なアニメでしたね〜。みなさんにもぜひ見てほしい。
小原さんはかぐや様にも出てますし、かなりギャグ適正高いんですよ。
ミスター：高橋李依は最初から意味わからんくらいうまかったですね
さちとろ：それこそ役幅の広さですね。正統派ヒロインからギャグから子供までぜんぶやってましたね。まあ今もですけど。
ミスター：そういえば富田美憂さんは2024年の出演本数半端ないですね
さちとろ：そうなんですよ、今年あたり多分※助演女優賞取るんじゃないかな
（※今は名前が変わって助演声優賞）
ミスター：第四世代の時に話してた自然派って感じの声優さんたちですね。
さちとろ：そうですね。第四世代以降の人は全員自然派の芝居が上手い人ばかりですし、ナチュラルな芝居ができることは今声優として生き残るために必要なスキルになっているのかもしれませんね。
ミスター：やばい、知らない人多くなってきた。ここらへんアニメあんま追えてないとこあったんですよね。
さちとろ：ビックタイトルは出てないけど、一定数以上のアニメ主役とかヒロインやってる人とかも多かったりしますね。赤尾ひかるさんとか長江里加さんとか稗田寧々さんとかそんな感じかも
ミスター：今見たら知ってるアニメにも出てたな。純粋に認知していなかっただけで声聞いてました。
声優第六世代
ミスター：サブスクねー、確かに。
昔はそういうの全然なかったから、アニメを見ようと思っても見れなかったですよね。（意訳：Anitubeで一生過去作未漁ってましたよね）
さちとろ：実際、昔は深夜アニメってリアタイ勢の方が結構多くて、録画で見てるやつは二流みたいな空気があったんですよ。今となってはdアニメストアとかU-NEXTとかNetflixとか便利に見れて素晴らしいです。（意訳：Disney+限定とFOD限定はマジで滅びろ）
ミスター：アニメのトレンドですが、アニメ中央集権って上手いこと言いましたね。昔って、ニコニコとかで人気が出て盛り上がって、やれイベントだやれ2期だ、という流れがあったような気がしますが今はそういうの少ないかも。
さちとろ：結局資本力かけて流行らせようとして作ったアニメがちゃんと売れてるってこの現状がありますからね。いい意味で”アニメの大衆化”が起こった結果、大きなスポンサーがつくようになったということでしょうか
ミスター：変な話ですが、フリーレンとか”放送する前からアニメが流行ってる”みたいな意味のわからない現象ありましたよね。
さちとろ：まさにそうですね。実際面白かったので文句のつけようないんですが、異常な流行り方、というか流行らせ方だった気がします。
それで、こんなことになったのにも”あるアニメ”がバカ売れしたことが関係しているわけですが、その作品はわかりますか？
ミスター：”鬼滅の刃”ですかね
さちとろ：言わずもがなですね。映画の興行収入ランキングを塗り替えるなど、鬼滅の刃が狂った売れ方をしてしまったことが原因です。週刊少年ジャンプでは僕のヒーローアカデミアやハイキューといった作品がアニメも大成功してました。それに続けということで鬼滅の刃でもアニメ制作にufotable、主題歌にはLisa、音楽制作には梶浦さんなど豪華な制作陣がつきましたが、それが見事に社会現象を引き起こしたわけです。
ミスター：あ、金かけていいもん作れば売れるんだな！って気づいたわけですか。
さちとろ：単純に言えばそういうことでしょうね。そこから現在に至るまでは全くその流れは変わっていません。そして、アニメのトレンドが変わらないのと同様、声優のトレンド（世代）も変わっていないわけです。
それでは、第六世代のアニメと声優を見ていきましょうか。
ミスター：なるほど、アニメのタイトルは知ってるけど全く声優わかんねえ
さちとろ：色々タイトル挙げましたけど、くノ一ツバキの胸の内だけ見とけば大体の第六世代声優がカバーできますね。新人声優博覧会みたいなアニメでしたよ。
ミスター：ハイスクールフリート的な感じか。
さちとろ：あるいは競女ですかね。
ミスター：あー、ビックタイトル出てるメンバーだ。チェンソーマンにガンダムにぼざろ、僕ヤバ。アニメも凄かったですけど、それぞれが存在感ある芝居してましたね。
さちとろ：羊宮さんと楠木さんは年齢に見合わない色気のある声を出せる逸材ですね。長谷川さんは川澄綾子さんの再来って感じ。ただただ声優としてのスキルが群を抜いてる。
ミスター：川澄さんなるほど！役幅も被ってますね、かっこかわいいお姉さんだ。
ミスター：おー、あんま知らないですね。
さちとろ：最近キテる人ですしね。ここから沢山出てきますからチェックしといたほうがいいですよ
ミスター：若山さんはリコリコの人か！ていうかめっちゃ自然派って感じの人ですね。
さちとろ：山根綺さんも会沢さんもめっちゃ自然派うまいですよ。これからどんどんそういう役も増えていきそうです。
ミスター：すくなっ！5年分くらいありますよねこれ？
さちとろ：だからこその声優飽和時代なんですよ。本当に実力ある人しか出れない業界になってきた。というか花澤香菜さんとか早見沙織さんとか瀬戸麻沙美さんとか、第三世代の人がバリバリ主役を張ってますからね。さすがに入り込む余地ないですよ。
ミスター：その通りだ。第三世代、第四世代、第五世代の層が厚すぎるし、なんならあと10年は最前線にいそう。これから来る！って人だと誰がイチオシですか？
さちとろ：あ、その話します？実は次にそのスライドあるんでそこでまた出しますね。
ミスター：え、なんかごめんなさいネタバレみたいになっちゃって。
さちとろ：いえいえ。まあこの世代だとやっぱりさっきも触れた会沢紗弥さんですかね。ここ2.3年で出てきた声優さんの中だと、感情の振れ幅大きい役をやらせたら会沢さんに勝てる人誰もいないと思います。
笑っちゃうくらいうまい人出てたら多分会沢さんだろうなって思ってアニメ観てください。
ミスター：チェックしときます！
ミスター：（笑 ）
さっき触れたやつですね。
さちとろ：ちょっと最後に予言をと思いまして。個人的にはこの方々が来そうかなと思ってます。
ミスター：おおー。見事に知らないです
さちとろ：次来る！とか言いながら実はちょこちょこ出てたりするんですけどね〜。まあこっから跳ねるとしたらこの方達かなと思いました。
ミスター：川口莉奈さんね、、、女性声優顔面派ことミスター、動きます。
さちとろ：ということで講義は以上となります！！！！！
ミスター：お疲れ様でした〜！ 面白かった！
さちとろ：ありがとうございます！実際講義受けてみてどうでした？
ミスター：声優の世代分類ってどういうことかな？って最初思ってたんですけど、アニメの変遷と絡めて声優さんのトレンドを考察してたのは見事だなと思いました。結構納得感ある感じです。
さちとろ：結構分類悩んだとこもあるんですけど、概ねこんな感じだろうなとは思ってます。サチトロー・アニメスキー教授はこうも言ってます。
ミスター：白々しいなおい。
さちとろ：『第六世代はまだまだ終わらない。そして、きたる第七世代が声優最後の世代となる』
ミスター：すでに第六世代5年分くらいやってましたけどね。声優の世代というよりはアニメのトレンドが変わらないって感じなのかな？
さちとろ：全くその通りですね。って多分教授も言ってます。
ミスター：次の講義はアイドル声優学やってくださいよ
さちとろ：あんま詳しくないんだよなー。アイマスとラブライブとアイカツくらいしか追ってないので。
ミスター：顔面バンダイナムコすぎない？？
皆さんもお疲れ様です。声優学講義終了になります。
今回は女性声優の世代分類でした。
男性声優はそこまで詳しくないです。すみません。
機会があればまた声優学の講義を行うかもしれません（次はキャスティングについてとかかな？）。
講義についてもっと聞いて観たいことがある方、
この人は第何世代？とかありましたらお答えしますのでぜひコメントしてみてください。
声優学講義で使ったアニメ声優年表については次の記事にまとめてあります
本編に貼ってあるスクショと内容は同じです
（ただPDFとExcelファイルになってるだけ）
ですがこれ作るのに200時間くらいかかったので有料にしときました。
声優好きな方はどうぞ！
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