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バイクツーリング 群馬 榛名 その11


そうだ。

ウエストポーチから
いも恋を出す。


朝、買っておいた
2つのうちのもう一つだ。


まだ少し温かいいも恋を食べる。
さっきよりずっと味がする。


さっきは周りが気になってたから…


おいもとあんこの甘さをしみじみ味わう。
まわりの皮がいい!

何度食べても味わい深い。


帰りにお土産で買って帰ろう!


ゆっくりと食べ終わる。
次に向かうエネルギーが湧いてきた。

2階の見学席から
満足いくまでコースを眺めて

次の目的地
榛名山に向かうことにした。



下へ降りる。

先ほど話した
コースのスタッフさんを探す。

事務所をのぞいたが
オーナーさんもまだ来ていないようだ。


会いたかったけど…


娘のことを思い出す。


先を急ごう。


またすぐ来られるような
そんな懐かしさを噛みしめながら

バイクを置いているところに行く。


何度も振り返ってしまう。


毎週来ていた時は
いつでも来られる場所だったここに
また来られるのはいつなんだろうか。


また来よう。また。


ヘルメットをかぶる。

ここに別れを告げることを
ヘルメットをかぶることで
自分に自覚させる。

グローブをつけたら
意識が次の行き先に移っていった。

キーをさす。
バイクを進行方向に向けて移動し
エンジンをかけた。



走り始めると
風とともに色んな感情も
後方に吹き飛んでいく。


ここに来たかった
もう一つの訳があるじゃないか。


よく知った榛名山への道を
バイクと一緒に走る。

直線が多い。
山の中腹を横断しているようだ。

時折、アップダウンがあり
周りは木々が立ち並ぶ中
のんびりとバイクを走らせる。

風が心地よい。

前後に車はいない。

こんな道を走る人
そんなにはいないと思う。



山の頂上から
放射線に伸びる県道を
クモの巣の横糸のようにつなぐ道。

昔、入ったガラス工房の店も
食べに入ったレストランも
みんなさびれてしまっている。


時が経ったことを感じるのは
人が造ったものばかりだ。

ああ。でもさっき
オーナーさんが植林した木が
ずいぶん大きくなったなと驚いたっけ。

昔泊まった民宿は
まだやっているだろうか。



よく知った道にぶつかった。

ここからは
水沢うどんで有名な道だ。

いくつか入ったなぁ。

その中で
お気に入りのお店があり

お昼はいつもここで食べていた。


帰りに食べよう。


楽しみにして
前を通り過ぎる。

いくつも立ち並ぶお店を
横目に見ながら
ぐんぐん上っていく。


観光バスが停まれるように
大きな駐車場があるお店。

老舗の雰囲気が漂う
まわりの庭が素敵なお店。



少し回り込んだカーブを抜けると
お寺がある。


水沢観音


ここには一度だけ来たことがある。
何のご利益のある場所かもわからないまま
観光客よろしくウロウロ見て回った。


ここのカーブが好き♪


一定のRで180度は回り込む。

左に体を落とし込む。
ずっとバイクにぶら下がっていられそうだ。

カーブ中心付近の木がいい。


直線に戻る。
スッとバイクが起きる。

わたしも体を起こす。
バイクはまっすぐ進む。

また山を横断しているようだ。
さっきより視界が開ける。

周りに木が無いなと思ったら
急に右手に展望台が見えた。


あれ?こんなとこあったかな?


気になって展望台終わりの出入り口から
展望台側に入った。

バイクを停める。

ヘルメットを脱ぎながら
展望台から眼下を眺めた。


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遠く山々が見える。


登ってきてるんだなぁ。


画像3


標高を感じる。
山の中腹を走っているのかなぁ。


遠く雪をかぶった山々が見えた。

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いつも通っていた道に
知らない展望台があったことに驚く。

それは気づいていなかったのではなく
おそらく時が過ぎたから…


新しく作られたのであろう展望台で
遠くに見える山々を見つめながら

10年という時が経ったことを
しみじみと感じた。



さぁ。榛名山が待ってる。

先へ進もう。








展望台の写真が間違っていました。
下2枚は、《その13》の展望台からの写真です。



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