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#雨と6月とワタシ


金沢の旅、2日目。

朝、わたしは旅館の布団に寝転んで
RADIOを聴いていた。


そう。
あんこはるかの寄せ書きRADIO。



初日、490kmくらい走って
15時間かかって
なんとか金沢に着いた。

宿に着いたら温泉入って、これ食べて

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これ飲んで

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とにかく寝た。



次の日、朝起きたら
体がダルくて
頭もふわふわしていて

これで明日帰れるのかな?

って思いながら
布団にくるまっていたら


『#雨と6月とワタシ』


このお題。
明日のわたしのことじゃん。


って、ぼんやり聴きながら思った。



温泉に入って朝ご飯食べてたら
身体が冷えてきてしまって

ご飯の後にも
もう一度、温泉に入って
近くのお寺まで歩いた。

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もみじがきれい。

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とても立派なお寺さんだった。

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明日、走れるのかな?


わたしがわたしに
ずっと問いかけている。


一日中、ずっと雨だよ?


日帰りは渋峠で試したけど
泊まりで長距離を走るのは
20数年ぶり。

帰り、晴れてても
走り切る自信はないのに…


そう思いながら、さんぽから帰り
ひと色展の会場へバイクを走らせた。


 ☔︎   ☔︎   ☔︎


翌日は雨。
わかっていたけど…

けっこう降っている。

朝、アサミさんが
見送りに来てくれた。嬉しい!!


「実は、レインブーツが短かったの。
 これだと足首のところから
 雨が染みて来ちゃうなって。」


朝、「これは帰れない!!」
と確信した出来事。

初めて封を開けたレインブーツが
思っていたより丈が短かった。

新品の雨用ズボンの丈が短いことも
行きの道中に気がついていた。


これだと間が濡れちゃう。


靴が濡れたら、もう無理だ。
そんな状態では走れない。


事前に長さを見ておけばよかった。


色々と後悔の気持ちがおそってくる。


でも、もう遅い。
もう帰る時間なんだよ。




宿の前で待っててくれたアサミさんに
困っていることを話してみた。

「この間が濡れないようにすれば
 いいんだけど。」

『ちょっと待ってて。』

車に戻ったアサミさんが
手にビニールとガムテープを持ってきた。

『これを使ったらどう?
 ハサミ借りてくる。』

宿に借りに行ってくれる。

職員さんがいなかったらしく
戻ってきてビニールを持って行き
フロントのハサミを借りて
ビニールを半分に切ってきてくれる。

(この度胸にわたしがドキドキする)


そして、足首から膝下にかけて
ビニールをガムテープで
上から下まで丁寧に貼り付けてくれた。



『腕もタオルを切って巻く?』

「腕はいい。大丈夫。」

この時、アサミさんの言うことを聞いて
腕にもタオルを切って
巻き付けておけばよかったと
その後の道中、ずーっと後悔した。

(防水のジャケットだったのに
 グローブから伝って袖口に染みてきて
 肘まで中が濡れたままで、結局走った)




バイクで高速を走る。


《この先雨、走行注意!》


もう雨降ってんだよ!!


何度、この看板に
ツッコミを入れたことだろう。



《出口アメ》


入り口も降ってんだよ!!


トンネルの入り口でも
何度、ツッコミを入れたことだろう。



#雨と6月とワタシ


そうだった。

今月の寄せ書きRADIOは
このお題だったなぁ。


雨だよ。

  6月だよ。

    ワタシだよ。


このお題とこの経験は
一生忘れないだろうと思った。



アサミさんが巻いてくれた足のビニール。

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(光が少しおかしいけど)


このビニールが
わたしに、雨の中走る勇気をくれた。


手も腕もお尻も濡れちゃったけど
足首だけは濡れなかったよ、アサミさん!




「あまりにも寒い」って弱音を吐いた時も

『カイロを渡せばよかった!』

ってアサミさんが返事をくれたおかげで
ハッ!ってなって

もう一度コンビニに入って
カイロを買うことができた。


アサミさんのおかげで
お腹も背中もほんわかあったかくなって
「もう少し走ろう。」って思えたよ。



初めて、長距離を雨の中走ったわたしは
色々知識不足で準備が足りなかったのだけど
みんなに助けてもらいながら
無事に帰ってくることができた。


 ☔︎   ☔︎           ☔︎


#雨と6月とワタシ


このお題で書く記事は
どんな結末になるのだろうと思いながら
ずっと雨の中走っていた。


終われば、みんな笑い話。


無事に帰れて本当によかった。





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