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山登り人生vol18冬山合宿は九重から

21歳終盤、青春真っただ中。
入会して一年が経とうとした時期、春山合宿には参加できたのに冬山は参加できなかった。
同じ会員でも、今回は職域山岳部の合宿だからダメだったのだ。
経験が浅い職域山岳部に所属していない一般会員は、自らで企画するしかなかった。
宮崎大学山岳部OBの参加をお願いして、初めての冬の九重合宿だった。

No33冬山合宿(九重山系)

昭和45年12月30日~1月2日
7名(氏名は省く。)
12月30日 佐世保0:48⇒4:04鳥栖5:38⇒8:10豊後中村8:55⇒
 9:40長者原10:10→雨ガ池越11:35→12:20坊がつる(幕営) 
 偵察14:40∼16:00大船・鉾立方面)
12月31日 起床4:00 BC6:30→すがもり分岐7:30→久住別れ8:20→
 久住山8:40→池ノ小屋9:30→白口谷→10:40BC13:00偵察→鉾立峠13:40→
 白口岳中腹14:00→14:45BC
1月1日 起床2:30 BC4:35→6:10大船山7:20(ツエルト被り日の出待つ)
 →風穴11:00→黒岳10:00→大戸越12:10→平冶岳12:55→13:40BC
1月2日 起床6:15 BC8:50→すがもり越9:50→10:50長者原12:10(本体帰路)
  長者原12:50⇒14:00阿蘇駅(k女史と合流)⇒草千里(幕営)
  阿蘇スキー場で4日までスキーで遊ぶ。

同じ会なのに職域山岳部の行事として北アルプス鹿島槍ヶ岳に向かう人達に羨望の気持ちを持ちながら、いつの日にかとの思いの九重合宿だった。

入山・坊がつる入り

29日 16時42分、佐世保駅。北アルプス鹿島槍ヶ岳に向かう職域山岳部のメンバーを見送る。買い出しや装備パッキングなど時間を潰し再度佐世保駅に集合する。

30日 今朝の昼食は鳥栖の駅弁にしたが、全く旨くない。
豊後中村からのバスはほぼ満員の登山者を乗せて出発した。
十三曲がり付近はツララがたくさん下がっていた。
10時10分長者原出発。林内に入ると積雪ありで、気持ち良く登ることができた。雨ガ池越手前では皆のペースが落ちる。
坊がつる近くでY女史が横転し皆を驚かす。
テント設営後、食料整理の私とY女史を残し、残りは2組に分けて大船方面と鉾立方面に偵察に出る。
16時天気図作成する。
皆も戻って来て夕食の準備。
一応ブタ汁となっていたが、Fリーダーの編曲により、何かよくわからないものが出来上がった。
タップリのニンニクには閉口した。
19時、就寝。

久住登山

31日 昨夜は早く寝たので目覚まし時計が鳴る前には起きていた。
4時起床。出発は6時30分と遅れた。
視界悪し。トイレに行った女性群がまともにテントに戻れず。
これも遅れた原因の一つ。
法華院上の沢でもルート確認に手間をとる。北千里に入り防寒着を着る。
ケルンの有難さが分かる。髪の毛、セーターの毛など氷結し真っ白となる。久住別れに立つと風も強くなり避難小屋に退避する。
暫くして久住山頂を目指す。北西の風一段と強まる。寒くてたまらない。
山頂は直ぐ引き返して池の小屋に向かう。
この付近は初めて通るし吹雪で方向オンチとなる。
なんとか小屋に入る有難い。小屋を出る頃には陽も当たりだし、寒さも和らいだ。白口谷に入ると風を遮断して、楽しい行動となった。
BC帰着10時40分、あまりにも早すぎて昼食後、2組に分けて偵察にでる。
Fリーダー・Y女史と私は、鉾立峠に向かう。視界が開け目的地がはっきりしたので35分で到着。白口岳中腹まで足を延ばして佐渡窪や坊がつるを俯瞰してBCに戻った。
平治岳組は道を間違え引き返したらしいが楽しそうであった。

2018年1月時の写真

今夜の夕食担当はSとKが担当してモツの煮込みを作るがスキヤキ風になった。山の料理は素晴らしい。
水筒の水は凍ていた。
夕食が済み暫くするとY女史が痙攣を起こす。
心配したが生水が当ったようだ。

全くぼやけた当時の写真。場所もどこだか。誰かは分かります。

大船山・黒岳登山

1日 明けましておめでとう。
山では正月気分はラジオで味わう程度だ。
2時30分起床し朝食は餅入りラーメンで済まし4時35分出発する。
ヘッドランプの明かりが点々と続いている。
ゆっくりしたペースで登って行く。
霧氷が美しい。雲仙とは比較にならない。霧氷と雪の銀世界である。
段原まで来ると風も強くなりヤッケを着込む。
大船山頂では日の出まで1時間も余裕あり、ツエルトを被り時間を潰す。
人声の大きさに顔を出すと、人の山である。
昭和46年の初日は雲に隠れはっきりしなかった。
段原まで戻り視界が開けてきた。
三俣山が美しい。
米窪を廻り込み風穴へ下る。皆さんよく滑る。40分程で下り下った。
この付近、陽も当たらないし風も冷たい。
黒岳は8合目付近までは雪もなかったが、その上は大船山同様の銀世界だった。追い抜いた2人は天狗岩に向かったが、我々は最高峰の高塚に進んだ。
大船山が美しい。

2013年1月大船山の霧氷

下りは半分の時間で風穴に着く。
大戸越に向かい平治岳へ。
トレースなく道なき道を四つん這いになり登ったが、稜線まで出ると右側に道がありガッカリさせる。最初のピークで先に行くのを止める。
三俣山が美しい。連山が良く見渡せた。

2013年1月時の大戸越から平治岳を見る。

大戸越に戻ると道もしっかりして、45分程でBCに戻った。
コーヒーを飲み、ウドンを食べ、ホットケーキを食べる。
そして夕食、カレーである。カレー汁になってしまった。
酒に燗をつけ正月気分を味わった。

2日 1時間半も早く起こされたが眠り直し6時15分に起床。
朝食を済ませテント撤収。今日は快晴である。
31日の道をまた登りすが守越へ。長者原に下り重荷から解放された。

2013年1月時の北千里

ヘルスセンターで風呂に入り汗を流した。
ここで皆と別れ、K女史が待つ阿蘇方面行きのバスに乗った。
バスガイドの案内を聴くうちに眠り込んでしまった。

タイトル写真は2014年1月時のものです。

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