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日本百名山㏌よっちゃん16座目剣山

『わが国の山名で駒についで多いのは剣である。有名なのは立山連峰の剣岳、木曽駒の宝剣岳、それから富士山の最高点は剣ケ峰であり、御嶽や白山の頂上にも同名の峰がある。もし各地方にあるもっと低い剣山を探したら、まだまだあるだろう。

 前記の剣はすべて山の形から名前が来ている。大てい岩が剣のように屹立しているからである。ところが四国の剣山だけは違う。これは頂上はなだらかな草地で、少しも剣らしいところがない。もっとも頂に近い所に大剣と呼ぶ巨岩が立っている。しかしそれをもって山全体の名とするわけにはいかない。厖大な山容から見るとそれはほんの一点景にすぎない。・・・』

新潮文庫「日本百名山」深田久弥著 剣山 冒頭の引用文です。

この剣山には26歳の時、石鎚山に登った後、初めて登りました。見ノ越から往復のピークハントでした。2回目が33年後で剣山の良さを堪能できました。Noは山行ナンバー、1969年9月23日からの通し番号です。

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1回目No416剣山 昭和60年12月30~4日 6名
  30日佐世保21:00⇒
  31日松山⇒面河渓⇒西条西之川山→成就社→二の鎖
  01日石鎚山天狗岳→土小屋→氷見千石原白石小屋
  02日瓶ガ森往復→西之川山⇒池田⇒21:00見ノ越
  03日剣山往復→見ノ越⇒金比羅神社⇒多度津
  04日08:00佐世保
 石鎚山、面河渓には雪がなくガッカリであったが正面よりロープウェイで登り縦走した。この後、剣山にも登られまあまあの収穫。

昭和60年時は、写真なし記録も簡単です。平成30年時は剣山~三嶺縦走です。剣山から少しそれますが詳しく報告します。

2回目No1221剣山三嶺縦走 平成30年9月21∼24日 6名
9/21佐世保20:00⇒山陽・瀬戸中央・徳島道
9/22⇒美馬IC⇒国道438⇒5:00見ノ越 700km11,160円
出発6:20→西島駅→大剣神社→剣山1955m→次郎笈峠9:00→丸石1684m→丸石避難小屋→高ノ瀬12:00→平和丸1701m→16:00白髪避難小屋(水は高知県側100m程下る。)
9/23出発6:30→白髪の別れ→カヤハゲ(東熊山)1720m→8:20三嶺1894m8:50→ダケモミの丘→林道→12:00名頃(13:45バス⇒見ノ越14:10⇒名頃)14:40⇒新祖谷温泉かずら橋ホテル天空の湯⇒ふれあい広場キャンプ場
9/24出発7:00⇒祖谷渓谷・池田60km⇒琴平町(1368段)→金比羅神社奥社→出発11:00⇒高松・瀬戸中央・山陽道⇒17:00佐世保

今回も天気が心配で一時中止も横切ったが旨い具合に経過した。晴れ男山口さんに感謝である。行きの車中は時折雨に見舞われる。美馬ICを降りつるぎ町に入り一宇峡を過ぎて標高が上がるにつれてガスが濃ゆくなり運転もままならない。やっとのことで見ノ越に着いた。初日の縦走開始時は小雨で雨具を着用したが後半は回復した。二日目は快晴だ。三日目帰路に付いて時折雨である。
 1986年1月剣山、2003年5月三嶺にそれぞれ一度登っている。特に5月の三嶺から眺めた縦走路は素晴らしいと感じていた。この豊かな自然に満ちた秘境の山を皆さんに体感いただきたく企画したら5名の賛同者があり実行でき、皆さんに満足いただいた。体力面で気にされていた方も、頑張っていただき充実感を共有できたのが良かった。私の元気も終わりが見えて来たが。


 22日皆さん殆ど寝ていない。寝不足で時折小雨が降る中、雨具を着て出発する。一番若手の山口さんにトップをお願いした。日本百名山の剣山山頂はガスの中、記念写真を撮り早々に縦走開始だ。

3剣山登山リフト駅

4剣山登山口

6ケーブル駅

11大剣神社

12剣山頂へ

13剣山頂

14剣山頂 (3)

展望所分岐付近からガスの中となるが雨は落ちて来ない。ミヤマクマザサの稜線漫歩だ。そう展望は利かないが風は心地良く感じる。次郎笈1930mは先が長いのでショートカットする。

図

18剣山三嶺

丸石避難小屋、高ノ瀬1741mまでは余裕があった。後2時間もすれば泊地だろうと高を括っていたが、ここからが長かった。大きな登り下りはないのだが延々と続いた。オオヤマレンゲ群落の案内が何カ所も出てきた。過ぎたと思っていた平和丸1701mに着きガックリ来たが、ようやく先が見えた。疲れ果て白髪避難小屋に到着した。

24丸石山頂 (1)編集

33剣山三嶺

40小屋出発

ススキの原の素晴らしい場所である。水場は約 50m先とあったがかなりの急斜面を下った先にあった。疲れた身体にはしんどかった。食料計画も買出しも山口さんに頼んでいた。最高の献立でバリバリ皿ウドンにピザは大好評だ。ビールも焼酎も進んだ。満足、満足でご就寝となる。

35白髪小屋 編集


23日朝食もだし入り味噌に味噌汁具と、まだ疲れた身体だが食も進んだ。小屋を綺麗に掃除して出発した。ザックの荷も軽くなった。今日は昨日の半分以下の行程で楽勝である。

43白髪の別れ 小屋を見る

昨日も今日も苔が美しい。苔の中を歩く。カヤハゲからの展望は最高だ。剣山からの山なみは一望できるし、三嶺の山が目前に迫る。三嶺を見るのはここが最高だろう。ミヤマクマザサにコメツツジの大群落。大きな岩峰を通過し急斜面を登ると山頂だ。360度の展望である。

53カヤハゲ登り苔

54カヤハゲ山頂より展望 (2)

56コケとリンドウ

62岩場を過ぎて

山頂周辺の景観もまた素晴らしい。「洗練された貴公子のような山」との表現があるが、まさにその表現がピッタリである。西には西熊山、天狗塚が延びている。そちらから高校山岳部の生徒らが登って来た。新人戦の訓練のようだ。至福の時間をこのまま過ごしたい。離れがたい気持ちで山頂を後にした。ダケモミの丘に下り尾根コースで一直線に名頃に下った。

65三嶺集合写真 (4)編集

69三嶺 山頂下り

今日は暑かった。昨日、この天気でなく良かったと幸運を喜んだ。一人がバスで見ノ越に戻り車を取りにいった。車が戻り祖谷川に沿って狭い市道を東進する。かずら橋の駐車場は満杯であった。近くの新祖谷温泉かずら橋ホテルで風呂に入ることにした。一人1200円はビックリだが、疲れを取るのが先決だった。温泉はホテル3階からケーブルカーで更に上に上がって、天空の湯が売りであった。

99新祖谷温泉 (6)

16座目剣山がタイトルでしたが、三嶺への縦走は記憶に残る素晴らしい山行となり触れてしまいました。

次回は北海道の山旅です。6座一度の山旅で登りましたので3回に分け投稿します。

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