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※福岡のローカルネタです。

ワタシが子供時代から、学生時代を経て、社会人になってもしばらくは映画館といえば福岡市博多区中洲の映画街の映画館でした。
スカラ座、ピカデリー①②、松竹、東宝、宝塚、日活、大洋、ニュー大洋その他。

天神地区にはセンターシネマと言う、封切りから3ヵ月くらい過ぎた見逃し上映専門の小劇場があって大画面でみたいヤツ以外はこちらで見てました。 
入場料500円。

でもやっぱり
映画と言えば中洲。

キャナルシティにシネコンが出来たら
急速に衰退していき
中洲大洋とニュー大洋以外は
2010年頃には全て閉鎖されていたようなら記憶があります。  

その中洲大洋劇場も
来年3月末をもって閉鎖し
取り壊しになるとのこと。

外観も開館当初の姿をなるべく維持していて昭和レトロなロマンのノスタルジックな雰囲気で、文化財として後世に残しても良いのではないかと。  

老朽化もあり
取り壊しもやむなしか?
年老いた社長がインタビューに答えていましたが、なんか沈みゆく船と運命を共にする船長のような風情を醸していて、有終の美なのか?無常と言うものなのか?
なんとも言えない詫びしさを感じてしまいました。

今の総入れ替えと違って、昔の映画館はどこも一度入ったら好きなだけ入り浸れました。

二本立ての映画で片方を2回観ようとすると合計6時間くらいずっと映画館に居座って、ポップコーン食べたり、最中食べたり、瓶のコーラ飲んだり、上映中でもトイレに行ったり、

そーそー
昔の映画館は客席でタバコも吸えました。
前の席でタバコを吸ってる奴が居ると、画面に煙が立ち昇ってました。

ベテランの映写技士の人に
中洲大洋で「ゴッドファーザー」の映写をした時の話が忘れられない。
 
「ゴッドファーザー」のような大作は
映像も音も高品質な状態での上映を求められる為、通常の映画が35ミリプリント(フィルム)を使うところを、70ミリプリントを採用していて、通常の倍の幅があり、扱いも大変だったと。

案の定上絵中に数メートルタテザキになり、裂けたところを切り捨てて、繋いだら不自然な繋がりになったらしく、それでもクレームなど来なかったと。

古き良き時代ですね。

そんな

観る人にとっても
裏方にとっても
運営スタッフも
支配人も
経営者も

様々な想いや思い出の詰まった映画館がなくなるのは  
一人の人間の人生が終わるコトと重なり、そしてまた
ひと時代の終了を意味し 
お前の時代は終わったと突きつけられているように感じられ 
焦燥感と恐怖感と詫びしさに
おそわれますね。

なんか暗いハナシですみません。

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