会話メモ⑦ 「ネコが食べてた」
その家の長男は
部活をしていて
帰宅は毎日20:00を過ぎていた。
そんなある日
部活を終えて帰宅したら、
リビングには誰も居ず
夕飯と思しきものが、
大きな白い紙に伏せられていたので、
腹が減った勢いですぐに紙を取り
食べ始めた。
あ〜〜うまいうまい〜〜
もう止まらない。
そこへ風呂から出てきた妹が
遅かったね〜
ご飯たべよぉと?
長男は首を縦に振って返事をする。
妹
ご飯お母さんに用意して貰ったと?
長男
い〜や
ここにあった奴を食べよぉ
妹
もしかしてそれ
その紙の下にあった奴かいな?
長男
そーよ
なんね?どーしたと?
妹は黙って被せてあった紙を拾って
広げて兄に見せた。
長男
ん?
よく見たら
カレンダーの裏紙に
目立たない青いボールペンの
細字で薄く
ネコガタベテタ
と書いてあって
口の中のものを全て吐き出した。
慌ててトイレに駆け込みゲーゲー吐いてから
長男
なんでこんなもん置いとぉとよ!!!
ネコが食べよったんなら捨てりゃ良いのに!!
妹
知らんよ。
お父さん食べ物捨てんやん。
よく見らんけんよ。
長男
見るわけなかろーもん!!
捨てんでどうするつもりやったとかいな・・・
と言いながら
長男は
ネコが前足で
猫砂をほじくっている姿を想像して、
更にえづいて
またトイレに駆け込んだ。
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