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会話メモ④ 「校則」

博多の昭和の高校生

西鉄大牟田線車内。

高校に上がりたての女子二人が、
通学で使っている西鉄電車のシートに二人並んで座って下向途中。

A「なんかウチの学校ゆるいね〜」

B「ゆるいゆるい
  先生もぽけ〜〜って、しとうもんね〜〜

  ・・・いやでも・・
  厳しいのも一人おるよ」

A「え?! うそ〜 まだ会ったことない〜〜」

A・B「・・・・。」

二人とも会話がとまって少し沈黙。

ふと思いついたように。

B「ゆるいけどなんか、校則だけは、
      いっちょまえにあるもんね〜」

A「あ〜〜そ〜そ〜」

B「入学式のオリエンでハゲの生活指導が
         校則説明しよったね〜〜」

A「そーそー
   あの、休みの日の服装の話が
   訳わからんやったろう〜がね〜」

B「何んて言いよったっけ?」

A「えっとね〜  

  派手でなく?
  異性を刺激しない?服装げな。
        何んかよーわからんよね〜」

B「なんそれ?どーしたら良いとかいな?
     ウチらとか顔からしてだめやん。」

A「顔が校則違反とかウケる!!」

二人ともシートから転げ落ちそうな勢いで爆笑

しばらくヒーヒー笑いながら脇腹を押さえつつ

A「・・・それがさ〜
  その話をウチのオヤジにしたったい。
  なんて言ったと思うあのクソオヤジ。」 

B「わからん〜〜 なんて??」

A「セーラー服が
  一番異性を刺激するやろうもん。
  げな・・・何んかいなあのオヤジ・・・」

B「そらいかんやろ〜〜!
  たいがいやねアンタのオヤジ!
  ウケる〜〜〜!!」

また爆笑して隣に座っていた中年オヤジの膝を間違って叩いた。

それで更に爆笑して
次の駅で大騒ぎしながら 
二人ともドタバタ降りていった。

近くに座って、その話に耳をそば立ていた中年のおばちゃんは

「セーラー服がいやらしいとか・・・」

「ウチのだんなも同んなじコト言いよったし・・」

と心の中でつぶやいた。




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