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7.みんなでさぶちゃんを迎えに行く!

4人で運転を交代しながら、サービスエリアで何度も休憩し、朝ごはんを食べたり、おやつを食べたりして、何年かぶりの旅行気分で、わくわくしながら、岡山までさぶちゃんを迎えに行った。

吉備のサービスエリアで初めて会ったさぶちゃんは、保健所さんの手違いで、Sサイズのバリケンに押し込まれ、道中、出ちゃった💩まみれになっていた。それはそれは不安そうな顔をしている。さぶちゃんはキョロキョロと目だけを動かして、バリケンの穴から覗きこむ私たちを見ていた。

でも、さぶちゃんからは攻撃的な感じは少しも感じなかった。ただただ不安、という感じ。このコはきっとやさしいぞ!と思った。
初めて写真を見た時の私の直感は、やっぱり当たってる!!

岡山から大阪の家までは密室の💩香りが大変で、1月の冬空、車の窓を開けて走った。寒くてみんなコートを着てフードを被ったり、毛糸の帽子やマスクで防寒。(防臭 笑)
「雨とか雪とか降ってなくて良かった!私らツイてる家族〜」と言いながら走る私たち家族は、側から見たら「変な一家」と思われてたに違いない笑

サービスエリアのたびに、窓・ドアを開けて換気。
道中では、帰ってからの段取りを打ち合わせ、役割り分担を決めた。
わくわく。ワクワク。
さぶちゃんのシャンプータオルとノミダニの薬などを買い物して帰る。

そうしてとうとう大阪の我が家に着いた。
「ただいま!じろさん!弟連れてきたよ〜!」

まず、玄関の靴や傘立てなどを、全て運び出す。(💩が付いたら厄介だから笑)
床にチラシや新聞を敷き詰める。(💩が付いたら厄介だから笑)
バリケンを玄関に入れる。
ドアを閉める。

さぁ!
さぶちゃんへのファーストタッチ!
大きな声は出さない。
小さな声でやさしく話す。
急な動き・動作はしない。
同じ目の高さになって。
いきなり顔・手足・しっぽなどの先端部分を触らない。
とにかくやさしく、やさしく。

さぶちゃんは怖がってバリケンから出て来てくれないので、私は小さい声で「さぶちゃん〜大丈夫やで〜こわいよな〜、ごめんな〜、ちょっと拭かせてなぁ〜、いいコやなぁ〜」と話しかけながら、バリケンに手を入れてシャンプータオルで少しずつさぶちゃんの太ももあたりを拭いた。手も届かないし、なかなかラチがあかないので、バリケンのネジを外してゆっくりと上半分を取る。するとさぶちゃん、バリケンからスルリと出て、げた箱の下に潜り込んでしまった…今度は下駄箱の下に手を伸ばして小さな声で話しかけながら少しずつ拭く。
太もも→腰のあたり→後ろ足→脇腹→胸→首→顔→前足みたいな順番で。小さい声でずっと話しかけながら。
足は掴まれるのがイヤみたいで、引っ込める。話しかけながら、根気よくちょっとずつちょっとずつ拭く。
私と娘が玄関の中でさぶちゃんを拭いている間に、パパと息子は、ウチのバリケンを組み立て、汚れた保健所のバリケンは外で洗ってくれる。(サービスエリアで打ち合わせした通り!)

シャンプータオルを何度も取り替え、さぶちゃんを拭く。
だいたいきれいになったかな、💩は取れたかな、というところで、
さて、いよいよ2階のリビングに連れて行くべく、ウチのバリケンに入ってもらおうとする、、、が、さぶちゃん、まったく動いてくれない。
もう、怖くて怖くて仕方ないんだろうなぁ…
「さぶちゃん、怖くてたまらんやろうし、ちょっとかわいそうやから、一旦みんな離れよう」ということで、少しの間、全員で2階へ。この時、息子が携帯でリモートカメラを設置して、さぶちゃんの様子を2階で見れるようにしてくれた。
みんなで2階でさぶちゃんの様子を見ながら(全然動かへんけど笑)リビングのゲージのスタンバイをする。
どんな体勢で💩やオチッコをするのか分からないので、ゲージの床一面と周りの床にもペットシーツを敷く。ゲージの壁の内側にもペットシーツをあて、外側から洗濯バサミでとめる。体にはまだ💩が付いている可能性もあるので、汚れたら捨ててもいい、タオルや古着を布団がわりに敷く。
準備万端になったので、まず私1人が玄関にそっと降りて行き、残った3人は2階でカメラを見て合図を待つ。
その時決めた合図は、
拭き拭きしていて、新しいタオルやビニール袋が欲しい時、その他、衛生担当の娘に来て欲しい時はカメラに指を一本あげる。
バリケンを動かす、などの力仕事が必要な時は息子とパパなので指2本でピースをする。
3人全員来て欲しいときはバーで手をあげる。

私はさぶちゃんを、バリケンに入るように説得する。
「さぶちゃん、ここ、寒いから、上のあったかいとこに行こうよ〜。さぶちゃんの部屋用意してるで〜。なぁ、さぶちゃん。怖いよな〜、大丈夫やで〜。大丈夫、大丈夫〜」やさしく静かに話しかけながら体を撫でる。
下駄箱の下から引っ張りだすため、さぶちゃんの腕を掴もうとしたら、サッとお腹の下に入れて丸まってしまった。しばらく説得したが、硬く丸くなったまま…
でも、寒いし、こんな冷たいところに長くいるのはかわいそう…よし、早急に移動しよう!力技だ!
さぶちゃんのお尻をグッと押してみた。さぶちゃん、ちょっと困りながらゆっくり立ち上がり、自分からバリケンに頭を入れた!さぶちゃんのお尻を中に押しながら「降りてきて〜」とウィスパーボイスで、2階へ合図。(あんなに色々決めた合図は、さぶちゃんのお尻を押さえていたので、手をあげれませんでした笑)
すぐさま、でも静かに、3人が降りてきて、バリケンさぶちゃんを2階へ運ぶ。ゲージの扉を開けて、そこにバリケンの口をくっつけて置く。
ほ〜〜〜っ。
ここまでくれば、あとはさぶちゃんの好きなタイミングでバリケンからゲージに移動してもらおう。という事で、私たちは用事をしながら、さりげなくさぶちゃんを見ていた。
意外に早く、さぶちゃん、ゲージにスルッと移動。
「さぶちゃん、えらいね〜。あったかいでしょ〜。今日からウチであったかくゆっくり寝れるよ〜」

こうして、山口県からウチまでのさぶちゃんお引っ越しミッション、完了!

ようこそ、さぶちゃん!!
待ってたよ〜〜!!

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