53.さぶちゃんお散歩練習中、仮免許取得!!
元野犬のさぶちゃん
ウチに来て3ヶ月と3週間とちょっと。
5月26日(水)
毎日、朝練と夕練をがんばって、さぶちゃんは続けて3周くらいは(ストライキ無しで!)リードのお散歩スタイルでアトリエの中を歩けるようになりました。
さて、次のステップに行ってみよう〜!
いつか来るお外のお散歩時に備えたコマンド「マテ」を覚えてもらいたい。
飛び出し防止、事故予防にさぶちゃん、がんばろう。
歩いている途中で「マテ」と言って首輪をクンッと引っ張ります。
さぶちゃんは首輪に負荷がかかるのをすごくイヤがるので、すぐにエビのように下がっていって拒否します。
そんな時、首輪が抜けてしまっては大変なので、引っ張りっこにならないように、私はさぶちゃんに近づいて、リードを上にあげます。
さぶちゃんが後ろに下がるのをやめてストップできたら、リードを緩め、めちゃくちゃ褒めます。
「さぶちゃん、すごいね〜〜!ストップできたね〜。これが『マテ』やでぇー。できたねぇ〜。かしこいなぁ〜!」
でも、これらも新しい「ストレス」なので今までと同じようにストライキが入ります。笑
何度も何度もやって、慣れてもらうしかありません。
さぶちゃん、がんばれ〜!
ちょっと歩く、
すみっこストライキ、
ちょっと歩く、
「マテ」、ストライキ、
ちょっと歩く、
すみっこストライキ、
ちょっと歩く、
「マテ」、ストライキ、、、、、
「すみっこストライキ」と「首輪の負荷ストライキ」で、さぶちゃんのやる気がだんだんなくなってきたので、新しい刺激を取り入れます。
「さぶちゃ〜〜ん!ほら見て〜。お外見えるかなぁ〜。ほらほら、来てみぃ〜〜」
ウッドデッキに面している掃き出しの窓を3cmほど開けて、さぶちゃんを呼びます。
さぶちゃんはストライキ中でしたが、スッと立ち上がり窓まできて、隙間に鼻を突っ込みフンフンフンフンと匂いを嗅ぎます。
「じゃあ、さぶちゃん。くる〜りしよう。行くよ〜」
さぶちゃんはちょっと抵抗しますが、くるりと部屋の中を一周するとまた、窓の隙間に戻ってフンフンフンフンフンフンと、匂いを嗅ぎます。
何周かして調子良く、リズムがつかめてきたので、窓を5cm開けます。
さぶちゃんは興味津々で鼻をマズルまで突っ込み、興奮して、無理矢理 隙間を広げて出て行こうとします。
私はすぐさま
「マテ!ダメよ〜!無理矢理引っ張らないの!ダメよ〜、マテ。マテよ〜」
と言ってリードをクンックンッと引いて首輪に負荷をかけます。
さぶちゃんはちゃんと理解して、引っ張るのをやめ、その場でクンクンするようになりました。
「さぶちゃん、おりこうだねぇ〜!ちゃんとマテできるねぇ〜。かしこいなぁ〜。引っ張らないねぇ。おりこうやなぁ〜!」
と、めちゃくちゃ褒めて、もう少し窓を開けます。
そうやって少しずつ窓と網戸を開けていきます。
何周もまわって、、、
全開になりました。
ウッドデッキに出られます。
「さぶちゃん、ちょっとお外、出てみる?」
これまでは
鼻だけ →
マズルだけ →
片目だけ →
顔だけ →
首だけ
というように、少しずつ窓の外に出ていたさぶちゃん。
(まるで「うりこひめ」の『あまんじゃく』笑)
私が外用のスリッパを履いてウッドデッキへ一歩出ると、さぶちゃんも前足をウッドデッキに出しました。
さぶちゃん、体の前半分は家の外にいます。
すごいです!!
しばらくそうして外の匂いをフンフンフンフン嗅いでいましたが、トラックが大きな音を立てて家の前を通りました。びっくりしたさぶちゃんは目を白黒させて慌てて家の中に入り、すみっこでストライキのポーズを決め込みます。
鼻汗をいっぱいかいてキョロキョロおどおどしているさぶちゃんに
「びっくりしたね〜。大丈夫、大丈夫。車が通っただけやで〜。大丈夫、大丈夫〜。なぁんにもコワイことないで〜。大丈夫やでぇ〜」と言って、私は体を撫で、トントンします。
するとさぶちゃんはだんだんと落ち着いてきます。
鼻汗がひいたところで、私は寝っ転がった「ストライキさぶちゃん」の前足を持って、全開の窓の前にズズーと引き寄せます。
さぶちゃんはちょっと慌てますが、「大丈夫、大丈夫、大丈夫」と制します。
ストライキの寝っ転がった体勢はそのまま、外との境界線ギリギリで、視覚と聴覚と嗅覚を使って外の世界に慣れてもらう作戦です。
さぶちゃんは鼻汗をポタポタ垂らしながら、足で私にタッチ(キック?笑)しつつ、目はキョロキョロ、鼻はヒクヒク(鼻汗ポタポタ)、耳はクルクルダンボにして、外の世界を
警戒→確認、観察→確認、確認→さらに確認、を繰り返し、少しずつ少しずつ受け入れて(慣れて)いきます。
1時間ほど、そうして寝っ転がっていたさぶちゃん。
不意に私の顔を見て、
「はい!整いました」
と言い、立ち上がりました。
「お!さぶちゃん!整った?笑。
もう一回、お外、出てみる?」
私は再び外のスリッパを履いてウッドデッキに出てみます。するとさぶちゃんは、ためらわずにスッとウッドデッキに出てきました。
ウッドデッキの柵から顔を出して、外をじっと見ています。
しばらくしたら緑道の草刈り機の大きな音がしたので、慌てて家に入りました。
さぶちゃん、敷地内、しかもウッドデッキの中ですが、数分間、外気浴ができました!
もう、お外のお散歩が、すぐそこまで見えてきました〜!!
距離にして、あと数センチです!!!
これはもう、路上教習一歩手前の、
仮免許取得ですよね?!
(コーフンしています!私が!!)
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