子ども時代の終わり
207年は、子ども時代の最後の年でもありました。生まれてからずっと住んでいた家を離れ、父の一周忌を迎え、長女を送り出し……目まぐるしい変化の年とも言えるでしょう。
母レディオーレは、折に触れてノーラノーツ家の末っ子を気にかけてくれました。
日常の中にふと織り交ぜられる、生きていくための智慧。いつか母となった日に、子どもに伝えられる日が来るでしょうか。
甥の成長にも驚かされたり……長男や義姉がしっかりと子育てしていることに、何やら誇らしい気持ちになります。
30日は、母レディオーレの誕生日です。徐々に人数の減っていく食卓に、何やら寂しさを抱えながら、二代目リンヌエルは明日の成人式に思いを馳せるのでした。
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