大規模な夢の話

巨大な隕石が地球に落ちてきた影響で、どうやら恐竜など太古の生物が復活してしまったようだった。ぼくは泊まっていたホテルの一室で、この危機をやり過ごそうとした。

ここは海外らしく、日本のsimは使えないし、ぼくはこの国のsimを買っていなかったし、ホテルはwifiもない安ホテルだったから、インターネットを使った通信をすることができなかった。

そこで、ホテルからそれほど遠くない鉄道の駅まで行くことにした。無料で使えるwifiがあったから。恐竜など太古の生物に襲われることよりも、wifiがないことのほうがぼくの生命を脅かすような気がした。

外に出て茂みに隠れてあたりの様子をうかがいながら、鉄道の駅を目指した。街は人で溢れていて、思ったより賑やかだった。だれも恐竜など太古の生物のことなど気にしていないように。
ぼくはホッとした。

向こうのほうからヴェロキラプトルがあるいてきた。危ない、と思ったぼくは、再び茂みに隠れた。意外なことに、そのヴェロキラプトルは紐で繋がれいて、隣にいるモロッコ人が飼育しているようだった。
ぼくは尋ねた。
「おじさん、このヴェロキラプトル飼ってるんですか?」
おじさんは答えた。
「ヴェロキラプトルだけじゃないさ、恐竜など太古の生物は全て、我々モロッコ人が飼いならしたよ」


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?